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    ハイド

    PROGRESS謎に筆が乗った孤児院脱走
    小説って、どこでも書けるし…カフェでパソコンパチパチしてるとなんかテンション上がってめちゃ進むので、いいですね〜!!

    2025.2.25  三 ちょっと追加
    とあるコラム

     悪魔憑きというものがある。端的に言ってしまえば先天異常のことである。
    ただ、その度合いが、悪魔が憑いているとしか説明できないような様であることから、差別的な俗称としてこのように呼ばれている。
    正式には部位によって用語が定められており、例えば羽根のような機関を持って生まれた子は翼持症、それが片方であれば片翼持症という。
     症状は羽根の他にも多岐に渡る。他によくある例としては皮膚や骨の一部が特定の動物のように変質するものや、頭部に角が生えているなどである。しかし、大抵の場合で実害はない。そのため、あくまで「身体のみの先天異常」と認定されている。
    もちろん、ふざけた勢いで、人より鋭利な爪で引っ掻いてしまったなどの事例はあるのだが、それにしても、世間で噂されているような「食生活が大いに違う」だとか「性格が豹変したり、患部に人格を乗っ取られたりする」と言ったようなものは、どの症例を見ても一つとしてないのだ。このようなイメージを、事実を広く知ってもらうことで払拭せねばならないのは、我々のまず第一の課題だ。
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    Jukiya_d

    DONE過去作をやりながらふと思い立った話。珍しくシリアス
    桐生さんのあの孤独感に気がついて一人にしないと言えるのはイチだけだと思うし
    イチの光の裏に隠れた闇に気がついてあげられるのも桐生さんだけだと思う
    この二人は正反対なようで似てるところも多いので。本当に出会えて良かったと心から思います
    【イチ桐】ただひとり「ふうー。さっぱりしたぜ」
     玄関のドアを開け、フェイスタオルで髪をわしわしと拭きながら。春日は文字通り爽快といった声を上げながら素っ裸で部屋に戻って来た。
     シャワーを浴びた後でも汗ばみそうな屋外と違い、部屋の中は冷房が効いていて気持ちが良い。直接体に風が吹き付けているわけではなかったが、春日は冷たい空気を全身で浴びるように腕を広げた。
     風呂が外にあるというのは何かと不便があるものだったが、夏場は玄関ドアを開けてひんやりとした空間に入る瞬間が最高だった。そう、それはまるで温泉から上がった直後にビールをガッと喉に流し込むような爽快感――などと想像してくうー! と声を上げると、春日はパッと目を開いてペタペタとサンダルを鳴らし、部屋の奥に干してあるトランクスを一枚取り上げてそそくさと足を通した。
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