retsuxxx
DONEへし薬の長谷部が実薬フラグで凹んでたら薬研が分からせに来てくれたけど引き続き凹な長谷部…な三角関係小話です。(今回のお話に実休さんは出ませんが…)受優位の性描写を含みます。へし→←薬で実(→←?)薬な話 黒猫のような短刀がするりと布団の中へ潜り込んできて、浴衣の裾から伸びた足首がふくらはぎに絡んだ。子供のなりをしている割にひんやりとした細く薄い身体は、二振で一組の布団に納まっても何の問題も無く布が足りてしまう。
「なあ、長谷部。あんた一体どうしたんだ」
懐に擦り寄りながら問う声に、ぐっと口を噤んだ。何のことだ、と問い返すまでもなかった。理由は自分でも痛いくらいに分かっている。だからこそ、身の置き場がない心地がする。相手の背へ腕を回し返す事も出来ず、布団の中で手持ち無沙汰に彷徨わせている。
「すれ違ったって目も合わせないんだ。そうまでされたら、いくら俺っちだって何も思わないわけじゃないぜ?」
「それは……。すまないとは、思っている」
2051「なあ、長谷部。あんた一体どうしたんだ」
懐に擦り寄りながら問う声に、ぐっと口を噤んだ。何のことだ、と問い返すまでもなかった。理由は自分でも痛いくらいに分かっている。だからこそ、身の置き場がない心地がする。相手の背へ腕を回し返す事も出来ず、布団の中で手持ち無沙汰に彷徨わせている。
「すれ違ったって目も合わせないんだ。そうまでされたら、いくら俺っちだって何も思わないわけじゃないぜ?」
「それは……。すまないとは、思っている」
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DOODLEへし薬の初夜の小話です。初夜の話(へし薬)「では、い、行くぞ」
「お、おう。どっからでも掛かってこい……」
へし切長谷部と薬研藤四郎は、緊張の面持ちで向かい合っていた。一組の布団の上で。
そう、手合わせの如く掛け声で始まったのは、紛うことなき彼らの初夜である。
恋仲になって随分経つが、交わるのは今宵が初めてだった。色恋に関して無頓着な薬研と、慎重な長谷部。そもそも時間が掛かりそうなところに拍車を掛けたのが任務の忙しさだった。
戦力が揃うまで、初期に顕現した彼らは頻繁に出陣する必要があった。寝ても覚めても戦、戦、戦。ずっと戦いの中に身を置くことは、二振にとっては間違いなく至上の幸福であったが——いや、幸福だったからこそ、自分たちの恋路などすっかりおざなりになってしまったのだ。
2591「お、おう。どっからでも掛かってこい……」
へし切長谷部と薬研藤四郎は、緊張の面持ちで向かい合っていた。一組の布団の上で。
そう、手合わせの如く掛け声で始まったのは、紛うことなき彼らの初夜である。
恋仲になって随分経つが、交わるのは今宵が初めてだった。色恋に関して無頓着な薬研と、慎重な長谷部。そもそも時間が掛かりそうなところに拍車を掛けたのが任務の忙しさだった。
戦力が揃うまで、初期に顕現した彼らは頻繁に出陣する必要があった。寝ても覚めても戦、戦、戦。ずっと戦いの中に身を置くことは、二振にとっては間違いなく至上の幸福であったが——いや、幸福だったからこそ、自分たちの恋路などすっかりおざなりになってしまったのだ。