vi_mikiko
DONE魔が刺して書いた三徹目の降志です!⚠️下ネタ注意・降谷さんが風見の前でお尻を出しています※69巻ネタ
ふるしほパレットお借りしました🙇♀️
No.17甘くない・不機嫌の理由・隣で 風見裕也は辟易していた。
最も尊敬する上司・降谷零が潜入していた犯罪組織が瓦解してしばらく経ち、ようやく後始末も済んだ頃。風見は彼と、警察庁でとある事件の聞き込みをしていた。
トリプルフェイスを演じていた降谷は、晴れてひとつの人格へと戻った。本来の彼はバーボンのような狡猾さも、安室のような爽やかさも持ち合わせた人間だったのだが――
目の前の降谷は、これ見よがしに長い足を組み、眉間に皺を寄せ不機嫌さを隠そうともしない。人前で感情を露わにするなど、彼らしくない態度に風見は気が気ではなかった。彼の不機嫌の理由は、目の前にいる二人の若者だ。
「それで、犯人に関する資料はこれだけ?」
「ああ、オレの推理によると……」
5015最も尊敬する上司・降谷零が潜入していた犯罪組織が瓦解してしばらく経ち、ようやく後始末も済んだ頃。風見は彼と、警察庁でとある事件の聞き込みをしていた。
トリプルフェイスを演じていた降谷は、晴れてひとつの人格へと戻った。本来の彼はバーボンのような狡猾さも、安室のような爽やかさも持ち合わせた人間だったのだが――
目の前の降谷は、これ見よがしに長い足を組み、眉間に皺を寄せ不機嫌さを隠そうともしない。人前で感情を露わにするなど、彼らしくない態度に風見は気が気ではなかった。彼の不機嫌の理由は、目の前にいる二人の若者だ。
「それで、犯人に関する資料はこれだけ?」
「ああ、オレの推理によると……」
serisawa
DONE降志小話。ふるしほパレット24「科学ではわからないこと、溺れる、真っ白」より。意識してなかったのですが、先日のパレット7の対みたいなお話になってました。
winter morning 夢から覚めた瞬間は、いつだってなぜか、もの哀しい。
零れた雫は夢に消えた何かのせいか、生理的な涙か。夢の内容さえ覚えていないのに、おぼろげな感覚のままに志保は、軽く目を擦った。
ぼんやりとした視界が開けてくると、室内の様子が目に飛び込んでくる。
カーテンに覆われた窓の外は既に日の光を透かしていた。
季節は、冬。夏のそれよりも薄い光は、朝にあってもどこか薄暗く、モノクロームだ。
一晩を過ごしたベッドの中はぬくぬくと温かいが、外気に触れれば急激に冷えるだろう。
起きたくないわね……と眠気の狭間に思いながらも枕元のリモコンで暖房を入れようとすると、背後からにゅるっと腕が伸びてきて、志保の身体を抱きこんだ。
2201零れた雫は夢に消えた何かのせいか、生理的な涙か。夢の内容さえ覚えていないのに、おぼろげな感覚のままに志保は、軽く目を擦った。
ぼんやりとした視界が開けてくると、室内の様子が目に飛び込んでくる。
カーテンに覆われた窓の外は既に日の光を透かしていた。
季節は、冬。夏のそれよりも薄い光は、朝にあってもどこか薄暗く、モノクロームだ。
一晩を過ごしたベッドの中はぬくぬくと温かいが、外気に触れれば急激に冷えるだろう。
起きたくないわね……と眠気の狭間に思いながらも枕元のリモコンで暖房を入れようとすると、背後からにゅるっと腕が伸びてきて、志保の身体を抱きこんだ。
serisawa
DONE降志小話。ふるしほパレット7「祈りのような、二度目、視線」より。rainy mornig 雨の匂いがする。
しとしとと静かな音が穏やかな調べのように響く夜を超えて、朝露に草木が濡れる早朝。
浮上したおぼろげな意識を委ねるように耳を澄ませていれば、うぅん、と物憂げな声と供に、腕に絡みつく体温がもぞもぞと身じろぎした。
安心しきった顔で穏やかな眠りに落ちている彼女にふと頬を緩ませながら、サイドテーブルの腕時計に手を伸ばす。針が指し示す時間は五時半。
今日の予定は午後からのポアロのみで、起きるには早い。
昨夜の帰宅は午前一時を過ぎていた。
志保は既に彼女の部屋で休んでいたため降谷も大人しく自室で眠ったのだが、彼の帰宅に気が付いたのか、一時間ほども経った頃に音も無くベッドに潜り込んできたのは志保の方だ。
1692しとしとと静かな音が穏やかな調べのように響く夜を超えて、朝露に草木が濡れる早朝。
浮上したおぼろげな意識を委ねるように耳を澄ませていれば、うぅん、と物憂げな声と供に、腕に絡みつく体温がもぞもぞと身じろぎした。
安心しきった顔で穏やかな眠りに落ちている彼女にふと頬を緩ませながら、サイドテーブルの腕時計に手を伸ばす。針が指し示す時間は五時半。
今日の予定は午後からのポアロのみで、起きるには早い。
昨夜の帰宅は午前一時を過ぎていた。
志保は既に彼女の部屋で休んでいたため降谷も大人しく自室で眠ったのだが、彼の帰宅に気が付いたのか、一時間ほども経った頃に音も無くベッドに潜り込んできたのは志保の方だ。