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☆こそフォロ リクエスト おふせ
ポイポイ 9

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☆こそフォロ

司誕の時にあげた話。お誕生日と頑張る座長。

生誕のラエティティア 5月17日昼下がり。天馬司は暇を持て余していた。本日はワンダーランズ×ショウタイムの練習はお休み。なぜなら、司の誕生日祝いのパーティーをセカイで行う予定だからだ。3人はその準備のためにセカイに行っていた。司はというと、えむから「司くんの誕生日パーティーの準備なんだから、あたし達でやるの!司くんは待ってて!」と言われたことで、パーティーの手伝いをすることはできなかった。咲希や両親からは夜にパーティーをするからそこで改めて祝うと言われ、冬弥と彰人からは呼び出されてつい先程プレゼントを受け取った。
 後輩達からのプレゼントも一旦家へと置いてきた。司は残りの暇潰しはセカイでしようと考えた。もちろん、自分のためのパーティーの手伝いをしようなどという野暮なことはするつもりはない。元は「untitled」であった自分たちのセカイへと繋がる楽曲を再生した。
 司のセカイ…ワンダーランドのセカイへと司は足を踏み入れた。いつもは沢山のぬいぐるみやバーチャルシンガーが出迎えてくれるが、パーティーの準備で席を外している。とりあえずこのセカイにいる旨を伝えようと、司は準備中のパーティー会場へと向かった。
 会場へと向かうと、飾り作りや料理等全員それぞれの準備をしていた。司は顔を覗かせて、声をかける。
「すまない、みんな。少し早いが来てしまった!」
「は、司!?こっちが呼ぶまで来ないでって言ったよね?」
 思いもしなかった人物から声をかけられ、驚きながら寧々はいつものように少し当たりが強い口調で返す。
「それについてはすまないと思っている!だが、どうしても暇でな…セカイで過ごそうと思ったんだ。それならば、みんなにその旨を伝えた方がいいだろう?オレも手伝うつもりはないから、完成したら呼んでほしい!」
「あっそ…了解。手伝う気無いなら別にいいよ。もし手伝うとか言いだすものならネネロボに頼んで無理矢理追い出させるつもりだったけど」
「そ、そこまでしなくてもいいだろう…!?」
「わかったよ〜司くん!準備できたら呼びに行くね〜!」
「あぁ、楽しみにしている!それではな!」
 司は颯爽と会場から去っていった。少し外れたところで、準備からあぶれたのであろうぬいぐるみ達がわいわいと遊んでいた。彼らと遊ぶことで時間を潰そうと考えた。
「お前達!どうしたんだ?」
「ツカサクン!」
「ボクタチハチョットマエマデパーティーノオテツダイヲシテイタヨ!」
「コウタイノジカンニナッタカラ、ボクタチイマハアソンデル!」
「ツカサクンコソドウシタノ?」
「オレか?暇になって少し早く来てしまってな…オレも時間があるんだ。一緒に遊んでもいいか?」
「モチロン!アソボウ!」
 自分に集まってくるかわいいぬいぐるみ達に兄心を擽られながら、司は楽しげに遊んでいた。花畑で花冠を作ったり、ぬいぐるみ達の追いかけっこを見守ったり。ゆったりとした時間を過ごしていた。
 急にバリン、と何かが割れるような音が響き、空がだんだん暗くなっていく。この感覚には覚えがあった。司達がこのセカイを守る為に戦っている存在…穢れの怪物達がこのセカイへと押し入ったものであった。ひび割れた空間から1体、2体と現れてくる。ひび割れが自然に収まるまで、計8体の汚れのカケラが現れた。今日という日になぜ襲ってきたのかという気持ちと襲ってきた怪物のその数に、司は苦虫を潰したような顔になる。
「なんでこんな日に…!」
 一瞬、司はみんなへとこの状況を知らせようかと考えた。だが、彼らは自分の為にパーティーをセッティングしてくれている。みんなの手を止めるわけにはいかない。それならば、司が取る行動はひとつだった。
「なぁ、お前達。オレはここで、こいつらを食い止めて倒そうと思ってる。お前達の力が必要だ。手伝ってくれるか?」
「ツカサクン…ウン、ボクタチガンバル!」
 セッティングしている仲間達に襲撃が知られる前にここで8体全ての怪物を片づけ、会場とみんなを守ること。それが司が下した答えであった。仲間を守りたいという司の想いに触れ、ぬいぐるみも賛同する。
