稲荷
6時半のラッコ
SPOILERTRPG「レコードユアレポート」
(ムーキセキ 著)
TRPGの探索者ならどなたでも遊べるシナリオです
記された名前
・稲荷田狐
レコードユアレポート■タイプライターからの挨拶
|ではあらためて。ワタシは記録とお喋りが好きなしがないタイプライターだが、しばしよろしくお願いするよ。|
|あなたのことを記録させて欲しい。|
狐「僕も似たようなモノだけどね。よろしくお願いしちゃおうかな」
■あなたの『名前』
|最初の質問だ。|
|まずはあなたの『名前』を教えてもらえるだろうか?|
狐「稲荷田狐。変わった名前でしょう?同じ名前の方にお会いした事はまだ無いね」
■あなたの『世界』について
|ここには様々な世界からやってくるようでね。これを記録しておかないと。|
|あなたの言葉で『あなたの住む世界』がどんな場所なのか説明してくれるかい?|
狐「ごく普通の生活の中に、非日常が舞い込んでくる世界だね。魔法であったり、怪物であったりと、一般常識では理解されないようなモノに遭遇するよ。…そうだなぁ、僕が一番最初に事件に巻き込まれた時は、自殺した方を運ぶ電車に詰め込まれたっけ。そういえばあの時の言葉って、僕にとって重要な約束に繋がるものになってるね…」
4364|ではあらためて。ワタシは記録とお喋りが好きなしがないタイプライターだが、しばしよろしくお願いするよ。|
|あなたのことを記録させて欲しい。|
狐「僕も似たようなモノだけどね。よろしくお願いしちゃおうかな」
■あなたの『名前』
|最初の質問だ。|
|まずはあなたの『名前』を教えてもらえるだろうか?|
狐「稲荷田狐。変わった名前でしょう?同じ名前の方にお会いした事はまだ無いね」
■あなたの『世界』について
|ここには様々な世界からやってくるようでね。これを記録しておかないと。|
|あなたの言葉で『あなたの住む世界』がどんな場所なのか説明してくれるかい?|
狐「ごく普通の生活の中に、非日常が舞い込んでくる世界だね。魔法であったり、怪物であったりと、一般常識では理解されないようなモノに遭遇するよ。…そうだなぁ、僕が一番最初に事件に巻き込まれた時は、自殺した方を運ぶ電車に詰め込まれたっけ。そういえばあの時の言葉って、僕にとって重要な約束に繋がるものになってるね…」
6時半のラッコ
SPOILERクトゥルフ神話TRPG「ピーター・グライムズの画廊」
(さび茶 著)
ネタバレ注意!
観覧者
・稲荷田狐
・喜島陽斗
ピーター・グライムズの画廊 狐と陽斗がアトリエから出てきても、目の前の男は顔を上げる事なくキャンバスに集中していた。陽斗が狐の耳元で怪訝そうに囁く。
「何や、あのおっさん。俺達が勝手にアトリエに出入りしても何も言わんなぁ」
「うん。普通だったら勝手に入るなって、怒ると思うんだけど…」
二人が首を傾げながら黙ってしまうと、静寂に守られた画廊の中で、男の筆を走らせる音だけが存在を主張するように響いた。
床に敷き詰められた赤い絨毯。それに映える白い壁。壁に掛けられた無数の絵画はどれも写実的に描かれてはいるものの、音を発する事も無ければ動き出す事も無い。ただ、時を止めた姿のまま額縁へと収まっている。生きたまま閉じ込められたような生々しさが、この画廊に一層の不気味さを添えていた。
