miho
SPUR ME【23/3/21 薔薇咲展示】Promise Youラップ×名前有創作女マスター
召銃から初めての治療までの物語。
親愛ストを補完する形で書いていますが、初治療の描写を捏造しています。
今日に向けて執筆していたものですが間に合いませんでしたので抜粋で投稿いたします!全編完成させたい!
!流血注意!ワンクッション!
Ⅸ・Ⅹ、力を使った治療を受け入れられていないまま、作戦で重傷を負ったラップ。 2132
miho
SPUR ME【23/3/21 薔薇咲展示】Promise Youラップ×名前有創作女マスター
召銃から初めての治療までの物語です。
親愛ストを補完する形で書いていますが、初治療の描写を捏造しています。
開催おめでとうございます!
こちら、今日に向けて執筆していたものですが間に合いませんでしたので抜粋で投稿いたします……!全編完成させたい!
Ⅰ治療お断りの件とⅡ陛下登場です。
【薔薇咲展示】Promise You -Ⅰ- -Ⅱ-Ⅰ
「……いえ、マスター。治療は結構。」
淡々と語られる初めての任務についての報告の中で、この言葉もまたひどく淡白に発せられた。捲られたシャツから肘まで見えている腕には包帯が巻かれている。今日の曇り空のせいかもしれないけれど、白い肌は任務の前と比べてくすんで見えた。
「へ……?」
簡潔で解りやすかったはずの報告に、私の口からは息が抜けるような情けない声がこぼれ落ちる。
「ですから、傷の治療は結構です。」
治療は結構、ラップさんはそう言った。その左腕の真新しい傷は、彼が人間だったなら完治を待つしかない。でもラップさんは貴銃士で、私はその傷を治す力を持っている。その力を必要とされてここに居る。なのに……。
5861「……いえ、マスター。治療は結構。」
淡々と語られる初めての任務についての報告の中で、この言葉もまたひどく淡白に発せられた。捲られたシャツから肘まで見えている腕には包帯が巻かれている。今日の曇り空のせいかもしれないけれど、白い肌は任務の前と比べてくすんで見えた。
「へ……?」
簡潔で解りやすかったはずの報告に、私の口からは息が抜けるような情けない声がこぼれ落ちる。
「ですから、傷の治療は結構です。」
治療は結構、ラップさんはそう言った。その左腕の真新しい傷は、彼が人間だったなら完治を待つしかない。でもラップさんは貴銃士で、私はその傷を治す力を持っている。その力を必要とされてここに居る。なのに……。
miho
SPUR ME【23/3/21 薔薇咲展示】Promise Youラップ×名前有創作女マスター
召銃から初めての治療までの物語です。
親愛ストを補完する形で書いていますが、初治療の描写を捏造しています。
開催おめでとうございます!
こちら、今日に向けて執筆していたものですが間に合いませんでしたので抜粋で投稿いたします……!全編完成させたい!
すげなく治療を断られたマスターの強行突破(できない)の巻です。
【薔薇咲展示】Promise You -Ⅴ-Ⅴ
「マスター、この辺りで待ち伏せしようよ。」
「その茂みがいいと思う。」
「了解。」
悪戯慣れしたニコラとノエルの助言で、私は食堂脇の茂みに身を潜める。双子は食堂の外壁に体を沿わせて、窓から中の様子を確認してくれている。そんな姿は、度々基地内で見かける。その後には抜群のチームワークから繰り出される悪戯、悪戯、悪戯。
でも、今回私達がせんとしていることは悪戯ではない。ターゲットとの真剣勝負なのだ。この肩に担ぐ黒い筒はネットガン、今日の相棒。引き金を引けばターゲット捕獲用のネットが発射される。裏山に居る手負いの馬を捕まえて育てたいとお願いしたら、修理場の職人さんが作ってくれた。作戦立案はターゲットを熟知しているニコラとノエル。そうだ、私はみんなの力を借りているんだ。負ける訳にはいかない……!
2149「マスター、この辺りで待ち伏せしようよ。」
「その茂みがいいと思う。」
「了解。」
悪戯慣れしたニコラとノエルの助言で、私は食堂脇の茂みに身を潜める。双子は食堂の外壁に体を沿わせて、窓から中の様子を確認してくれている。そんな姿は、度々基地内で見かける。その後には抜群のチームワークから繰り出される悪戯、悪戯、悪戯。
でも、今回私達がせんとしていることは悪戯ではない。ターゲットとの真剣勝負なのだ。この肩に担ぐ黒い筒はネットガン、今日の相棒。引き金を引けばターゲット捕獲用のネットが発射される。裏山に居る手負いの馬を捕まえて育てたいとお願いしたら、修理場の職人さんが作ってくれた。作戦立案はターゲットを熟知しているニコラとノエル。そうだ、私はみんなの力を借りているんだ。負ける訳にはいかない……!
miho
SPUR ME【23/3/21 薔薇咲展示】Promise Youラップ×名前有創作女マスター
召銃から初めての治療までの物語です。
親愛ストを補完する形で書いていますが、初治療の描写を捏造しています。
開催おめでとうございます!
こちら、今日に向けて執筆していたものですが間に合いませんでしたので抜粋で投稿いたします……!全編完成させたい!
こちらは序章、ラップ召銃のシーンです。
【薔薇咲展示】Promise You -Prologue-Prologue
この瞳で初めて見た貴女は、柔らかい光の中にあった。年頃の女性の姿でありながら、その顔にはまだ少女の面影が息づいている。癖のないブルネットをうなじの辺りで纏め、黄色いキュロットスカートは風を含んで膨らんでいる。
やがて、軽く閉じた睫毛が僅かに震えて押し上げられる。現れたのは透き通った黄色。うららかな春の陽光を多分に含んで輝くまるい瞳が、見上げてひとつまばたきをする。
「わ、私は、ユウ・ド・ルクレールと言います。……よろしくお願いしますね。」
その声はややぎこちないものだったが、瞳も口許も柔らかく緩められていた。最後まで言うと結んだ口の両端を一層持ち上げた。
「よろしくお願いします。」
1674この瞳で初めて見た貴女は、柔らかい光の中にあった。年頃の女性の姿でありながら、その顔にはまだ少女の面影が息づいている。癖のないブルネットをうなじの辺りで纏め、黄色いキュロットスカートは風を含んで膨らんでいる。
やがて、軽く閉じた睫毛が僅かに震えて押し上げられる。現れたのは透き通った黄色。うららかな春の陽光を多分に含んで輝くまるい瞳が、見上げてひとつまばたきをする。
「わ、私は、ユウ・ド・ルクレールと言います。……よろしくお願いしますね。」
その声はややぎこちないものだったが、瞳も口許も柔らかく緩められていた。最後まで言うと結んだ口の両端を一層持ち上げた。
「よろしくお願いします。」