komaki_etc
DOODLE性癖パネルトラップ1花吐き病の輝 きっかけは朝のコーヒーだった。なんか胸につかえるな、と思って二、三度咳をすると、なにか平べったいモノが口の中に張り付く。ぺっと吐き出してみれば、それは黄色い花びらだった。タンポポのような、細長い花。刺身でも食ったか? 菊の花が小さく添えらえていることがあるけれど、あれを実際に口に入れたことはないなあ。そもそも、昨日は刺身を食っていないし。
料理のなにかトッピングに混じっていたのでは、ということにして、とりあえずその場は落ち着いた。コーヒーが美味しく飲めれば、それでいいのだ。
昼過ぎから、なぜか胸のつかえが取れなくなる。こほこほと目立たないように咳をしてみると、今度は白い小さなひらひらした花弁が落ちてくる。カスミソウではないのか? さすがにそんな花食ったことないぞ。言い訳が出来ずに頭を悩ませつつ、でも人前ではまだ咳を我慢することができた。誰も俺の足元に散らばる花弁など気にしない。
2513料理のなにかトッピングに混じっていたのでは、ということにして、とりあえずその場は落ち着いた。コーヒーが美味しく飲めれば、それでいいのだ。
昼過ぎから、なぜか胸のつかえが取れなくなる。こほこほと目立たないように咳をしてみると、今度は白い小さなひらひらした花弁が落ちてくる。カスミソウではないのか? さすがにそんな花食ったことないぞ。言い訳が出来ずに頭を悩ませつつ、でも人前ではまだ咳を我慢することができた。誰も俺の足元に散らばる花弁など気にしない。
komaki_etc
DOODLE輝と薫 リクエスト「その一瞬で、世界は色づきはじめた」新星爆発 弁護士時代の夢を見た。
事務所の奴らやプロデューサーに話していない、思うようにいかなかったこと、苦しかったことは、実はたくさんある。その時のことを思い出しては、「あの時ああすればよかった」と一人で悔しく拳を握りしめる瞬間があった。もちろんアイドルという選択を誤ったとは微塵も思わないし、毎日楽しくて充実していてしあわせだ。
だけど時たま、「あの時ああしていれば」は、襲ってくる。
「おはようございます。あれ、輝さん、なんだか元気ないですね」
事務所でコーヒーを飲んでいると、翼の痛い一言が胸をつく。「そうか?」と明るく答えたが、翼の心配そうな顔はとけなかった。
「大方変な夢でも見たのだろう」
桜庭はそう言って俺の淹れたコーヒーを飲む。図星であるため否定できず、変に取繕った笑顔で翼の分のコーヒーを淹れた。砂糖たっぷり。これでなんとか誤魔化せたらいいのだが。
2420事務所の奴らやプロデューサーに話していない、思うようにいかなかったこと、苦しかったことは、実はたくさんある。その時のことを思い出しては、「あの時ああすればよかった」と一人で悔しく拳を握りしめる瞬間があった。もちろんアイドルという選択を誤ったとは微塵も思わないし、毎日楽しくて充実していてしあわせだ。
だけど時たま、「あの時ああしていれば」は、襲ってくる。
「おはようございます。あれ、輝さん、なんだか元気ないですね」
事務所でコーヒーを飲んでいると、翼の痛い一言が胸をつく。「そうか?」と明るく答えたが、翼の心配そうな顔はとけなかった。
「大方変な夢でも見たのだろう」
桜庭はそう言って俺の淹れたコーヒーを飲む。図星であるため否定できず、変に取繕った笑顔で翼の分のコーヒーを淹れた。砂糖たっぷり。これでなんとか誤魔化せたらいいのだが。