キッカーズ
aco
DOODLEサイキッカーズの短い話。ルーレット式おみくじ器何らかのトラブルの帰り道、全員示し合わせたように腹が減って、そのとき目の前にあったのは古めかしい蕎麦屋だった。
「おっ懐かし〜」
テーブルの隅にメニューと共に置かれた球体を目の前に引き寄せたのは、隣に座る鳥束だった。球体にはコインを入れられそうな横長の穴が球の周に沿って並び、上の半球はルーレットのようになっている。
『何だそれ』
「知りません? 自分の星座のところに百円入れておみくじ引けるんですよ」
ほら、ここをこうして。鳥束はレバーをばちんと引いた。肩透かしだったが、お金を入れたら半球のルーレットが回るのだろう。
『初めて見た』
「やってみましょうよ。百円玉百円玉……」
『あるぞ』
小銭を出そうと尻ポケットに入れたコインケースを出そうとしたとき、実は目の前に座っていた相卜がやっと声を出した。
978「おっ懐かし〜」
テーブルの隅にメニューと共に置かれた球体を目の前に引き寄せたのは、隣に座る鳥束だった。球体にはコインを入れられそうな横長の穴が球の周に沿って並び、上の半球はルーレットのようになっている。
『何だそれ』
「知りません? 自分の星座のところに百円入れておみくじ引けるんですよ」
ほら、ここをこうして。鳥束はレバーをばちんと引いた。肩透かしだったが、お金を入れたら半球のルーレットが回るのだろう。
『初めて見た』
「やってみましょうよ。百円玉百円玉……」
『あるぞ』
小銭を出そうと尻ポケットに入れたコインケースを出そうとしたとき、実は目の前に座っていた相卜がやっと声を出した。