an9_ct
TRAINING譲テツ一緒に暮らしてる世界線 日常話
死水レターはずっと擦り続けたい
おかえりなさい「ほんとにだらしないなぁ」
依頼された仕事を久しぶりに受けたテツさんは、帰宅の挨拶もそこそこにバスルームへ向かった。
ソファには無造作に放られた着慣れたジャケット。それをハンガーに掛けようとして、内ポケットが不自然に膨らんでいることに気づいた。
「なんだろう」興味本位で指をいれ半分に折られた封筒を引っぱりだす。視界に入ったそれを見て鼓動が急に早くなった。
経年のせいかくたびれている封筒は見覚えのあるものだった。
アメリカへ発つ前にあの人の車に忍ばせた封筒。それをこのタイミングで見つけるとは思わなかった。
人のものを勝手に見るのはルール違反だ。それが喩え気心知れた特別な関係になった相手でも。
でも。
693依頼された仕事を久しぶりに受けたテツさんは、帰宅の挨拶もそこそこにバスルームへ向かった。
ソファには無造作に放られた着慣れたジャケット。それをハンガーに掛けようとして、内ポケットが不自然に膨らんでいることに気づいた。
「なんだろう」興味本位で指をいれ半分に折られた封筒を引っぱりだす。視界に入ったそれを見て鼓動が急に早くなった。
経年のせいかくたびれている封筒は見覚えのあるものだった。
アメリカへ発つ前にあの人の車に忍ばせた封筒。それをこのタイミングで見つけるとは思わなかった。
人のものを勝手に見るのはルール違反だ。それが喩え気心知れた特別な関係になった相手でも。
でも。