染岡さん
marimospark
MAIKINGギャ後に吹雪くんと染岡さんが再会する話ーー大きく手を振り、こちらにやってくるその姿は、あの頃からずっと大きな存在だった。「久しぶりだな、吹雪!」
元気にやってそうで何よりだ。お前はあれからどうなった?
質問攻めに会う中、僕らは多くの人の目から逃げるように、空港を後にする。それはまるで、ファンやマスコミのざわめきが後ろをついてくるようだった。
「こんなにすげーことになってるのか、今のお前は」
「違うよ。僕じゃなくて、彼らの今日のお相手はキミだ。だってさ……」
「あー!わかったわかった!そういうことにしといてくれ。慣れねえなあ、この感じは……」
長らく日本を離れ、イタリアのリーグで活躍していた染岡くんは、前シーズンで契約を満了して日本に戻ってきた。
ホーリーロードの時も、少しだけ雷門に顔を出していたらしいけれど、僕とはちょうど入れ違ってしまった。昔から、僕と彼はそういうことがよくあり、今回もそうだ。
「謙遜しないで。キミの力を今はみんなが認めている。僕もずっとこの時を待っていたよ!」
「お前もなんか変じゃねーか?……もっと毒吐いててもいいぞ?」
「そうかな?僕は精一杯キミの凄いところ伝えたんだけどな」
僕は染岡くんのその強 636