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    芦緖(あしお)

    @futa2ai

    20↑shipper。 ふたあい(二藍)はイーベン小説中心に活動中。M:I(イーベン)、 TGM(ハンボブ、ルスマヴェ)の話題多め。字書きですが、絵を描くのも好き。
    通販(基本イベント開催前後のみ公開)→https://2taai.booth.pm/

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    POIPOI 13

    芦緖(あしお)

    DONE前回書いたハングマンとボブの話(マヴェ達帰還直後の話)の続き。
    今回はハン側の視点で。ハンボブの民ですが、まだまだそこに至るまでの道が長い。
    ※ポイピクの話をもとに書いた「それは雫のように」はオンイベなどで頒布してます!
    それは雫のように ほっとした瞬間、ハングマンの視界がぐらついた。周囲の音が聞こえなくなって、代わりに自分の鼓動だけが耳に大きく響いて、今いるこの場が現実なのか分からなくなった。
     本当に自分は二人を救えたのか? もう手遅れで、何もできず自分も撃墜されて死ぬ間際に都合のいい夢を見ているんじゃないか? そんな疑問がハングマンの思考を支配する。
     そのうち歓喜に湧くデッキにいるのが耐えられなくなり、悟られないように人混みを抜けた。一人になると少し冷静になって、現実と悪夢の区別がつくようになってくる。それでも身体の震えが止まらなかった。
     ハングマンにとってこんなことは初めてだった。危険な任務はこれまでもあったしパイロットとして命の危機に瀕したこともあった。きっと今までのハングマンであればこんな状態にはならなかっただろう。しかしマーヴェリックに教えられる中で知ってしまった。パイロットとしての生き様だけでなく、チームが、仲間がどういうものなのか。そしてそれを失う恐怖も。
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