promise
甘味。/konpeito
TRAINING本日の800文字チャレンジ/Promise of reunionクロリン武器交換/11.30加筆「くっ!」
「しまった……!」
ほぼ同時にリィンは太刀を、クロウは二丁拳銃を弾き飛ばされた。互いの武器が相手の手元に向かって床を滑っていく。滑ってきたそれを手にとった瞬間、ふたりのあいだに見えない壁が現れた。
声は向こう側に届いても触れたところですり抜けず、リィンの無手の型でも歯が立たない。
「クロウ、借りるぞ」
見えない壁の向こう側にいる彼が拳銃を構える。この程度で壊れてくれるなら幸いと、壊れた場合に飛んできた破片を被らないよう数歩下がった。
「おー。遠慮なくやってくれ」
タンッ、タンッ、タンッ。
銃弾が軽快なリズムで放たれるも、それらが一発とて壁を貫通することはなかった。
「だよなー。こっちも試すか?」
念のため、手元にあったリィンの刀を振るって斬るような動作をしてみせる。壁の向こう側で真剣な顔をした彼が頭を振っていた。
「近距離での銃撃に傷ひとつついていない。太刀でも厳しいと思う。それぞれ先に進める通路がある。どこかで合流できる場所があるはずだ」
「まっ、そうなるよな。そんじゃ、俺の相棒はそれまで預けておくわ」
「分かった。クロウも、くれぐれも大事に扱ってくれ。――絶 942