小月 輝
DONE葬儀屋のお仕事。モブランド3展示作品。
死ネタです。
葬送仕事に敬意を持って向かう。
一番最初に教えられた、最も重要な事。
体を清めてから身だしなみを整え、扉に向かって深く一礼する。胸元から取り出したキーリングにかけられたアンティークキーの先端には、緑の魔法石が埋め込まれている。沈んだ色の宝石が一瞬だけ朝日に煌めいて、鍵穴に刺さったキーをゆっくり回す。
カチャ。
一人でに開いたドアから、ひんやりとした冷気が頬を撫で上げる。ふつふつと肌が泡立っていくのに背筋を伸ばして、瞼は伏せたまま。ピカピカに磨いた靴先を見ながら、ゆっくりと境界を踏み越える。
途端に世界が切り離されたように、音を失う。
霊安室。
それが男の仕事場だった。
魔法士の遺体の扱いには、国際法が適応される。魔法士の国際資格に合格した時点で、彼らは誓約書にサインをし、自身の死後の扱いに同意することになる。
3340一番最初に教えられた、最も重要な事。
体を清めてから身だしなみを整え、扉に向かって深く一礼する。胸元から取り出したキーリングにかけられたアンティークキーの先端には、緑の魔法石が埋め込まれている。沈んだ色の宝石が一瞬だけ朝日に煌めいて、鍵穴に刺さったキーをゆっくり回す。
カチャ。
一人でに開いたドアから、ひんやりとした冷気が頬を撫で上げる。ふつふつと肌が泡立っていくのに背筋を伸ばして、瞼は伏せたまま。ピカピカに磨いた靴先を見ながら、ゆっくりと境界を踏み越える。
途端に世界が切り離されたように、音を失う。
霊安室。
それが男の仕事場だった。
魔法士の遺体の扱いには、国際法が適応される。魔法士の国際資格に合格した時点で、彼らは誓約書にサインをし、自身の死後の扱いに同意することになる。