芦緖(あしお)
DONE「いきなり!レッドカーペット4」の展示作品。イーベン、恋人同士だけど忙しくて会えない二人の小話。
硝煙の中で エージェントの休みなんてあってないようなものだ。呼ばれれば世界中どこへでも飛んでいき、危険な任務に身を投じる。ここ最近至る所で悪い奴らが良からぬことを企んでいるようでイーサンもベンジーも本部に戻ることもなく現場から現場へと移動していた。
「なあーブラントー、なんで俺とイーサンの現場かぶんないの」
「一緒にするほどの規模の現場が今のところない」
「なんだよそれー」
「それぞれ特化能力が違うからな。一緒に一現場任せるより、新人と組ませて二現場行かせた方が、効率もいいし新人教育にもなるだろ」
「褒められているような、雑に扱われているような」
「常に人手不足だからな。頼りにしてるんだ、これでも」
次の現場への移動中、次の任務内容を聞きながらブラントに愚痴を言いつつため息をつく。言っていることの意味も頼りにしてくれていることもわかるが深刻なイーサン不足だ。任務中は連絡も取れないから声すら聞けない。
1546「なあーブラントー、なんで俺とイーサンの現場かぶんないの」
「一緒にするほどの規模の現場が今のところない」
「なんだよそれー」
「それぞれ特化能力が違うからな。一緒に一現場任せるより、新人と組ませて二現場行かせた方が、効率もいいし新人教育にもなるだろ」
「褒められているような、雑に扱われているような」
「常に人手不足だからな。頼りにしてるんだ、これでも」
次の現場への移動中、次の任務内容を聞きながらブラントに愚痴を言いつつため息をつく。言っていることの意味も頼りにしてくれていることもわかるが深刻なイーサン不足だ。任務中は連絡も取れないから声すら聞けない。
芦緖(あしお)
DONEさわやかMDRマルシェ2_2305展示作品。自分のところには来てくれない王子様に恋したベンジーの話。イーベンです。
予約注文には至らず……なので出だしを展示します。MIDR前にかきあげて夏のイベントでは出したい……!
いつか王子様が ベンジーの母親はどこか浮世離れした人だった。深窓の令嬢、というほどでもないがだいぶ裕福な家庭で育ったお嬢様で天然。祖父母も過保護だったらしく、世間のこともよくわからないまま悪い男に引っかかって結婚してベンジーを産んだ。
けれど切り替えも早かった母親は全く働かない父親をさっさと捨てて実家に戻った。祖父母は大喜びしたそうだし、ベンジー自身かなり可愛がってもらった記憶があるので選択としては大正解だったのだろう。
裕福な実家のおかげで何不自由なく暮らし、祖父母が亡くなった後も遺産のおかげで生活には苦労しなかった。そのせいか歳を重ねても純真無垢なままだった母親の口癖は「いつか王子様が来てくれる」だった。
1324けれど切り替えも早かった母親は全く働かない父親をさっさと捨てて実家に戻った。祖父母は大喜びしたそうだし、ベンジー自身かなり可愛がってもらった記憶があるので選択としては大正解だったのだろう。
裕福な実家のおかげで何不自由なく暮らし、祖父母が亡くなった後も遺産のおかげで生活には苦労しなかった。そのせいか歳を重ねても純真無垢なままだった母親の口癖は「いつか王子様が来てくれる」だった。