asano5han
PROGRESS交際後、“コウちゃん”を“コウくん”と呼ぶのは、一周まわってむしろすごくえっちなのでは?という私の感情を第三者に伝える為の小説……の、導入です。ひとまず全年齢になる予定♪その続きはもちろん(?)18禁です。
コウバン導入 エンジンをかけると、低く唸る音が車内に響いた。ハンドルを握る琥一は、目を細めて小さく息をつく。学生時代からコツコツと貯めていた貯金を頭金に、念願だった車が、ついに自分のものになった。
助手席には美奈子が座っている。小さく拍手なんてしながら、おめでとう、と笑った。
「よかったね、コウちゃん」
「あぁ……ククッ、これで荷物運ぶのも多少楽になんだろ」
琥一はダッシュボードを軽く叩きながら照れくさそうに笑う。ずいぶん前から目をつけていたアメリカンクラシックの車種、色、内装。それがちょうどタイミングよく中古車として売りに出されたのを、琥一は見逃さなかった。
いつか、その日のためにと貯めていた貯金は、全くといっていいほど足りていなかった。が、これを逃しては次いつ好条件の物が出るかわからない、と思い切ってローンを組んだ。
720助手席には美奈子が座っている。小さく拍手なんてしながら、おめでとう、と笑った。
「よかったね、コウちゃん」
「あぁ……ククッ、これで荷物運ぶのも多少楽になんだろ」
琥一はダッシュボードを軽く叩きながら照れくさそうに笑う。ずいぶん前から目をつけていたアメリカンクラシックの車種、色、内装。それがちょうどタイミングよく中古車として売りに出されたのを、琥一は見逃さなかった。
いつか、その日のためにと貯めていた貯金は、全くといっていいほど足りていなかった。が、これを逃しては次いつ好条件の物が出るかわからない、と思い切ってローンを組んだ。
いぬがみクロ
DONE大昔に書いたコウバンを大幅に加筆修正したもの。ドアホな話ですが、自分では気に入ってます。
バンビの名は「小波美奈子」にしてます。
野生の証明「虎とか狼とか」。以前、自らをそう例えたところ、無礼なことに、弟と「あいつ」は腹を抱えて笑っていた。
――だが。
「あいつ」の柔らかそうな肌に、噛みつきたいと思うことがよくある。そして、そこに舌を這わせたら、どんな味がするのか、とも。
噛んだり、舐めたり。それから、もっと酷いことも。内に秘めたそれらの願望からすると、とりあえず自分がケモノであることは間違いないようで――。
――大事にしたいけれど、滅茶苦茶にもしたい。
すやすやと健やかな寝息を立てている「あいつ」――小波 美奈子の頭を撫でながら、桜井 琥一は複雑な想いを持て余していた。
とある初夏の日曜日。桜井 琥一、琉夏兄弟の住処である海辺の家を、小波 美奈子が訪ねてきた。
6827――だが。
「あいつ」の柔らかそうな肌に、噛みつきたいと思うことがよくある。そして、そこに舌を這わせたら、どんな味がするのか、とも。
噛んだり、舐めたり。それから、もっと酷いことも。内に秘めたそれらの願望からすると、とりあえず自分がケモノであることは間違いないようで――。
――大事にしたいけれど、滅茶苦茶にもしたい。
すやすやと健やかな寝息を立てている「あいつ」――小波 美奈子の頭を撫でながら、桜井 琥一は複雑な想いを持て余していた。
とある初夏の日曜日。桜井 琥一、琉夏兄弟の住処である海辺の家を、小波 美奈子が訪ねてきた。