円/ヒルマ
MOURNING大人になっても付き合ってる昼星Ex-friends人間関係というのは、この世で一番可塑性の高いものなんじゃないかと昼神は思う。
いったん思い切って形を変えたら、そこからはもうどんどん自分たちの手を離れて変化し続けていく。そして、もう二度と元の型ぴったりに戻れることはない。
昼神が星海とただの友達であった期間はあまり長くない。
高校を卒業する頃にはもう恋人だった。
友達は別に何年も会わなくても友達のままだが、恋人同士は少しすれ違えば終わる。努力なくしては続けられないし、友達ならばどうでもいい欠点も、恋人同士だとそれは互いの精神衛生に大きく影響する。
元・友達なのに、こうもがらりと変わってしまうのだから不思議なことだ。
なんていう話を事後のベッドで始めたら、星海は「ひとつも分かりません」というものすごい形相になった。星海は賢く、考えることは得意なはずなのに、自分の関心外のことになるとその頭脳はさっぱり能力を発揮しない。
877いったん思い切って形を変えたら、そこからはもうどんどん自分たちの手を離れて変化し続けていく。そして、もう二度と元の型ぴったりに戻れることはない。
昼神が星海とただの友達であった期間はあまり長くない。
高校を卒業する頃にはもう恋人だった。
友達は別に何年も会わなくても友達のままだが、恋人同士は少しすれ違えば終わる。努力なくしては続けられないし、友達ならばどうでもいい欠点も、恋人同士だとそれは互いの精神衛生に大きく影響する。
元・友達なのに、こうもがらりと変わってしまうのだから不思議なことだ。
なんていう話を事後のベッドで始めたら、星海は「ひとつも分かりません」というものすごい形相になった。星海は賢く、考えることは得意なはずなのに、自分の関心外のことになるとその頭脳はさっぱり能力を発揮しない。
円/ヒルマ
MOURNING昼星、心から共感しあえる日は永遠に来ないのかもしれないけど、それでも一番大大大大好きで大切な人同士で、帰る場所であり続けてほしいサチロに一瞬だけ彼女ができます。
だれにもいわない相手のことがどれだけ好きでも、相性がよくても。
どれだけ応援していても、尊敬していても。
『違う』ただそれだけのことが、致命的なダメージになるタイミングがある。
多分どんな二人にもその試練は複数回与えられていて、その荒波を乗り越えた者たちだけが、最後まで添い遂げられる二人になるのだと思う。
根拠はないけれど、俺と光来くんはそうなれるのだと思っていた。それなのに。
「いつも真っ直ぐ前を見て、どこまでも走っていける光来くんが好きだよ」
少しでも気を緩めたらうっかり泣いてしまいそうだったから、指先が冷たくなるくらい強く拳を握りしめてから、俺は続けた。
「でも、振り返ったらいつでも俺がいて当たり前だと思ってる光来くんが好きかどうかは、もう分からない」
5171どれだけ応援していても、尊敬していても。
『違う』ただそれだけのことが、致命的なダメージになるタイミングがある。
多分どんな二人にもその試練は複数回与えられていて、その荒波を乗り越えた者たちだけが、最後まで添い遂げられる二人になるのだと思う。
根拠はないけれど、俺と光来くんはそうなれるのだと思っていた。それなのに。
「いつも真っ直ぐ前を見て、どこまでも走っていける光来くんが好きだよ」
少しでも気を緩めたらうっかり泣いてしまいそうだったから、指先が冷たくなるくらい強く拳を握りしめてから、俺は続けた。
「でも、振り返ったらいつでも俺がいて当たり前だと思ってる光来くんが好きかどうかは、もう分からない」