1379「何や、あのおっさん。俺達が勝手にアトリエに出入りしても何も言わんなぁ」
「うん。普通だったら勝手に入るなって、怒ると思うんだけど…」
二人が首を傾げながら黙ってしまうと、静寂に守られた画廊の中で、男の筆を走らせる音だけが存在を主張するように響いた。
床に敷き詰められた赤い絨毯。それに映える白い壁。壁に掛けられた無数の絵画はどれも写実的に描かれてはいるものの、音を発する事も無ければ動き出す事も無い。ただ、時を止めた姿のまま額縁へと収まっている。生きたまま閉じ込められたような生々しさが、この画廊に一層の不気味さを添えていた。
QQaL5FoqTa
PROGRESS「狐の嫁入り」をテーマにした6月頒布予定の花流新刊の冒頭部分です。⚠️人間花道×稲荷神社の神使(キツネ)流川
⚠️今回公開部分はずっと流川がキツネです
⚠️キャラクターを捏造した花道父やモブがいます
⚠️動物が怪我をしている描写があります
⚠️神社や宗教観についてふわっとしています
パスワードはピクリエお品書きにあります。
画像:Unsplash 5477
mainichi_ponpok
DONE侑日ワンドロ参加します!「両片思い」お借りします。年齢操作。日向が稲荷崎で監督してるパロディです。約束の愛「翔陽くん!好きです付き合って下さい!」
「誰が翔陽くんだ!日向監督と呼びなさい!」
やって自分、翔陽くんやん。好きな人の名前は下の名前で呼びたいやん。
日向翔陽。日本でバレーボールやってるやつで日向翔陽のことを知らんやつはおらん。恵まれてるとは言われへん身長を非凡な才能と跳躍力でないものにする日本のバレーを支えたエースや。つい最近までアーザス・サン・パウロの選手やって、日本戻ってきてどっかでプレーするんちゃうか言われてた思ったらサクッと引退して俺らの入学と共に稲荷崎の監督に就任しよった。
プレースタイルかっこええし、バレー上手いし、テレビの前でめっちゃ応援してたしそら最初はテンション上がったけど反発はあるやん。選手でええとこまで行ったからってなんなん?言うて日向翔陽はオリンピックで金メダルとってへんし。そもそも日向翔陽は指導者としてはどうなん?何事も経験値って大事やん。あんな童顔で俺らのこと指導できんのかいって穿った見方しててん。
4854「誰が翔陽くんだ!日向監督と呼びなさい!」
やって自分、翔陽くんやん。好きな人の名前は下の名前で呼びたいやん。
日向翔陽。日本でバレーボールやってるやつで日向翔陽のことを知らんやつはおらん。恵まれてるとは言われへん身長を非凡な才能と跳躍力でないものにする日本のバレーを支えたエースや。つい最近までアーザス・サン・パウロの選手やって、日本戻ってきてどっかでプレーするんちゃうか言われてた思ったらサクッと引退して俺らの入学と共に稲荷崎の監督に就任しよった。
プレースタイルかっこええし、バレー上手いし、テレビの前でめっちゃ応援してたしそら最初はテンション上がったけど反発はあるやん。選手でええとこまで行ったからってなんなん?言うて日向翔陽はオリンピックで金メダルとってへんし。そもそも日向翔陽は指導者としてはどうなん?何事も経験値って大事やん。あんな童顔で俺らのこと指導できんのかいって穿った見方しててん。
6時半のラッコ
SPOILERクトゥルフ神話TRPG「君におはようと言えたら」
(著 セカイ)
ネタバレ注意!
