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創作BL

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ななめ

できたいつもと違う/いつも通り【アキラとマサ】

世話焼き心配性×どんくさい
(2021.02.27)
正良がこたつに入りながら「今日の私はいつもと違うんですよ」と言った。
「えっ、そうなんだ」
「アキラさん分かりますか?」
晶は手元の雑誌から視線を上げて正良の顔を見た。正良は口元にわずかな笑みを浮かべ、正面から晶を見つめてくる。その表情にはこれといった歓喜も憤怒も見当たらない。いつも通りだ。髪はわずかにはねて、いやあちこちはねている。これもいつも通りだ。服装はといえばお気に入りのカラシ色のカーディガンだし、シャツの襟元のボタンは外れている。手に何か持っているわけでもない。
正良が『晶なら自分のことを何でも分かっている』と、いささか過大な信頼を置いているのは知っている。晶としては期待に応えてやりたいところだが見た目の違いでなく内面だとしたらさすがに分からない。晶がなんと答えようか迷っていると、正良が「正解したら一緒にお散歩に行きましょう」と言った。珍しいなと思う。正良は家にいるのが好きで自分からは外に出たがらない。いつもは晶がなんやかんやと理由をつけて――例えばおやつを買いに行こうだとか、ジュースを買いに行こうだとか、要するに食べ物でつって散歩に連れ出すのだが――いや?つまりそういうことか?
「もしかして今日のマサは散歩に行きたいとか」
「そうです。よく分かりましたね」
よく分かったもなにも正良が自分から正解を言ったのだが。正良の笑みが深くなった。嬉しそうな様子に水を差すのも気がひける。ここは余計なことは言わないでおこう。
「ええと、今から散歩に行く?午後の方がいいんじゃないか」
窓から差し込む光はまるで春のようだけれど、外はまだ冬の気配を残している。午後の方が暖かいという晶の配慮も知らず、正良はきっぱり宣言した。
「今から行きます」
では支度しましょうと正良はのそのそと立ち上がった。その後ろを晶がついて行く。今日の天気は晴れだっけ?でもマフラーはした方がいい。手袋も帽子も必要じゃないか、途中で暖かい飲み物を買おう。外出に積極的でいつもと違う正良も可愛いには違いないが、晶の心配は相変わらず尽きない。863 文字
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