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    恐怖

    mmmori0314

    できたユリウスおじちゃんの楽しいハロウィン。
    ユリウス中心蒼月勢の軽いノリの話。

    Jが本編で「ドラキュラの名に恐怖を感じる」と言ってたので、ドラキュラ的なものが溢れるハロウィンは頭抱えてたんじゃないかなっていうとこから始まった妄想。
    ハロウィン狂騒曲 カボチャ、カボチャ、カボチャ。

     窓の外を流れていく景色の中に何度も現れるニヤけたカボチャ、それを眺めながらユリウスは心の中で溜め息をついた。
     ハロウィンである。
     それも、ここ日本でのそれは元の意味がほぼ失われた、『怪物の仮装や飾り付けや菓子を楽しむ祭り』としてのハロウィンである。怪物がフィクションの上のものであれば楽しいのかもしれないが、本物と命のやり取りをしている身としては気の滅入るだけのイベントだ。魔を滅し人の世を護るのが一族に課せられた役目であり、それを厭うつもりもないが、何が悲しくて平穏な日常でまで想起させられなければならないのか。カボチャの顔が腹立つ。
    「ユリウス」
     隣からかけられた声に、物思いに耽っていた意識が引き戻される。平坦な声。長い付き合いだ、別に怒っている訳ではないことくらいわかるが、一呼吸入れてから隣に視線を移す。
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