なんちゃってRPをまとめたものです
おはようと言いたい二人
・稲荷田狐
・早乙女智雪
「君におはようと言えたら」 パシンと紙束の表面を軽く叩き、早乙女は事も無げに言った。
「よし、俺がスイッチを押すから、あんたは本物の俺を連れて遠くへ逃げるんだ」
その言葉に狐の心臓は冷たく握り潰された。次いですうっと血の気が引くのがわかる。視界が一瞬白くなり、目眩がした。
しばらくの間沈黙が流れる。僅かに聞こえる機械の稼働音と、ゴボゴボと培養液が循環する音だけが研究所の最奥に響く。
狐はようやく上顎に貼り付いた舌を引き剥がし、引きつった笑いのようなものを浮かべた。
「ヤダ」
早乙女は返事もせずにノートパソコンや散らばった紙束に目を通していた。聞こえていないのかと、狐はもう一度、今度は少し強い調子で言った。
「ヤダ」
早乙女が狐に顔を向ける。端正で彫りの深い顔は、狐が威圧されるほど真剣味を帯びていた。刑事の眼差し。そこには一寸の隙も無い。
3797「よし、俺がスイッチを押すから、あんたは本物の俺を連れて遠くへ逃げるんだ」
その言葉に狐の心臓は冷たく握り潰された。次いですうっと血の気が引くのがわかる。視界が一瞬白くなり、目眩がした。
しばらくの間沈黙が流れる。僅かに聞こえる機械の稼働音と、ゴボゴボと培養液が循環する音だけが研究所の最奥に響く。
狐はようやく上顎に貼り付いた舌を引き剥がし、引きつった笑いのようなものを浮かべた。
「ヤダ」
早乙女は返事もせずにノートパソコンや散らばった紙束に目を通していた。聞こえていないのかと、狐はもう一度、今度は少し強い調子で言った。
「ヤダ」
早乙女が狐に顔を向ける。端正で彫りの深い顔は、狐が威圧されるほど真剣味を帯びていた。刑事の眼差し。そこには一寸の隙も無い。
longtale69
SPOILERようこそ!迷冥市役所都市伝説課へ!おまけシナリオ平行世界のきさらぎと御先稲荷 立ち絵ファンアート
御先ちゃんは巫女服とか着せようか悩んだけど、平行世界とはいえ「都市伝説課」の職員の御先稲荷ちゃんだもんなと思い直しいつもの制服にしました 2
6時半のラッコ
SPOILERクトゥルフ神話TRPG「かんおけのなかにいる」
(くまさん 著)
ネタバレ注意!
おまけつき!
葬列者
・稲荷田狐
・早乙女智雪
かんおけのなかにいる 早乙女に手を引かれ、狐は墓地の最奥にある薔薇の生垣の前に立った。無数の触手をゆらめかせる、黒い不定形の生き物を目の当たりにしたせいか、頭がジリジリと重い。それは早乙女も同じらしく、ランタンの炎に照らされた端正な顔はいつのも快活さを欠いている。それでも早乙女は警察としての義務感からか、生まれ持っての正義感からなのか、必死に生垣をランタンで照らし、二人が生き残る術を探していた。
「駄目だな、無傷で通り抜けられそうにない」
ため息混じりに早乙女が言う。革手袋を外し、薔薇の鋭い棘に指先で触れると白い指先にぽつんと赤い血の珠が浮かんだ。途端に僅かなうめき声を上げ、早乙女が頭を抑えた。
「早乙女さん!」
ようやく我に返った狐が早乙女に駆け寄る。大丈夫だとでも言うかのように、早乙女は右手を軽く上げた。
2588「駄目だな、無傷で通り抜けられそうにない」
ため息混じりに早乙女が言う。革手袋を外し、薔薇の鋭い棘に指先で触れると白い指先にぽつんと赤い血の珠が浮かんだ。途端に僅かなうめき声を上げ、早乙女が頭を抑えた。
「早乙女さん!」
ようやく我に返った狐が早乙女に駆け寄る。大丈夫だとでも言うかのように、早乙女は右手を軽く上げた。
izumi_kasa0320
DONE2022/12/11侑日webオンリー『君のセッターから愛を込めて』④『嘘吐きの心臓』挿絵/アダチさん
以前書いたショヨくんin稲荷崎(4本あるので支部へ↓)の続きのお話。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18231873
◆今回のお話だけでも読めると思います。 13
6時半のラッコ
DONETRPG小説「降る、落ちる、枯れる」
if死刑囚、藤堂椿
霧夢さんとの初めての合作!!
