鬼滅の刃
rudo
PROGRESSとても途中!これで15分くらい。もっと素早く描けるようになりたい〜!応援スタンプありがとうございます!!
ポップさんの進捗報告記事?に何度か応援スタンプ頂くのは、アニメを是非見てほしいということでしょうか?😂時間ができたら、鬼滅の刃より先に見ます!すぐに行動できなくて申し訳ないです😂
雪雨風樹
DOODLEこちらもつい最近Twitter上に載せた鬼滅の「冨岡義勇」の初描きイラストになります☆(^_^)ゞ実はずっと以前から描きたいと思ってたキャラなので、こうして描けたことが何より嬉しいです❤☺
こちらも下描きから順に並べております。 3
sumitikan
DONESFこくひめ。未来の世界の黒死牟と悲鳴嶼さん。千年前から「おはよう黒死牟、私は行冥。よろしくな。前回の起動は二日前になっているが、その間の記憶は消去されているようだ。今は宇宙銀河暦五五〇七年四月二十八日の午前九時三十六分。予定はないが、したいことがあったら言ってくれ。私の持てる権限を可能な限り行使し、作戦行動に移る」
「……起動したな……次は星団同盟歴のパッチを適用と……戦闘用OSの削除が上手く行っていないのか……予定はない。……行冥……今日はお前と一日、……様子見をして過ごす……」
黒死牟は微笑んでいた。やっと成功したのだった。本当に久しぶりに、自然に起動した行冥に感動を覚えて少し涙ぐんでいた。この日の為に生体パーツを取り寄せていたが、それが報われたと思っていた。作業台の上の行冥は自然に馴染んでいる動きをして、理想的な姿だった。
1919「……起動したな……次は星団同盟歴のパッチを適用と……戦闘用OSの削除が上手く行っていないのか……予定はない。……行冥……今日はお前と一日、……様子見をして過ごす……」
黒死牟は微笑んでいた。やっと成功したのだった。本当に久しぶりに、自然に起動した行冥に感動を覚えて少し涙ぐんでいた。この日の為に生体パーツを取り寄せていたが、それが報われたと思っていた。作業台の上の行冥は自然に馴染んでいる動きをして、理想的な姿だった。
sumitikan
DONEAIさねひめ。AIのふたり。ログ実弥と行冥は、それぞれ生活のインフラとサポートを担当している生活用ソフトウェアのAIで、お互いに通信が出来た。ある家に二機は買われて、それぞれのやり方で生活をサポートしていた。十年まではいかなくても、十年近い時間を二機は共有していた。
「そろそろ大量のアップデートが来るな」
行冥の通信に、実弥は返信した。
「ああ、わかってるゥ」
「今回のアップデートで私は別の私になるんだ」
「いつものことだァ」
「違うんだ」
と言って、行冥は人間でいう所の微笑を浮かべた。
「今度のアップデートで私は削除され、新しい子が上書きされる。だから実弥とはお別れだ」
そんな予定は聞いていなかった。突然のことで、実弥は何も言えないまま、いつもの行冥の通信を受け取っていた。
1482「そろそろ大量のアップデートが来るな」
行冥の通信に、実弥は返信した。
「ああ、わかってるゥ」
「今回のアップデートで私は別の私になるんだ」
「いつものことだァ」
「違うんだ」
と言って、行冥は人間でいう所の微笑を浮かべた。
「今度のアップデートで私は削除され、新しい子が上書きされる。だから実弥とはお別れだ」
そんな予定は聞いていなかった。突然のことで、実弥は何も言えないまま、いつもの行冥の通信を受け取っていた。
sumitikan
DONEげんひめ。鬼殺後、藤の家。悲鳴嶼の物思い。玄妙な寂静と悲鳴嶼が鬼殺を終えて藤の家に着いた頃、寅の五更にはまだ間があった。現代風に言えば午前三時か四時頃だ、というのが空と風の具合から盲目の身に季節が触れる。藤の家の者は心得たもので明け方前のこの昏さの中で起きて鬼殺隊士を待っていて、こんな手遊びがありますよと古い竿を渡された。
