RX-7
ehara5
DONE風降と二十四節気を書きたいという野望(その7)二人で仲良くRX-7を修理しているかもしれないじゃないですか!?
005_清明(4月5日頃) 持ち帰るわけにはいかない類の仕事を片づけているうちに、定時が過ぎていた。庁舎が完全な無人になることはないため、そこかしこでタイピング音が聞こえる。風見もパソコンに向かっていた。現場に出ない時間は報告書を作るのが警察官の仕事だ。事件が起こらなくとも、解決したとしてもやることは多い。
メッセージの受信音に、風見はタイピングの手を止めた。気がつけば背中が丸まり、画面と顔の距離がもうあと数センチという体勢になっていた。上司からの緊急の連絡かもしれないと、すぐにスマートフォンを確認する。上司に提示された物品リストを見て、風見は「またか」と溜息を吐いた。緊急というほどではなかったが、今書いている報告書よりは優先順位が高い。用意するまでもなく、デスクの足元に常備されているそれらをまとめると、風見は駐車場に向かった。
2779メッセージの受信音に、風見はタイピングの手を止めた。気がつけば背中が丸まり、画面と顔の距離がもうあと数センチという体勢になっていた。上司からの緊急の連絡かもしれないと、すぐにスマートフォンを確認する。上司に提示された物品リストを見て、風見は「またか」と溜息を吐いた。緊急というほどではなかったが、今書いている報告書よりは優先順位が高い。用意するまでもなく、デスクの足元に常備されているそれらをまとめると、風見は駐車場に向かった。