・稲荷田狐
・早乙女智雪
「降る、落ちる、枯れる」 最高裁判所は藤堂椿に死刑判決を下した。身を切る様な冷たい冬の日だった。
喫煙室で稲荷田狐は何本目かのメビウスに火をつけた。火をつけたはいいが煙を吸い込む事はせず、ただ無駄に紫煙が立ち上る様を虚ろな目で見ていた。
ここ数日で煙草を吸う量が目に見えて増えていた。喫煙が目的というよりも、手元に何かが欲しかった。それがたまたま禁煙に失敗した煙草だっただけの話で、立ち上り、どこからか入り込んでくる冬の風に揺れ、形を変える煙を目で追わないといけないような気さえしている。口に咥える事もなく、呆然と灰皿に何本もの灰を落としていた。
ギィっと喫煙室のドアが開く。冷たくて新鮮な空気が肌を刺した。
「稲荷田さんも休憩か?」
7869喫煙室で稲荷田狐は何本目かのメビウスに火をつけた。火をつけたはいいが煙を吸い込む事はせず、ただ無駄に紫煙が立ち上る様を虚ろな目で見ていた。
ここ数日で煙草を吸う量が目に見えて増えていた。喫煙が目的というよりも、手元に何かが欲しかった。それがたまたま禁煙に失敗した煙草だっただけの話で、立ち上り、どこからか入り込んでくる冬の風に揺れ、形を変える煙を目で追わないといけないような気さえしている。口に咥える事もなく、呆然と灰皿に何本もの灰を落としていた。
ギィっと喫煙室のドアが開く。冷たくて新鮮な空気が肌を刺した。
「稲荷田さんも休憩か?」
夜永 弥子
DOODLE20231111 Evviva!!うちの子:テオフィロ(テオ)
よその子:アレッシオ(アル)/親御さん:稲荷さん
「Ehi!(コラ!)」「Ahia!(痛いっ!)」のやりとり、翻訳かけて発音確認したら「えい!」「あぃぁっ」って感じでメチャ可愛かった。
6時半のラッコ
PASTクトゥルフ神話TRPG「シグナルレッド・デッド」
(著 八重樫アキノ)
〜前哨戦〜
注意!捏造です
バディ
・稲荷田狐
・夜鷹
・早乙女智雪
「シグナルレッド・デッド〜前哨戦〜」 早乙女智雪がカラオケルームの扉を開けると、先に入っていた銀髪の男が顔をあげた。色白の細面。神経質で冷たい印象の男だが、早乙女の姿を認めると、銀縁眼鏡の奥にある目が親しみの色を帯びて微笑んだ。
「こんにちは、お待ちしてました」
「あぁ。悪い、遅れたか?」
「大丈夫、時間通りです」
早乙女が向かいの席に座ると、男はテーブルに広げていた書類を纏め、早乙女の方に正面を向けて揃えた。
目の前の男の名前は稲荷田狐といった。何処となく厭世的な気配を漂わせる探偵で、ひょんな事から共に怪異を生き延び、それ以来妙な気に入られ方をされてしまっている。
早乙女は独自に失踪事件を調べていた。とある地域で人が落とし穴に落ちたかのように行方不明になる。その中には早乙女の知人の名前も幾つかあった。
4502「こんにちは、お待ちしてました」
「あぁ。悪い、遅れたか?」
「大丈夫、時間通りです」
早乙女が向かいの席に座ると、男はテーブルに広げていた書類を纏め、早乙女の方に正面を向けて揃えた。
目の前の男の名前は稲荷田狐といった。何処となく厭世的な気配を漂わせる探偵で、ひょんな事から共に怪異を生き延び、それ以来妙な気に入られ方をされてしまっている。
早乙女は独自に失踪事件を調べていた。とある地域で人が落とし穴に落ちたかのように行方不明になる。その中には早乙女の知人の名前も幾つかあった。
「三日月ダージリン」
INFO【山崎退】山崎の誕生日が初午祭に近いことから「もし、山崎が稲荷の神様のお遣い狐だったら…」という妄想から作った作品。カップリング無いつもりで描いてますが、もしかしたら土山っぽさがあるかも…?