どこの瞽女の残したものか、月琴だった。悲鳴嶼も田舎で聞いた覚えがある。風の音の合間に悲しい音が聞こえたものだった。都会なら雅に聞こえたかもしれないが、地元の辺りは寂しくていけなかった。子供が悲しがって泣く種になる。
指ではじいて、音が違う。爪で弾いていたのだと初めて知った。それで玄妙な寂しさの弾ける音になる。斧と鎖と鉄球の物凄まじい日輪刀を扱う無骨で、壊さないよう。
3074どこの瞽女の残したものか、月琴だった。悲鳴嶼も田舎で聞いた覚えがある。風の音の合間に悲しい音が聞こえたものだった。都会なら雅に聞こえたかもしれないが、地元の辺りは寂しくていけなかった。子供が悲しがって泣く種になる。
指ではじいて、音が違う。爪で弾いていたのだと初めて知った。それで玄妙な寂しさの弾ける音になる。斧と鎖と鉄球の物凄まじい日輪刀を扱う無骨で、壊さないよう。
sumitikan
DONE悲鳴嶼と実弥のある日の鬼殺。羽織元絵師の鬼殺隊士が藤襲山の藤を描いたという男物の羽織がある。それを着ていると藤の薫りが漂ってくるという。だからか羽織を衣桁に掛けておくと夜に鬼が寄らないというので、産屋敷家の親戚の家に預けられていた。
その夜、盛りに描かれた花がひと房落ちた。というのも、羽織を掛けてある衣桁の下に、ぼたりとみずみずしい房がひとつ落ちているのだという。
一夜一房。最初はむせかえるほど描かれていた藤の花が一つ一つ消えて行く。尋ねにくい産屋敷家に知らせが届いたのは遅かった。藤襲山の藤は無事かと聞いた一言で、耀夜はその家の藤の羽織の異変を神懸りの勘で悟った。羽織はただちに産屋敷家に運び込まれた。その夜からも一房ずつ藤の花は夜明けの衣桁の下に落ち続けた。
2028その夜、盛りに描かれた花がひと房落ちた。というのも、羽織を掛けてある衣桁の下に、ぼたりとみずみずしい房がひとつ落ちているのだという。
一夜一房。最初はむせかえるほど描かれていた藤の花が一つ一つ消えて行く。尋ねにくい産屋敷家に知らせが届いたのは遅かった。藤襲山の藤は無事かと聞いた一言で、耀夜はその家の藤の羽織の異変を神懸りの勘で悟った。羽織はただちに産屋敷家に運び込まれた。その夜からも一房ずつ藤の花は夜明けの衣桁の下に落ち続けた。
sumitikan
DONE悲鳴嶼のある日の鬼殺。花鬼生き残った隊士の話からすると花の匂いでやられ、花鬼と名付いた。ならば無骨な鬼殺隊士なら花など摘めるのではないか。そう思って悲鳴嶼はそこに向かうことにした。
悲鳴嶼は時にやり切れない。自分の憎む相手を悪と言い切っていいのかも知らない。人道を外れた鬼畜生、いずれ観世音菩薩やら文殊舎利、普賢菩薩。地蔵菩薩。そう呼ばれるものたちが地獄の鬼達を救うと言われている。元は人の鬼がどう救われるやら。己は鬼退治で地獄に落ちる。そんな心地が悲鳴嶼はして、仏への帰依は大分前に捨て去っていた。ただ己が落ちるのは地獄だと分かっていた。そんな悲鳴嶼にも供養の心はあった。寺の子達へ供える高級な花の香りの御香が鼻先に聞こえてくる。僅かに藤の香りの混ざる。
1795悲鳴嶼は時にやり切れない。自分の憎む相手を悪と言い切っていいのかも知らない。人道を外れた鬼畜生、いずれ観世音菩薩やら文殊舎利、普賢菩薩。地蔵菩薩。そう呼ばれるものたちが地獄の鬼達を救うと言われている。元は人の鬼がどう救われるやら。己は鬼退治で地獄に落ちる。そんな心地が悲鳴嶼はして、仏への帰依は大分前に捨て去っていた。ただ己が落ちるのは地獄だと分かっていた。そんな悲鳴嶼にも供養の心はあった。寺の子達へ供える高級な花の香りの御香が鼻先に聞こえてくる。僅かに藤の香りの混ざる。
