ナンデ
DOODLE昔11巻を読んだ後に書いた小話オールマイトとエンデヴァー。
過去形はここで捨てゆけhrak 過去形はここで捨てゆけ
巻き戻しボタンを押しているのは自身のはずなのに、その場面が画面に現れるのを忌々しいと思う。ボロボロのからだ。見たことのない男。昔見た映画にでていた死神のかぶる骸骨のお面と同じような顔。傷だらけのからだ。ぶかぶかのコスチュームは、ついさっきまであんなにも張りつめて男を包んでいたのに、今ではどこもかしこも余りきって、男は服に着られているような。
無様だ。忌々しい。
「次は君だ」
悔しい。悲しい。惨めな気持ちになる。やめろ、やめろ。
テレビ画面の前で固唾を呑んで、これを見ていた人どもはどんな気持ちになったろう。
彼は、自分のことだと思った。No.1をお前に譲ると、骸骨に笑われたのだと、腹が立った。一晩中、収まりきらない怒りを持て余し、先ほどまでの現実を脳内でこね繰りまわし、こどもたちが寝ていることなど気にもとめずに物にあたった。結局のところ、骸骨は夢想で、あの男はどこまでもヒーローだった。No.1ヒーロー、だった。
2660巻き戻しボタンを押しているのは自身のはずなのに、その場面が画面に現れるのを忌々しいと思う。ボロボロのからだ。見たことのない男。昔見た映画にでていた死神のかぶる骸骨のお面と同じような顔。傷だらけのからだ。ぶかぶかのコスチュームは、ついさっきまであんなにも張りつめて男を包んでいたのに、今ではどこもかしこも余りきって、男は服に着られているような。
無様だ。忌々しい。
「次は君だ」
悔しい。悲しい。惨めな気持ちになる。やめろ、やめろ。
テレビ画面の前で固唾を呑んで、これを見ていた人どもはどんな気持ちになったろう。
彼は、自分のことだと思った。No.1をお前に譲ると、骸骨に笑われたのだと、腹が立った。一晩中、収まりきらない怒りを持て余し、先ほどまでの現実を脳内でこね繰りまわし、こどもたちが寝ていることなど気にもとめずに物にあたった。結局のところ、骸骨は夢想で、あの男はどこまでもヒーローだった。No.1ヒーロー、だった。