本文もオールフルカラーの絵本です。(A5変形、正方形断裁)
◆通販サイト(アリスブックス様)
https://alice-books.com/item/show/8998-13
◆通販サイト(フロマージュ様)
https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=1659299 7
mujo_taiju
SPOILER※都市伝説課エンド1 ネタバレ今度のSAN回復に使うNPC。加々見 紫朗の両親、加々見 赤音さんと加々見 青明さん。
鏡の育ての親はきさらぎさんと稲荷ちゃんなので、ちょっと配色とかをリスペクトした感じになってます。 2
itnk21
DONE最後まで読んでいただき本当にありがとうございますッ‼︎✨ずっと描きたかった東西侑の3P本をこのたび発行できて感無量でございます!
春高稲荷崎戦あとの話で、この後試合があるからってことで西谷くんは即断即決だった訳ですが、3Pともなると気持ちの変化とか描写が難しいですね!最後、旭さん侑も上着脱いでいたのに西谷だけ脱いでないのは、西谷の可愛い体をこれ以上侑に晒してなるものかという硬い意思です🤣
6時半のラッコ
DOODLEクトゥルフ神話TRPG「星空エトランゼ」
エンディング
星空旅行者
・稲荷田狐
・中場米暁
星空エトランゼ はっと狐が目を覚ます。
先程まで自分達を押しつぶさんばかりに広がっていた異様な宇宙は今は無い。代わりに星座図鑑で見るような星空がプラネタリウムのドームに映し出されている。意識を失う直前まで座っていた座席に、無事に戻ってこられたようだ。
ほっとしたのと同時に、狐は座り心地の良い座席にずるずると沈んだ。
あぁ、またこういう系かぁ…。戻れて良かったぁ…。
安堵と疲労の色が浮かぶ顔を両手覆う。カチカチっと眼鏡のフレームに硬いものが当たる音がした。何だっけと両手を顔から離すと、紺色のリストバンドの星型のチャームが目に留まる。二つ並んだ石を見てふっと思い出した。
そういえは、暁さんは?
狐が視線を巡らせると、そう離れていない場所に雨雲色をした頭を見つけた。小さな体が座席に深く沈みすぎている。まるでようやくチャイルドシートに座れるようになった子どものようで、狐は思わず笑ってしまう。
1109先程まで自分達を押しつぶさんばかりに広がっていた異様な宇宙は今は無い。代わりに星座図鑑で見るような星空がプラネタリウムのドームに映し出されている。意識を失う直前まで座っていた座席に、無事に戻ってこられたようだ。
ほっとしたのと同時に、狐は座り心地の良い座席にずるずると沈んだ。
あぁ、またこういう系かぁ…。戻れて良かったぁ…。
安堵と疲労の色が浮かぶ顔を両手覆う。カチカチっと眼鏡のフレームに硬いものが当たる音がした。何だっけと両手を顔から離すと、紺色のリストバンドの星型のチャームが目に留まる。二つ並んだ石を見てふっと思い出した。
そういえは、暁さんは?
