saka
PAST2022/5/4に発行した「おれどうにかなっちまうんすかねぇ」を限定WEB再録です。当時お手に取ってくださった方ありがとうございます。セリフ等は当時のままではなく、読みづらいところ一部修正しています。 23
sirousa_0510
DONEパスワードはジュンくんに俺のこと好きでしょ?って聞かれたゆうくんの返答をひらがな4文字でどうぞ。Pass
『〇〇〇〇っ』
BOOTHにつけてる新刊のおまけです。会場で買って下さった方用です。ご購入ありがとうございました~ 2
Kuon_ao3
DONE逆行感想(未来感想)を友達と交換し合って書いたジュンまこ小説ですジュンまこ 風が、ひとすじ流れる。
凪いでいた心を震わせて、波紋が幾つにも連なって。薔薇色と藍色を交互に溶かして、混ぜて。そうして再び、水面には平穏が訪れる。
まさに、漣。
名は体を表すとは良く言ったものだ。まあ苗字だけれども、と苦笑した真は、静まりかえった胸に手を当て瞳を閉じた。
最初に思い返すのは、指先から伝う温度。レッスン室で水を手渡した際に触れた小指が、じわりと熱くて。
「どうも」
「あ、うん!」
勘違いだったろうか、と自分のボトルを手に取って真は指先を冷やす。首を傾げる彼の後方で、ジュンは小指から順に、丁寧に掌を握り込んだ。
次に浮かぶのは、背中から伝う温度。
ルームメイトに迷惑をかけないよう、共有ルームでゲームの続きをしていた夜。カチャ、と控え目な音と共に開かれたドアの向こうには、虚ろな瞳のジュンが立っていた。
851凪いでいた心を震わせて、波紋が幾つにも連なって。薔薇色と藍色を交互に溶かして、混ぜて。そうして再び、水面には平穏が訪れる。
まさに、漣。
名は体を表すとは良く言ったものだ。まあ苗字だけれども、と苦笑した真は、静まりかえった胸に手を当て瞳を閉じた。
最初に思い返すのは、指先から伝う温度。レッスン室で水を手渡した際に触れた小指が、じわりと熱くて。
「どうも」
「あ、うん!」
勘違いだったろうか、と自分のボトルを手に取って真は指先を冷やす。首を傾げる彼の後方で、ジュンは小指から順に、丁寧に掌を握り込んだ。
次に浮かぶのは、背中から伝う温度。
ルームメイトに迷惑をかけないよう、共有ルームでゲームの続きをしていた夜。カチャ、と控え目な音と共に開かれたドアの向こうには、虚ろな瞳のジュンが立っていた。