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    サクサ

    kasyaken

    TRAINING真→桐。
    きりゅ〜がテディベア。書きたいシーンや要素を入れたらこの回想シーンいるかあ?ってなってしまったけど考えないことにします。まじまはきりゅ〜が毛玉になっても速攻正体看破しそう。どさくさに紛れて同居に持ち込んでます。
    ブラッシングするまじま「桐生ちゃん」

    ソファに腰掛けた真島が足の間を軽く叩く。桐生は真島の右手がブラシを握っているのを認め、鼻に皺を寄せた。

    「朝やったばかりだよな」
    「んー?せやな」
    「そんなまめにしなくていい。そもそも必要ないと思うんだが」

    くまなんだし。そう、桐生は今、なんだかよくわからないが突然くまになってしまったのだった。くまといっても猛獣の熊ではなく、綿が詰まったふかふかのテディベアの方だった。


    ***


    自分でも信じられないのに、他人なんて尚更だ。俺はどうしたらいい…。茫然自失としていたとき、不思議がる声が桐生の大きくなった耳に届いた。

    「桐生ちゃんこっちにいると思たんやけどなあ?」

    桐生は咄嗟にその声のする方へ飛び出したが、自分の今の姿を思い出して足が止まった。真島は喧嘩好きでしつこくて、たまに面倒くさい。しかし、困った時には真っ先に頭に浮かぶ頼れる兄貴分なのだ。自分は桐生一馬だと主張しても、真島に胡散臭いモノを見る目で見られたら…そう思うと恐ろしかった。真島の前に出てきたものの、桐生は口を開けなかった。けれど、目を丸くした真島は「なんやオモロイことになっとるな?桐生ちゃん」と、いつものあの特徴的な笑い方をした。
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    com_8Ta_

    DONE【旗主】ワンドロライお題『レポート』
    ※成立if
    ※大学生×社会人

    当日間に合わず、遅刻参加です。
    合計時間は1h 20m。遅筆。
    旗野くんって物事や思考を文章化するの苦手そうだなっていう偏見。東條くんはなんでもサクサクこなしてそうだし、なんなら他校でも同校でも綾人の課題の手伝いまでしてそう。
    【旗主】それは駅までの恋人繋ぎ.
    昔から物事を順序立てて説明したり、思考を言語化することが得意じゃなかった。言葉にして纏めるくらいなら行動した方が断然早いし、例え相手に俺の意思が伝わらなくても特別困りはしなかったから、今まで必要だとも重要だとも思わなかった。
    つまり、なにが言いたいのかというと、……俺はレポートが苦手なのだ。
    「……ね、眠い」
    長時間パソコン画面を睨んでいた所為で、いい加減視界がぼんやりと霞む。ごしごしと目元を擦りながら欠伸を噛み殺し、眠気覚ましに用意していた珈琲を喉に流し込んだ。咥内に広がるのは、未だに慣れない苦味と酸味。あの人のように、これを美味しいと感じる日がいつか来るんだろうか。
    こんな切羽詰まった状況でも思い浮かべてしまうくらい、俺の中はあの人でいっぱいで。彼を思い浮かべるだけで胸の中がぽかぽかして、萎んだ気力が復活するのだから、俺も大概単純だ。
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