サハラ(アカン絵)
DOODLE自狩ズ一週目。手。なお二週目。
「ケイ、肉球触りたいです」
「ほい。じゃあご褒美くれ」
「豚肉で」
「違う、ここは等価交換だろ」
「…どこです?」
「全身」
「等価じゃない変態犬!」
「んじゃ俺も全身でいい」
「バカバカバカバカダメ!」
「俺は触れたい。嫌か、アリシア」
「…嫌では…。その聞き方は狡いです」
「だって君の犬だ、構ってくれないと死ぬ」
「この嘘つき子犬」
初夜以降、バカップル。
サハラ(アカン絵)
DOODLEシア2週目1月11日近頃、同僚は獣の時間が増えた
満腹で好意的なら発作より休息優先と、本人が主張した為だ
今宵も悪態合戦の夕食から身支度で目を離した隙、寝床を覆う毛玉が現れる
「寝ますからね」
反応なし。いびきをかく頭を抱き目を瞑る
会話が減ったのは寂しかった
しかし今、前脚が私を包み安心しきった鼓動が信頼を伝える
言葉は忘れても、これが全てなのだと
なら、いい
温かい毛に顔を埋め、眠りについた
サハラ(アカン絵)
DOODLE3週目、後輩暦12月24日カインに徒歩で行けるのか、雑談から始まった
吹雪は来るわ灯りは折れるわ帰り道も行方不明。遺跡は風よけ未満。死ぬと道中でお目覚めだ。誰が言い出したんだろうね?
凍死の危機で体は獣を呼び、己に寒さはない
腕の中で寝息が聞こえる。凍えていないか何度も確かめた
匂いだけで尾が揺れる。前も反応する。本当に勘弁してくれ
送りたくないと
愛したいなどと
二度と思ってはいけなかったのに 2