才能の無駄遣い
kochi
DONE金鹿ワンドロの加筆修正。テーマは「夏」「ペアエンド」蒼月エンドです。もの凄い才能の無駄遣いがお気に入り
氷菓子と夏 木漏れ日の中を歩くと風が涼しくて、爽やかな気分になる。日傘を差せば陽光は遮られるが、やはり木々の中だとより涼やかで癒される。
ベンチに一息付くと少し汗ばんだ火照りが冷めていき、さわさわと賑わう葉の踊りを楽しんでいった。
「ふう……今日はあまり暑くないですね」
ぽつりと呟いて、ゆるゆる日傘を回して帰路に向かう。夏の香りを堪能して、笑みを浮かべながら──。
ちょうどいい天気で良かった、と視察から戻った彼女は目の前の相手に、そのまま思いを告げた。
「……は?」
睨むかのように見つめる琥珀の瞳は、苛立ちが滲んでいた。何を言っているのか理解できない、とありありと態度で示していた。
「なんで、そんな顔するんですか? ちょうどいい天気ですね、って言っただけじゃないですか」
3343ベンチに一息付くと少し汗ばんだ火照りが冷めていき、さわさわと賑わう葉の踊りを楽しんでいった。
「ふう……今日はあまり暑くないですね」
ぽつりと呟いて、ゆるゆる日傘を回して帰路に向かう。夏の香りを堪能して、笑みを浮かべながら──。
ちょうどいい天気で良かった、と視察から戻った彼女は目の前の相手に、そのまま思いを告げた。
「……は?」
睨むかのように見つめる琥珀の瞳は、苛立ちが滲んでいた。何を言っているのか理解できない、とありありと態度で示していた。
「なんで、そんな顔するんですか? ちょうどいい天気ですね、って言っただけじゃないですか」