狐が視線を巡らせると、そう離れていない場所に雨雲色をした頭を見つけた。小さな体が座席に深く沈みすぎている。まるでようやくチャイルドシートに座れるようになった子どものようで、狐は思わず笑ってしまう。
6時半のラッコ
TRAININGクトゥルフ神話TRPG「パンケーキ夜行」
乗客
・稲荷田狐
・欅夜一
・浅葱鈍
パンケーキ夜行 ねぇ、僕のお父さん
車窓を流れる景色はひたすらに暗い。銀河鉄道の夜を思わせる電車は、乗客に何の視覚情報も与えずに目的地へと進む。
浅葱に突っ込まれたキャンディーを口の中で溶かしながら、狐は夜一と浅葱の話に聞き耳を立てていた。教師と教え子が真剣な顔を突き合わせて意見交換をしている様子は、大学時代を思い出させる。二人の衣装を白衣にしたら、それこそどこかの医師の勉強会に見えた。
僕を被検体にしての人体実験。
「ふふっ」
思わず想像してしまい狐が吹き出す。二人がちらりと狐を見たが、特に問題はなかったようですぐにまた元のように顔を突き合わせる。
「次は粉駅〜、粉駅〜」
車内アナウンスが鳴り響く。狐は呑気に頬杖をつき、向かいの窓に映る夜一と浅葱の様子を見ていた。浅葱の整った顔が夜一を見上げ何をか喋り、夜一もまた真剣な表情でそれに頷いている。
1142車窓を流れる景色はひたすらに暗い。銀河鉄道の夜を思わせる電車は、乗客に何の視覚情報も与えずに目的地へと進む。
浅葱に突っ込まれたキャンディーを口の中で溶かしながら、狐は夜一と浅葱の話に聞き耳を立てていた。教師と教え子が真剣な顔を突き合わせて意見交換をしている様子は、大学時代を思い出させる。二人の衣装を白衣にしたら、それこそどこかの医師の勉強会に見えた。
僕を被検体にしての人体実験。
「ふふっ」
思わず想像してしまい狐が吹き出す。二人がちらりと狐を見たが、特に問題はなかったようですぐにまた元のように顔を突き合わせる。
「次は粉駅〜、粉駅〜」
車内アナウンスが鳴り響く。狐は呑気に頬杖をつき、向かいの窓に映る夜一と浅葱の様子を見ていた。浅葱の整った顔が夜一を見上げ何をか喋り、夜一もまた真剣な表情でそれに頷いている。
ametoroka616
PROGRESS⚠️⚠️VOID未通過観覧NG🆖❌です。⚠️⚠️見ないでね、色々くっついてるのでね。
興味ある人は通過してから来てね😇
さて、
稲荷可愛いね( ˘ω˘ )つ🍡🍵
継続ウキウキだね!イナリ! 2
6時半のラッコ
SPOILERクトゥルフ神話TRPG「村ホラーRTA」
ネタバレ注意!
来訪者
・稲荷田狐
・早乙女智雪
村ホラーRTA 公民館に入ると、そこは外と変わらぬ闇に包まれた空間だった。むしろ今まで唯一頼みの綱だった月明かりが遮られ、そのまま落下してしまうのではないかと思わせる程の漆黒があった。
一歩足を踏み入れると、ギィイと木製の床が軋んだ。埃臭さが鼻につく。確か佐代子の話ではここに各家の当主が集まっているとのことだった。しかし、狐と早乙女が足を踏み入れた建物は歩を進める度に埃が舞い上がる。使用されているどころか、むしろ放置されているかのようだった。
「公民館、ここですよね?」
「あぁ、人が使うにしては何の手入れもされていないがな」
早乙女が険しい視線で床を観察している。狐も同じ意見だった。掃除がされていない。しかも積もった埃の中に足跡一つ残されていない。つまり、人が立ち入った形跡がないのだ。
1687一歩足を踏み入れると、ギィイと木製の床が軋んだ。埃臭さが鼻につく。確か佐代子の話ではここに各家の当主が集まっているとのことだった。しかし、狐と早乙女が足を踏み入れた建物は歩を進める度に埃が舞い上がる。使用されているどころか、むしろ放置されているかのようだった。
「公民館、ここですよね?」
「あぁ、人が使うにしては何の手入れもされていないがな」
早乙女が険しい視線で床を観察している。狐も同じ意見だった。掃除がされていない。しかも積もった埃の中に足跡一つ残されていない。つまり、人が立ち入った形跡がないのだ。
