レジスチル
重代 秀斗
DONE散歩で何かを見つけたジンダイさんとレジスチルの暗くはないけど明るくもない話カーディナル・コーティング 広がってそそり立つ雌蕊と雄蕊、くるりと反り返って絡み合う花弁、血を思わせる鮮やかな紅、あの花は嫌いだ。死人花、幽霊花、地獄花と様々な別名を持つその花。秋の訪れを知らせるように咲くこの花。
一面の紅色と、その中にぽつぽつと存在する灰色に圧倒されて目を細める。こんな場所があるとは知らなかった。知っていれば避けたものを。様々な言い訳が脳裏を巡るジンダイはゆるく息を吐く。墓地だか霊園だか、またはそのどちらでもないか、とにかく墓場に長くは居たくはない。しかし、そうもいかない理由があるために渋々この場に突っ立っている。
視界に入る鮮烈な花畑の一部だけがゆらりと動いたかのように見えた。ぐにゃりと歪んだ後に見えたのは七つの赤い瞳。
4635一面の紅色と、その中にぽつぽつと存在する灰色に圧倒されて目を細める。こんな場所があるとは知らなかった。知っていれば避けたものを。様々な言い訳が脳裏を巡るジンダイはゆるく息を吐く。墓地だか霊園だか、またはそのどちらでもないか、とにかく墓場に長くは居たくはない。しかし、そうもいかない理由があるために渋々この場に突っ立っている。
視界に入る鮮烈な花畑の一部だけがゆらりと動いたかのように見えた。ぐにゃりと歪んだ後に見えたのは七つの赤い瞳。