 司は旗槍を召喚する。槍を掴むと一瞬司は光り、戦闘衣装へと変身する。旗槍を振ると旗は淡く輝き、ぬいぐるみ達に力を与えた。
「いくぞ!」
 その声を引き金にして、司とぬいぐるみ達は怪物達へと向かっていった。司は、わざと大きく動くことで自分たちへと注目を集める。4体の視線が司に集まる。司に狙いを定めたようだ。残りの4体は一旦ぬいぐるみ達に任せることにした。
 司は4体の攻撃を回避しカウンターを叩き込みながら、この状況について思考を巡らせ、これは自分にとって不利な状況だと感じていた。まず、自分の本来の戦闘スタイルと現状強いられている戦い方の差異。司は本来、ぬいぐるみや補助魔法を使って仲間をサポートしながら仲間のサポートを受け自分も前線へと切り込んでいくスタイルだ。仲間がいて初めて本来の力が発揮できるスタイル。だがこの状況はぬいぐるみ達はいるとはいえ、ほぼ1人で戦っているような状況だ。
また、1対多数の状況といつもと違って明確に防衛対象がある戦闘。先述の通り仲間がいてこそ輝く司の戦い方だが、1対1であればもう少し楽に戦えたであろう。だが実際は8体の敵に対して己1人といつもより少ないぬいぐるみ達。現在は何とか対処ができているが、長期戦は厳しいだろう。
 防衛対象については、確かに戦う理由はこのセカイを守ることであるが、怪物さえ倒せば壊れた部分は自浄作用で治っていくので敵にさえ気をつけていればよかった。だが今回は違う。司の目的としてパーティー会場にいるみんなに知られる前に会場にたどり着くのを阻止してその上倒さなければならない。自らが決めたことではあるが、明確に守らなければならないものがある防衛戦という慣れない状況に身を置いてしまった。
(…だが、ここでやらなければどうするのだ!みんなはオレのパーティーの準備を楽しんでやってくれている。なんの気兼ねもなく準備をしてもらうためにはオレがここで何とかしなければ!できるだろう、オレならば!)
 そう思い、司は奮い立つ。しかし、状況が不利なことには変わりがなかった。自らの身のこなしと読みやすい相手の攻撃をかわすこと自体は容易であったが、数が数だ。ぬいぐるみの力を借りて少しでも攻撃を逸らしているとはいえ、囲まれてしまえば当たってしまう。じわじわとダメージを与えてはいたが、それは相手側も同じだった。
「うぐっ…だが、これでどうだ!」
 攻撃を喰らいながら、司は相手の胸にあったコアに思い切り槍を突き刺す。これがトドメとなって1体のカケラが消滅した。あと7体。次の敵は右肩に。あと6体。ぬいぐるみ達と協力して戦っていたので、全ての敵にそれなりのダメージを与えていたことが幸いした。その後もダメージを受けながらも着実に数を減らしていった。
「喰らえっ!…っ!?」
 この敵は背中にコアがあった。なんとか回り込みながら槍を振るう。トドメの一撃となり、カケラは溶けて消えていった。残りはあと1体。が、司に異変が訪れる。ぐらりと、膝を地面に付けてしまう。
(…なぜだ!?なぜ立てない…!)
 司自身は自らを奮い立たせていたことで気がついていなかったが、躱しきれない攻撃によって彼の体は大きなダメージを受けていた。司の身体は、気力を振り絞っても立てないほどに疲弊していた。それに気がつかない司はさらに焦る。
「動け、動いてくれ!あと1体なのに!」
「ツカサクン!」
 ぬいぐるみ達も焦る。司の能力が解除され、ただの無力で小さな存在へと戻ってしまっていた彼らには、司を助けることはできない。
(オレは、自分がすべきことも完璧にできないのか…?絶対に、やらなければならないことなのに!みんなは今オレのために行動してくれているんだ、だからオレもみんなのためになりたいのに!)
 焦りを募らせる司に、最後の1体の巨大な腕が振り上げられる。
(動けない…避けられない!ここでオレがやられたらみんなの笑顔が消えてしまう!せっかくオレのためのパーティーを企画してくれたのに…みんなと笑顔になれると思っていたのに!)
 腕が振り下ろされていく。司にはそれがスローモーションに見えた。
(…っ!もうダメだ!)
 司は反射的に腕と武器で頭を守る姿勢を取り、ぎゅっと目を瞑る。予想する衝撃が来るであろうと身構えたその時だった。

バァン!!

