pugi_momo
DONE2024年タル誕小話パーソナルスケベ春(+冬)の性でひたすら甘い
いちゃいちゃしてますが付き合ってません
でも両想いで肉体関係はあります、そして将来的には添い遂げます私の中で
タル蛍結婚して
君ありて幸福 カツン。
窓硝子が立てた微かな音に、男は文机から頭を上げた。
時計を見ればもうじき日付が変わろうとしている時分だった。周囲は夜半の空気が濃く漂い、揺らめくランプの頼りない灯りが壁紙を淡い橙に染めている。首を向けた窓の外は、ただ物言わぬ闇がしん、と広がっていた。
気の所為か。そう思い直し再び筆を取ろうとしたところ、今度はややはっきりと、硬質な音が響く。
こんな夜更けに訪ねてくるとはどんな不埒者か。
男は少しの警戒と不測の事態への期待を綯い交ぜにしながら窓枠へと近付き……、隠すことの無いその気配に苦笑して、眉尻を下げた。
「一体何時だと思ってるんだい」
うすく開けられた窓の隙間から細い腕が伸びてきたかと思えば、湿度を帯びた微温い空気と共にするりと小柄な体躯が入り込んでくる。まるで猫だな、と心中で呟く男を横目に、白い少女はワンピースの裾汚れをぱたぱたとはたき、俯かせていた顔を此方へと向けた。
2349窓硝子が立てた微かな音に、男は文机から頭を上げた。
時計を見ればもうじき日付が変わろうとしている時分だった。周囲は夜半の空気が濃く漂い、揺らめくランプの頼りない灯りが壁紙を淡い橙に染めている。首を向けた窓の外は、ただ物言わぬ闇がしん、と広がっていた。
気の所為か。そう思い直し再び筆を取ろうとしたところ、今度はややはっきりと、硬質な音が響く。
こんな夜更けに訪ねてくるとはどんな不埒者か。
男は少しの警戒と不測の事態への期待を綯い交ぜにしながら窓枠へと近付き……、隠すことの無いその気配に苦笑して、眉尻を下げた。
「一体何時だと思ってるんだい」
うすく開けられた窓の隙間から細い腕が伸びてきたかと思えば、湿度を帯びた微温い空気と共にするりと小柄な体躯が入り込んでくる。まるで猫だな、と心中で呟く男を横目に、白い少女はワンピースの裾汚れをぱたぱたとはたき、俯かせていた顔を此方へと向けた。
konohako*
MOURNING『丘を下りたら』のあの世での最終話、エレンとミカサを合わせるか、エレンとは会えないパターンにするか迷いました。その時の下書きが出てきたので、ここで供養します。
丘を下りたら 最終話の別バージョン***別バージョン***
「あの、兵士長」
「なんだ」
「えぇと、リアクションに困るのですが」
正直この後どうしたらいいものか分からない。
「なら、さっさと済ますか。ミカサ、エレンはいない」
先ほどまでの穏やかな表情とは違い、真剣そのもの、調査兵団の「リヴァイ兵士長」そのものの顔。どきどきと音を立てていた心臓が一気に停止した。エレンがいない、とは…?
「誰もエレンの姿を見ていないらしい。だが、俺とお前はあの丘でエレンを感じていた。推測に過ぎないが、エレンはあの丘か、またはまだあの世界にいるんじゃないか」
「じゃあ、エレンにはもう二度と」
「分からねぇ。俺やお前と違って、あいつは『普通』の状態で死んだわけじゃない。何が起こっているのか、何が起こっていても、おかしくはねぇ」
1501「あの、兵士長」
「なんだ」
「えぇと、リアクションに困るのですが」
正直この後どうしたらいいものか分からない。
「なら、さっさと済ますか。ミカサ、エレンはいない」
先ほどまでの穏やかな表情とは違い、真剣そのもの、調査兵団の「リヴァイ兵士長」そのものの顔。どきどきと音を立てていた心臓が一気に停止した。エレンがいない、とは…?
「誰もエレンの姿を見ていないらしい。だが、俺とお前はあの丘でエレンを感じていた。推測に過ぎないが、エレンはあの丘か、またはまだあの世界にいるんじゃないか」
「じゃあ、エレンにはもう二度と」
「分からねぇ。俺やお前と違って、あいつは『普通』の状態で死んだわけじゃない。何が起こっているのか、何が起こっていても、おかしくはねぇ」