shiba1115m
MEMO龍狐AU。花食み龍×花生み狐。夷陵の森に棲みついた悪い狐の噂を聞いた龍の藍湛が様子を見に行く話夷陵の森の奥、黒い狐が花に埋もれるように眠っている。
近隣の村に流れていた噂では、悪い狐が罪のない人々へ災厄をもたらそうと、邪気を含んだ花を際限なく生み出しているという話だった。
その花に触れたものは気が狂うと恐れられ、誰も森には近付けない。
元々昼でも暗く雰囲気が不穏だと忌避されていた場所に、得体の知れない狐が棲みついている。
凶事が起きる前にどうにかして欲しいと乞われた藍忘機が見つけたのは、噂とは真逆の存在だった。
「君は何者だ? 何故、こんなことを?」
大木の根元に横たわっている狐に声をかける。
魏無羡と名乗った狐は、目を閉じたまま藍忘機の質問に答えた。
「なんとなくだよ。目的もなくぶらぶらしてて、たまたま辿り着いただけ」
1081近隣の村に流れていた噂では、悪い狐が罪のない人々へ災厄をもたらそうと、邪気を含んだ花を際限なく生み出しているという話だった。
その花に触れたものは気が狂うと恐れられ、誰も森には近付けない。
元々昼でも暗く雰囲気が不穏だと忌避されていた場所に、得体の知れない狐が棲みついている。
凶事が起きる前にどうにかして欲しいと乞われた藍忘機が見つけたのは、噂とは真逆の存在だった。
「君は何者だ? 何故、こんなことを?」
大木の根元に横たわっている狐に声をかける。
魏無羡と名乗った狐は、目を閉じたまま藍忘機の質問に答えた。
「なんとなくだよ。目的もなくぶらぶらしてて、たまたま辿り着いただけ」
shiba1115m
MEMO原作軸、花食み年下藍湛×花生み年上魏嬰。座学に来た魏嬰が6歳の小藍湛に出会う話。不夜天の悲劇が起きず、魏無羡が何年も乱葬崗で温氏を匿っている設定。雲夢江氏の魏無羡は座学のために訪れた雲深不知処で、藍忘機という幼子と出会った。
他家の家規に縛られたくないと雲深不知処をぶらついていたとき、暗い顔をした子どもを見付け、声をかけたのが始まりだ。
顔色の悪いその子は紫色の竜胆に囲まれ、すぐ側にある離れ屋から視線を外さないまま母親に会えないと悲しそうに話す。
魏無羡も離れを見たが、そこに人の気配は感じない。
最近片付けられた形跡も見られたので、子どもの母親は既にいないのだろうと察した。
子どもの親族がそれをどう伝えているのか分からないから、迂闊に「もう会えない」などとは言えない。
どうしたものかと困っていると子どもの方から「叔父上に母には二度と会えないと言われた」と明かされる。
1287他家の家規に縛られたくないと雲深不知処をぶらついていたとき、暗い顔をした子どもを見付け、声をかけたのが始まりだ。
顔色の悪いその子は紫色の竜胆に囲まれ、すぐ側にある離れ屋から視線を外さないまま母親に会えないと悲しそうに話す。
魏無羡も離れを見たが、そこに人の気配は感じない。
最近片付けられた形跡も見られたので、子どもの母親は既にいないのだろうと察した。
子どもの親族がそれをどう伝えているのか分からないから、迂闊に「もう会えない」などとは言えない。
どうしたものかと困っていると子どもの方から「叔父上に母には二度と会えないと言われた」と明かされる。
shiba1115m
MEMO原作軸の花生み藍湛×花食み魏嬰。移し花。含光君→夷陵老祖から藍湛×魏嬰になってます。再構築藍忘機は花生みだ。
花を生むという行為はいつも藍忘機に痛みを与えるので、彼は自分の体質を厄介だとしか思わなかった。
だがある時、その鬱陶しい花の痛みが軽減されていることに気付いた。
魏無羡への恋心を自覚してから花を生み出す頻度が増した上に、苦痛が減っていたのだ。
あの人にだけ食べて欲しい。
心からそう願ったが、しかし魏無羡は花食みであったのに藍忘機の花を必要としなかった。
射日の折りも体力の回復に役立つからとどうにかして食べさせたかったが、魏無羡は頑として受け取らない。
逆に、夷陵老祖が含光君にかぶりついたら大変だからと避けられた。
ついに食べて貰えないまま、不夜天を迎えた。
魏無羡を乱葬崗に送り届け離れる際に花を握らせたが、きっと食べてはもらえなかっただろう。
1045花を生むという行為はいつも藍忘機に痛みを与えるので、彼は自分の体質を厄介だとしか思わなかった。
だがある時、その鬱陶しい花の痛みが軽減されていることに気付いた。
魏無羡への恋心を自覚してから花を生み出す頻度が増した上に、苦痛が減っていたのだ。
あの人にだけ食べて欲しい。
心からそう願ったが、しかし魏無羡は花食みであったのに藍忘機の花を必要としなかった。
射日の折りも体力の回復に役立つからとどうにかして食べさせたかったが、魏無羡は頑として受け取らない。
逆に、夷陵老祖が含光君にかぶりついたら大変だからと避けられた。
ついに食べて貰えないまま、不夜天を迎えた。
魏無羡を乱葬崗に送り届け離れる際に花を握らせたが、きっと食べてはもらえなかっただろう。