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    ういち

    さばみこ

    DONE敵の不思議な力で一番が10代の頃の姿に戻ってしまうイチナンのお話です。
    途中にシリアスを挟みますがめちゃくちゃハッピーエンドです。
    以下の要素を含むのでご注意ください。
    ・攻めの外見の一時的な年齢操作
    ・別れを切り出す場面

    両思い、7と8の間の同棲時代の設定です。
    二人で夏を満喫したり、気持ちを再確認して甘々になるお話です。
    別れを切り出す場面がありますが作中ずっとお互いが相手のことを大好きです
    夏の幻 それは夏の夜の出来事だった。
     その日も一週間の仕事を終え、二人で暮らす部屋に戻る。帰路から二階の灯りがついているのが見えてナンバは足を速めた。今日は向こうの方が早かったようだ。家に帰ると一番が待っている。もうすっかり慣れた生活だったが、それはいつまでもくすぐったいことに感じられた。

     高めに設定したクーラーをつけ、ゴミ捨て場で拾った扇風機でぬるい空気をかき混ぜながら、二人で夕飯を食べる。一週間分の労働をねぎらいながら酒も空ける。ささやかだけど幸せな時間だ。いつもと同じ夏の夜の光景だった。
    「あれ、冷やしてなかったっけか」
     一階で冷蔵庫を開けた一番の声が聞こえてきた。ここのところの忙しさのせいで、酒の買い置きをうっかり切らしていた。どうする、今日はもうお開きにするか?と訊ねると、一番は少し考えるそぶりを見せたあと首を振った。
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