 派手な銃声と共に、真上にあった怪物の気配が消えた。恐る恐る司が顔を上げると、腕には大きな傷ができ、ふらついた怪物の姿が見えた。そしてゆっくりと銃声の発生源へと視線を向ける。そこには銃モードで怪物へと武器を向ける類と、武器を持ったえむ、寧々、KAITOが立っていた。
「司くん!間に合ってよかった…!」
「お前ら…どうして…!?」
「ここにいたぬいぐるみさんが教えてくれたの!司くんが危ないって!」
「…そうなのか…」
「ツカサクンガアブナクナルノガコワクテ…ボクタチデヤッツケルッテイッテタノニゴメンネ…」
「いや、これが正しい判断だ。ありがとう」
「あんたね…これ得意な状況じゃないでしょ。変にわたし達に気を遣ってないで連絡くれたらさっさとみんなで片付けたのに」
「すまない…だが、お前達はパーティーの準備をしていただろう?せっかく楽しそうに準備をしているお前達の邪魔をしたくはなかった。反省はしている」
「君のその優しいところは長所だね。でも、もうちょっと頼ってくれてもよかったんだよ?」
「…すまない…」
「…さて、早く片付けて司くんを休ませよう。カイトさん、司くんの保護お願いします」
「もちろんだよ」
 KAITOはすぐに司の元に駆けつけ、安心したのだろう、力が抜けている身体を抱き上げる。司は武器を握る気力も無くなったらしい。手から滑り落ちた旗槍は地面にカタンと落ち、光に溶けて消えていった。司の武装も解除される。
「司くんの保護をしたよ!思いっきりお願い!」
「はい!いくよ、寧々、えむくん」
「うん」
「もっちろん!」
 そこからは一瞬だった。寧々が魔法で足止めをし、えむの蹴りと類の剣が貫く。司が元々戦っていたこともあり、すぐに最後の1体も消えていった。
「すごいな…オレだけだとあんなに苦戦したのに、お前たちがきてくれた途端一瞬だ…」
「司くんこそすごいよ〜!いっぱいカケラさんいたんでしょ?1人でい〜っぱい倒しちゃうんだからすごいよ!」
「そうか。はは、ありがとう」
 みんなが武装を解除し、司とKAITOの元へと駆け寄ってくる。
「パーティーを始める前に、司くんを休ませようか。主役にはめいいっぱい楽しんで貰わなきゃいけないからね」
「そうか…楽しみに…してい…る…ぞ…」
 安心したのか、司は眠ってしまう。穏やかな寝顔に、その場にいた4人はつい笑顔になってしまう。
「さて、起きたらパーティーだけど先にこの馬鹿な座長に説教かな」
「司くんも僕たちのためを思ってやっていたんだ。お手柔らかにしてあげてね」
「気持ちよさそうに眠っているね!すやすやわんだほい!」
「本当に気持ちよさそうだね。テントで休ませよう」