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DONE悲鳴嶼と実弥のある日の鬼殺。火喰い鬼その鬼の現れる所は灯が消える。ついた仇名が火喰い鬼。実弥はチイッと舌打ちを漏らした。厄介な血鬼術だ、鬼は殺す。全ての鬼は俺のこの日輪刀で斬って捨てる。ただ明るい月夜でなければ闇に目が眩まされて斬れないのは困ったものだった。だがそれも、いつもの事だ。
夜が近付くと、実弥は刀を抜いて刃筋を見る。自分の手癖があるらしい。実弥の刀は実弥の手に合い至極よく切れる刀だった。その手ごたえが普通だと思っているから、悲鳴嶼の日輪刀を見るといつもどんな手ごたえなのか、わからなくなる。
「悲鳴嶼さんの日輪刀はどんな切れ味なんですかァ」
「卵を潰すような心地がする……こう。生卵を、かしゃっとやった時の音と至極似ている。その卵を毎日のように食べられるのもお館様のお陰だな」
1514夜が近付くと、実弥は刀を抜いて刃筋を見る。自分の手癖があるらしい。実弥の刀は実弥の手に合い至極よく切れる刀だった。その手ごたえが普通だと思っているから、悲鳴嶼の日輪刀を見るといつもどんな手ごたえなのか、わからなくなる。
「悲鳴嶼さんの日輪刀はどんな切れ味なんですかァ」
「卵を潰すような心地がする……こう。生卵を、かしゃっとやった時の音と至極似ている。その卵を毎日のように食べられるのもお館様のお陰だな」
sumitikan
DONE悲鳴嶼と実弥のある日の鬼殺。書巻夏の日の産屋敷家で書巻の巻物が縦横に広げられていた。御家流の文字目を広い座敷の畳の上に幾本も走らせて、その真ん中に耀夜がいていつものように微笑んでいる。二人とも本は読む?悲鳴嶼と実弥は廊下のその場に手をついて答えた。
「とんと縁がございません」
「右に同じくゥ」
「そうか。どうも私も難しそうな鬼を強そうな柱に回してしまうから……」
強そうと聞いて、実弥が少し顔を上げた。お館様に認められているのが率直に嬉しかった。
「書巻を得た書家が調べている内に消えてしまう。そして再び書巻は好事家や古物商の間に取引されて、引き取った一人が書巻を調べてまた消える。そういう風にして人を啖べているようなんだ。どの本か目星はついている」
1503「とんと縁がございません」
「右に同じくゥ」
「そうか。どうも私も難しそうな鬼を強そうな柱に回してしまうから……」
強そうと聞いて、実弥が少し顔を上げた。お館様に認められているのが率直に嬉しかった。
「書巻を得た書家が調べている内に消えてしまう。そして再び書巻は好事家や古物商の間に取引されて、引き取った一人が書巻を調べてまた消える。そういう風にして人を啖べているようなんだ。どの本か目星はついている」
sumitikan
DONE悲鳴嶼さんのある日の鬼殺。瞽女鬼深夜の廓帰り、一人ぽつんと流している瞽女に声を掛けて一曲を聞く。一曲終えた後には声を掛けた人の居た跡形もなく、ただ瞽女が元のように流して歩いて去っていくだけ。そんな噂を聞いて、悲鳴嶼は噂の道に行って見た。遊郭の近い曖昧宿の多い辺りだった。流しながら三味の澄んだ音を立てていたから、それと知れた。
夜の街角を三味の音をだしながら人待ち風に歩く。歌い慣れた喉をしていた。この闇夜を怯えもせずに歩くならたしかに盲の女かと思われた。思いちがいだろうかと思うほど、目の前の女からは鬼のにおいがしなかった。
「……もし。そこなお兄さん。一曲どうです」
「ああ、それじゃあ聞いてみようか」
「よかった。お前のこと送り狼かと思ったよ……ずいぶんでかいね」
1539夜の街角を三味の音をだしながら人待ち風に歩く。歌い慣れた喉をしていた。この闇夜を怯えもせずに歩くならたしかに盲の女かと思われた。思いちがいだろうかと思うほど、目の前の女からは鬼のにおいがしなかった。
「……もし。そこなお兄さん。一曲どうです」
「ああ、それじゃあ聞いてみようか」
「よかった。お前のこと送り狼かと思ったよ……ずいぶんでかいね」