ナチス
なまこ
DOODLE史実風味現代時空宣伝相を無理矢理腐男子にさせたいです……宣伝相の“お仕事”『ヨゼと〜?』『アディの!』『カップルチャンネル〜〜〜!!!』』
……辛い。
時刻は午前1:30。ここは宣伝大臣の部屋。
『アディ、今日もイケメン…//推せる♡』
『そういうお前も、かわいい』
『や、アディ〜〜〜!ほっぺにちゅーは、メッ♡』
電気の消えた部屋になお光るモニター。
『んっ、ヨゼフィーヌ……』『アディ……』
モニターの中で、うっとりと見つめ合う2人……
「うるさい!」
思わず私は吠えた。
おかしい。こんなのおかしい。どうしてこのぼくが、寝る間を惜しんで、ディープフェイクの濃厚ねっとりキスを見なきゃならんのだ。
『んっ…』『んっ…、ァッ!』『…なぁ、ヨゼフィーヌ』『分かってます、続きはあとで、ね?』
マジで腹立つ。髭を剃った総統みたいな顔した男に、ぼくにそっくりな女がしなだれかかっている。時折総統の胸と顔が一体化する。なんだこれは。ぼくにそっくりな女ってなんだよこれ、ほぼ髭剃っただけじゃねぇか。なんだこれ本当、雑な仕事しやがって。
1718……辛い。
時刻は午前1:30。ここは宣伝大臣の部屋。
『アディ、今日もイケメン…//推せる♡』
『そういうお前も、かわいい』
『や、アディ〜〜〜!ほっぺにちゅーは、メッ♡』
電気の消えた部屋になお光るモニター。
『んっ、ヨゼフィーヌ……』『アディ……』
モニターの中で、うっとりと見つめ合う2人……
「うるさい!」
思わず私は吠えた。
おかしい。こんなのおかしい。どうしてこのぼくが、寝る間を惜しんで、ディープフェイクの濃厚ねっとりキスを見なきゃならんのだ。
『んっ…』『んっ…、ァッ!』『…なぁ、ヨゼフィーヌ』『分かってます、続きはあとで、ね?』
マジで腹立つ。髭を剃った総統みたいな顔した男に、ぼくにそっくりな女がしなだれかかっている。時折総統の胸と顔が一体化する。なんだこれは。ぼくにそっくりな女ってなんだよこれ、ほぼ髭剃っただけじゃねぇか。なんだこれ本当、雑な仕事しやがって。
なまこ
DOODLEナチスとかほぼ関係ない、行き場のない私の文章物事には限度がある。私は家を飛び出した。もちろん行くあてはない。財布に入っているのは六円、一文無しとも言い切れないのが悲しいところ。浮気なおかんを殴って行きずりの女を攫い、「This is America」と涙するわけにもいかない。ここは日本、どこまで行っても日本である。クソみたいな国、カスみたいな国土。かの森見登美彦も爆走したとされる由緒正しい道に飛び込みながら私は考える。存在、存在!人はただの肉塊か?フランスのトンチキ眼鏡がいうことには、人は皆そうである。私は考える。かの斜視のお方だって、ずっと後ろの席で悪口を言われ続ければ考えも変わるだろうよ。学校はゴミ、家もゴミ、私の人生は半分分かっているような道をゆっくりと進むだけだ!私は思い立って、反対車線に進みよる。立ち漕ぎで随分とスピードが出ているので、存外に明るい夜空が私を覆っているような気になる。街路樹がブレながら過ぎ去っていく。出足に力を込める。前は見ないで、ライトもつけずに、ぶつかったら終わり、一貫の終わり。もう何も考えなくても許される。1秒先にはトラックに轢き潰されてるかも!最高にゾクゾクする。生への希望を抱いて死ぬんだ、美しいままで。白い布一つで個性がなくなるなんて最高じゃない?うん、最高。あいにくラジオはないが、よく分からん洋楽をガンガンにかける。若いって最高!ミャハとかトァンとか言ったって、ミニパクスに勤めてたって、みんな結局死んじゃうんだ。楽しいことしなきゃ!うんと楽しいことを。ブロンドじゃなくたって馬鹿にはなれる、ビル風が吹いたって若さは帰ってこないけどね。年老いてから若さに恋慕するなんて悲しいじゃない。それも寝室で泣きながら薬飲むのと大差ない。それに比べて、向こうから不注意な運ちゃんがくるだけで終わる(であろう)人生はなんと儚く美しいものか。私は生まれた。そんなことを考えるのも今日が最後かもしれない。蜻蛉みたいに盛った同級生の顔が浮かぶ。あれはちょっとやだな。私色白でも胎内圧迫してもないし。しかしながら、こういう時に限って一台も車が走っていないのであります。やはりダメか。いつもそうだ。ときおり自分が死んで、ふわふわと浮くのを想像することがある。きっと優しい誰かが涙してくれるだろう。彼らの娘、或いは息子が私くらいの年齢になったとき、不幸にも亡くなった人間のことを思い出してくれるかもしれない!私のお
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