南想(なそう)
MEMOエルリ記憶あり転生 リーマンエルヴィン✕大学生リヴァイ
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君を見つけた時、息が止まるかと思った。
透明なガラスの向こう側。カフェの制服である黒のエプロンを身に着け、どこかのサラリーマンへにこりと笑顔を見せている。
そんな笑顔は知らなかった。いつも眉間に皺を寄せ、睨むように人を見ていたから。
いや、違う。知っている。
気の許した仲間の前で。
深夜の執務室で。静かな私室の部屋で。
ごく稀に。ごく僅かに口角を上げて、不器用に、けれど優しく小さく笑う表情を知っていた。
リヴァイ兵士長。
幼い頃から記憶にある、人類最強で俺の腹心の部下。
「いらっしゃいませ」
自動扉が開き店内に足を踏み入れると、若い店員の声が聞こえてくる。一週間迷い悩んだ末に来てしまった店。ゆっくりと足を動かし、レジに近い位置のテーブルに座った。
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君を見つけた時、息が止まるかと思った。
透明なガラスの向こう側。カフェの制服である黒のエプロンを身に着け、どこかのサラリーマンへにこりと笑顔を見せている。
そんな笑顔は知らなかった。いつも眉間に皺を寄せ、睨むように人を見ていたから。
いや、違う。知っている。
気の許した仲間の前で。
深夜の執務室で。静かな私室の部屋で。
ごく稀に。ごく僅かに口角を上げて、不器用に、けれど優しく小さく笑う表情を知っていた。
リヴァイ兵士長。
幼い頃から記憶にある、人類最強で俺の腹心の部下。
「いらっしゃいませ」
自動扉が開き店内に足を踏み入れると、若い店員の声が聞こえてくる。一週間迷い悩んだ末に来てしまった店。ゆっくりと足を動かし、レジに近い位置のテーブルに座った。
yokijirotan
DONE「うわさのふたりとエキストラ」開催おめでとうございます!!
第三者目線のエルリとてもとても好物なのでいろいろな作品見られて嬉しい反面、自分で描いたものが無かったので参加させていただくにあたり頑張って描きました。
何でも許せる人に楽しんでいただければと思います!! 7
南想(なそう)
DONEエルリ pixiv作品『ほどける』の俳優エルリと女優アイのお話【うわさのふたりとエキストラ】に参加させていただきます♪短いお話ですが、楽しんでもらえたら嬉しいです。
ウワサの二人〜女優アイの場合〜**
「アイさんお疲れ様でしたー!」
「はーい、お疲れ様でした」
にっこりと笑顔を浮かべて手を振ると、若いスタッフは嬉しそうに手を振り返してくれる。その笑顔のまま軽やかにワンピースを揺らし、通路を歩いて、すれ違うスタッフたちに微笑み挨拶をしてから、私は楽屋の中に入った。
「…最悪」
スッと笑顔をやめて椅子に腰掛けると、テーブルに置いてあるミネラルウォーターのペットボトルを乱暴に手に取る。イライラを落ち着かせるように水を一口飲んだけど、一向に収まる気はしない。
今日は予定通りファッション誌の撮影が入っていた。一週間のコーデ特集で私一人の撮影。撮影は順調でそれなりに乗ってきたところで、気の利かないスタッフが誰かさんを連れてやってきた。隣のスタジオで撮影中だったという、リヴァイ・アッカーマンを。
5619「アイさんお疲れ様でしたー!」
「はーい、お疲れ様でした」
にっこりと笑顔を浮かべて手を振ると、若いスタッフは嬉しそうに手を振り返してくれる。その笑顔のまま軽やかにワンピースを揺らし、通路を歩いて、すれ違うスタッフたちに微笑み挨拶をしてから、私は楽屋の中に入った。
「…最悪」
スッと笑顔をやめて椅子に腰掛けると、テーブルに置いてあるミネラルウォーターのペットボトルを乱暴に手に取る。イライラを落ち着かせるように水を一口飲んだけど、一向に収まる気はしない。
今日は予定通りファッション誌の撮影が入っていた。一週間のコーデ特集で私一人の撮影。撮影は順調でそれなりに乗ってきたところで、気の利かないスタッフが誰かさんを連れてやってきた。隣のスタジオで撮影中だったという、リヴァイ・アッカーマンを。