暫くすると、司が目を覚ます。
「うぅっ…よく寝たな」
「ほんとにね」
 隣から思ってもみなかった声がかかって、司は慌てて飛び起きる。
「うぉっ!?寧々、いたのか…」
「おはよ。起きて早々だけどあんたはいつも無茶しすぎ。みんなのためを思うのはいいけど思いすぎて暴走して無茶するのは良くないから」
「本当にすまなかったと思っているぞ…」
「…ま、今日はここまでにしとこうかな。一応、今日の主役だし。司、パーティー会場行くよ。準備できてるから」
「おぉ、本当か!ははっ、楽しみだ!」
 寧々に連れられて、司はセカイを進む。会場であるとあるテントの前に着くとちょっと待ってて、と言われて寧々は先に入っていった。少しすると、扉の向こうから「もういいよ」という寧々の声が聞こえた。少しウキウキしながら司は扉を開ける。
『司(くん)、誕生日おめでとう!』
クラッカーの音とともに、準備を行なっていたみんなからの司への祝福の声。驚きと感動で、司は少し涙ぐんでいた。
「〜〜〜っ!みんな、ありがとう!オレは今、とても感動している!」
「司く〜ん!まだ泣いちゃダメだよ〜!みんなとパーティーを楽しまなきゃ⭐︎」
「おぉ、それもそうだな!よし、改めて今日は楽しむぞ!」
 テントの中に楽しげな笑い声が響く。パーティーはまだ始まったばかり。仲間を思いやり、仲間から愛される座長への祝福か、セカイはいつも以上に煌めいていた。


Happy Birthday天馬司!
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尻を叩く書けば出ると願って。ブレワ世界線の司が限定衣装へと変身した話。
これは“未来”の話です。現在あげている作品よりももう少し先の時系列です。司が片手剣使ってたり未出の用語がでますが今はフィーリングで読んでください。その用語がちゃんとでた際に解説するはずです。
いつか来るであろう未来の話 自分たちのセカイでワンダーランズ×ショウタイムは穢れの怪物達と戦っていた。が、戦っているうちにいつの間にか前衛のえむのみが司達から引き離されていた。
「わわっ!」
 えむが足を滑らせて転んだ。目の前には穢れの怪物。危機的な状況である。
「えむ、危ない!…類、寧々、そっちは頼んだ!」
 司が一方的に2人に指示を出しながらえむの方へと駆けていく。その最中に持つ武器を旗槍から片手剣へと変化させた。間一髪、怪物の鉤爪がえむに当たる前に司は割り込むことに成功する。己の身を守る為に剣を盾代わりに前に出す。すると、剣が強く、大きな光を放つ。その場にいた誰もがその眩しさに目を瞑った。

 光は一瞬であった。だが、その一瞬の中でただ一つ、大きな変化があった。司の姿である。グラデーションがかかったその髪は伸びて結われており、白いリボンが付いている。服装も白を基調とした格式高いような衣装へと変わっていた。胸元の白百合が目を惹きつける。手に持つ剣にも白百合の花が一輪、飾られていた。凛とした空気を身に纏い、皆を導く輝きを見る。導く、という一点のみで言うと司が新たな武器である剣を手にした時に同時に身に纏った王族調の衣装にも近い。だがそちらが“王”と例えるとするならば、こちらは“王子”や“騎士”といったような風に感じられる。高貴な雰囲気と司の怪物へと向ける厳しい視線に類達も圧倒されそうであった。全員の視線を集める中、司が口を開く。
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過去絵を晒すヴィオレンツァのアナザーストーリー。ワンダーランドのセカイへと救援に来た3人が見たセカイの異変。
暴走のディフェンデレ ワンダーランドのセカイ。とある壊れたセカイでの戦闘中、想いの持ち主である司とその仲間たるワンダーランズ×ショウタイムが危機的な状態であるがために、KAITOはMEIKOやルカと様々なセカイの住人達へと救援要請を出していた。
 MORE MORE JUMPからはえむと仲が良いから心配だと遥が、Vivid BAD SQUADからは恩人の司が危険だと聞きいてもたってもいられなくなった冬弥が、25時、ナイトコードで。からは昔馴染みである類や先輩である司が気になると瑞希がこのセカイへとやってきた。Leo/Needにも声を掛けようとしたが、教室のセカイのバーチャルシンガー達と相談し、精神的ショックが大きいことから呼ぶのはやめようということになった。しかし、あの状況だと全員暫く安静にして休ませた方がいいだろう。比較的被害が少ないえむと寧々、それに部屋が家と別だという類はともかくとして司はこちらで休ませる必要があると彼らは思った。司のことだ。家に帰ると親や咲希に心配をかけぬよういつも通り振る舞うだろう。それだと意味がない。咲希には連絡する必要があるだろうと判断した。
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