愛する人へ
hecoloveChris
DONE至咲webオンリー『至貴のさくらを愛する人へ 冬』開催記念 更新付き合っていない至咲の、冬の一日の始まり。
ワンドロ・ワンライ「冬の一日」***
高校か中学の、古文と漢文の時間
春眠暁を覚えずは言うまでも無く、だからと言って眠っているのが心地の良い春だけでなく、ベッドから出たくない冬だって、起きたいものではない。
えぇと古典の有名な方は、冬はつとめて、だったか。
アレには同意しかねる。寒いのが好きなんてどんなドMだっての。
もしかしたら昔はそうだったかもしれなくとも、現代を生きる人間って生き物は寒さを感じるだけでストレスを覚えるって、どこぞの有名大学が研究結果を出していたような気がする。うろ覚えだけど。
光熱費を支払ってくれる太っ腹なスポンサーが付いてくれている寮だってのに、怖い眼鏡のお兄さんに、質素・倹約を厳しく言われてしまっているから、二十四時間空調を点けっ放しにはしておけなくて、朝は目が覚めてからリモコンを手に取ることになる。
3746高校か中学の、古文と漢文の時間
春眠暁を覚えずは言うまでも無く、だからと言って眠っているのが心地の良い春だけでなく、ベッドから出たくない冬だって、起きたいものではない。
えぇと古典の有名な方は、冬はつとめて、だったか。
アレには同意しかねる。寒いのが好きなんてどんなドMだっての。
もしかしたら昔はそうだったかもしれなくとも、現代を生きる人間って生き物は寒さを感じるだけでストレスを覚えるって、どこぞの有名大学が研究結果を出していたような気がする。うろ覚えだけど。
光熱費を支払ってくれる太っ腹なスポンサーが付いてくれている寮だってのに、怖い眼鏡のお兄さんに、質素・倹約を厳しく言われてしまっているから、二十四時間空調を点けっ放しにはしておけなくて、朝は目が覚めてからリモコンを手に取ることになる。
rk_ume
DONE酔っ払った至さんが咲也くんにキスしてしまう話です。タイトル見てちょっと無理かなと思った方はバックです。至咲webオンリー「至季のさくらを愛する人へ 冬」で展示していたものです。※当日の3時頃までページ入れ違ってたみたいで、それまでに読まれてた方、すみませんでした🙇💦 8
hecoloveChris
DONE至咲webオンリー『至貴のさくらを愛する人へ 秋』開催記念 更新12幕第50話、その後***
靴底が踏み締めるのは、バルコニーと少し迷って玄関前を数歩離れた地面にした。
「……今回の功労者様が、一人っきりでこんなところで、何してんの?」
始めは学生組の騒がしさを宥めていたはずの大人たちも、程々にお酒が入る頃。
寮の談話室からは、千秋楽の幕が無事に下りたことを祝う賑やかな声が、此処まで聞こえてくるほどだったから、まさか扉が開くとは思ってもいなかった。
「至さん、……どうしたんですか?」
「どーしたも、こーしたも、……咲也こそ」
何か用事があって、宴を中座して探しに来てくれたのだとしたら直ぐにでも戻らなければならないのだろうけれど。
寮の敷地まで後一歩の手前、公道に立ち尽くしたままの足が動き出すより前に、会話に不自由のない距離だけ近付いてくれたから、俺のスニーカーはぴたりと立ち止まったまま。
4433靴底が踏み締めるのは、バルコニーと少し迷って玄関前を数歩離れた地面にした。
「……今回の功労者様が、一人っきりでこんなところで、何してんの?」
始めは学生組の騒がしさを宥めていたはずの大人たちも、程々にお酒が入る頃。
寮の談話室からは、千秋楽の幕が無事に下りたことを祝う賑やかな声が、此処まで聞こえてくるほどだったから、まさか扉が開くとは思ってもいなかった。
「至さん、……どうしたんですか?」
「どーしたも、こーしたも、……咲也こそ」
何か用事があって、宴を中座して探しに来てくれたのだとしたら直ぐにでも戻らなければならないのだろうけれど。
寮の敷地まで後一歩の手前、公道に立ち尽くしたままの足が動き出すより前に、会話に不自由のない距離だけ近付いてくれたから、俺のスニーカーはぴたりと立ち止まったまま。