6時半のラッコ
DOODLEクトゥルフ神話TRPG「探偵は七夕に走る」
(こんなシナリオは無いですw)
お願いごとがある人
・稲荷田狐
・白石白波
探偵は七夕に走る 来ると思っていた。そんな気はしていた。
「稲荷田さん、指名依頼です。依頼人の方が応接室でお待ちになっています」
同僚からの連絡で探偵事務所の応接室に向かった狐は、依頼人の顔を見てすぐさま気が抜けていくのがわかった。
「やぁ、狐先生。依頼だよ」
応接室のソファに座っていたのは、この暑いのにスーツ姿の白波だった。相変わらず飄々とした笑みを浮かべ、狐に向かって気さくに手を振っている。
狐は扉を閉め、タブレット端末を机に置き、白波の向かいのソファの横に立つ。白波にわかるように小さく溜め息をついた。
「…一応挨拶はする決まりだから。今回、白石様を担当いたします、調査員の稲荷田狐です」
「知ってるとも、先生。缶蹴りは勝ち知らずの名探偵さんだ。そう畏まるとしっかりして見えるね」
1188「稲荷田さん、指名依頼です。依頼人の方が応接室でお待ちになっています」
同僚からの連絡で探偵事務所の応接室に向かった狐は、依頼人の顔を見てすぐさま気が抜けていくのがわかった。
「やぁ、狐先生。依頼だよ」
応接室のソファに座っていたのは、この暑いのにスーツ姿の白波だった。相変わらず飄々とした笑みを浮かべ、狐に向かって気さくに手を振っている。
狐は扉を閉め、タブレット端末を机に置き、白波の向かいのソファの横に立つ。白波にわかるように小さく溜め息をついた。
「…一応挨拶はする決まりだから。今回、白石様を担当いたします、調査員の稲荷田狐です」
「知ってるとも、先生。缶蹴りは勝ち知らずの名探偵さんだ。そう畏まるとしっかりして見えるね」
6時半のラッコ
SPOILERクトゥルフ神話TRPG「the hog game」
ネタバレ注意
プレイヤー
・稲荷田狐
・欅夜一
the hog game 自分の感情と向き合った日はいつもこうだ。
何日も見続けていた悪夢が崩れた。奈落へと落ちていくひんやりとした浮遊感で狐は目が覚めた。
豚に理性を食わせ続けた代償なのか、ひどい胸焼けを覚えてソファから起き上がった。ベッドよりずっと寝心地が良くなってしまったソファは、すっかり狐の体の形を覚えてしまっている。
雑に閉められた青いカーテンの隙間から白い光が差し込んでいた。テーブルの上にいつも通りに置かれた腕時計を見ると、七時十分前を指している。という事はこれは朝日か、と狐はカーテンを開けようとし、手を止めた。今日は暗い部屋で過ごしたかった。
数日前から繰り返す悪夢のお陰ですっかり疲れていた。ベッドで寝るか、ソファで寝るかを考え、結局もう一度ソファで寝ることにした。まだ自分の生温い体温が残っている。このまま自分の体温を拝借してしまおうと、狐は起き上がった拍子に落ちたジャケットをタオルケット代わりに掛けた。
1255何日も見続けていた悪夢が崩れた。奈落へと落ちていくひんやりとした浮遊感で狐は目が覚めた。
豚に理性を食わせ続けた代償なのか、ひどい胸焼けを覚えてソファから起き上がった。ベッドよりずっと寝心地が良くなってしまったソファは、すっかり狐の体の形を覚えてしまっている。
雑に閉められた青いカーテンの隙間から白い光が差し込んでいた。テーブルの上にいつも通りに置かれた腕時計を見ると、七時十分前を指している。という事はこれは朝日か、と狐はカーテンを開けようとし、手を止めた。今日は暗い部屋で過ごしたかった。
数日前から繰り返す悪夢のお陰ですっかり疲れていた。ベッドで寝るか、ソファで寝るかを考え、結局もう一度ソファで寝ることにした。まだ自分の生温い体温が残っている。このまま自分の体温を拝借してしまおうと、狐は起き上がった拍子に落ちたジャケットをタオルケット代わりに掛けた。