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    根性論

    ひこ太

    DONEかげんぬ小説第四弾、ついに来たぞ長編。ず〜〜っと書きたかったやつ。思い立ってから2ヶ月、書くのに1週間。遅筆だし、あとこの語彙と表現力の欠陥ぶりよ。何度も「書けねえんだけど!?」って壁にぶち当たって、もう根性論で書き上げた。よくやった、頑張ったね私。
    2羽のうさぎの、その先に【影犬】#2羽のうさぎと、その先に
     
     ――――本当に好きになる相手が自分にはできるのかって、下手したら一生そんな人は現れないのかもなって思った。まあ、それを今すぐどうしたいなんてことはなかったから、絵馬に書いた内容だってただの気休めに過ぎなかった。――――――
     
     6月も半ば。おれが通う六頴館高校、の3年生は西日本を巡る旅という名目でとても分かりやすく…なんて言ったら企画をした人たちに失礼なんだろうけど、修学旅行の定番、古都京都へ来ていた。日程は今日が最終日、だけれど梅雨の時期真っ盛りだったので、本日も一日を通しての雨模様らしく。全3泊4日の行程はずっと傘を手放せずに過ごしていたと思う。今日に至っては時折強く降ることもあると、旅館の小さなテレビから空模様とは裏腹の笑顔で、お天気アナウンサーが元気そうにそう伝えていた。その後「このあとは星座占いのコーナーです」と言って画面が切り替わったが、再び画面に映ったときの顔はどうやらその結果がとても良かったらしく、さらに空の様子と表情がかけ離れていったのを覚えている。確か「つい先日、誕生日だったもので、運勢も味方してくれてとてもハッピーです! あと今日のラッキカラー…と、この服の色も同じだったので! とても良い日になりそうですー!」みたいなことも言っていたと思う。確かに、淡いスカイブルーのマキシスカートがすごく似合ってるなあなんて思った。おれはそういう運勢だとか占いだとかで喜ぶことはまあないから、なんなら羨ましいとすら感じたのを憶えている。
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