スウィートホーム
Sayu_2l
DONE2024/2/11 僕と君のスウィートホームにて無料配布したゼン誕生日カヴェアルSSなんでもない特別な一日を とある肌寒い――しかし少しずつ春に近づいていることがわかる――冬の日。スメール一の建築家と言わしめる天才デザイナーは密かに焦りを覚えていた。
「…………まずい。全く思いつかなかった……」
結局昨晩の風呂をすっぽかし、夜通しぐるぐる思考の渦にはまってしまった。それ故に少し煌びやかさを失っている髪をくしゃりと掻き上げ、息を吐く。その重々しい溜め息は、とても晴れやかな朝には似つかわしくない。
「また依頼人の笑顔のために徹夜か?」
カーヴェと違い、しっかり睡眠を摂ったらしい同居人の挨拶は相変わらずひどいものだ。ちょっとは心配してくれたっていいだろう、とカーヴェは眉をひそめる。とはいえ実際に心配するような言葉を向けられたら、それはそれで機嫌を悪くするのでこの対応がベストだったりするのだが。
3333「…………まずい。全く思いつかなかった……」
結局昨晩の風呂をすっぽかし、夜通しぐるぐる思考の渦にはまってしまった。それ故に少し煌びやかさを失っている髪をくしゃりと掻き上げ、息を吐く。その重々しい溜め息は、とても晴れやかな朝には似つかわしくない。
「また依頼人の笑顔のために徹夜か?」
カーヴェと違い、しっかり睡眠を摂ったらしい同居人の挨拶は相変わらずひどいものだ。ちょっとは心配してくれたっていいだろう、とカーヴェは眉をひそめる。とはいえ実際に心配するような言葉を向けられたら、それはそれで機嫌を悪くするのでこの対応がベストだったりするのだが。