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PASTサイトにあったのをたぶん改変した楠サト蒼音がこいしい楠石時に音が恋しくなり、古いラジカセを引っ張り出し(もともとこの根城にしている廃屋に放置されていた)霊混じりの音を聴いたりもする。
ラジオでは気が向かなければ、なにかを口ずさんだりも。
しかし昔習ってもいない流行り歌を蒼汰が知るはずもなく……楠石とてそういうものは呪術として利用されなくもないため、件への情報提供するにあたり調べなくもないが……それは蒼汰に習わせることもなく、平穏に暮らしていたといえなくもないがおよそ一般的ではなく、人間の流行に疎いサトリには歌えず。
そうなれば自然に童話などとなって子供扱いされたと思い違いした蒼汰がヘソを曲げたりするまでが一連のやりとりもあったりして、音がささいな諍いを生んだりもするがそれすらこの音をたのしむことの一環になっているのを、蒼汰もサトリもしらないだろう、そして今日も音が恋しくなり、音を求める……
427ラジオでは気が向かなければ、なにかを口ずさんだりも。
しかし昔習ってもいない流行り歌を蒼汰が知るはずもなく……楠石とてそういうものは呪術として利用されなくもないため、件への情報提供するにあたり調べなくもないが……それは蒼汰に習わせることもなく、平穏に暮らしていたといえなくもないがおよそ一般的ではなく、人間の流行に疎いサトリには歌えず。
そうなれば自然に童話などとなって子供扱いされたと思い違いした蒼汰がヘソを曲げたりするまでが一連のやりとりもあったりして、音がささいな諍いを生んだりもするがそれすらこの音をたのしむことの一環になっているのを、蒼汰もサトリもしらないだろう、そして今日も音が恋しくなり、音を求める……
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TRAININGただの日常の楠石兄弟とサトリちゃんサトリは好んで脂っこいものを注文するが、楠石兄弟はといえば好んでというほどではないけれどたまに頼むのは兄、弟の蒼汰は脂っこいものを食べると具合が悪くなるからまだたべられない。だからファミリーレストランで注文するときは気をつけなくてはならない、たまにフライドポテトを見つめて手をのばす蒼汰が今日は大丈夫かもしれないと何本か食べてしまい、結果的に寝込む羽目になるから。
それでも兄弟のうちの兄、楠石はそれを叱るでもなく仕方ないなと呆れながら弟をおんぶして帰る。自分も蒼汰が残したフライドポテトを余分に食べて胃が重たいというのに。
こんなこと血の繋がった家族にはなかった、とサトリは一瞬まばゆさに目を細めたが、いまはそんなときではないなと目先のコンビニに走って、ペットボトルのミネラルウォーターを買う使命で頭を切り替えた。
358それでも兄弟のうちの兄、楠石はそれを叱るでもなく仕方ないなと呆れながら弟をおんぶして帰る。自分も蒼汰が残したフライドポテトを余分に食べて胃が重たいというのに。
こんなこと血の繋がった家族にはなかった、とサトリは一瞬まばゆさに目を細めたが、いまはそんなときではないなと目先のコンビニに走って、ペットボトルのミネラルウォーターを買う使命で頭を切り替えた。
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PAST妖怪のお医者さん CPでナシ楠石兄弟からみたサトリ楠石が別室に設えてある薬瓶などを置いてある棚は、時折雑に並んでいるときがある。
蒼汰の容態が急変したときにかき回すことがあるからだ。
片付けをすると立ち上がると、ひさびさに体調が良い蒼汰が手伝うと名乗りを上げてきたため、楠石は踏み台を抱え(もともとサトリがここを整頓する際、身長が低いため必要に応じて置きっぱなしにしていたものだ)、二人で棚掃除と整列をしていた途中。
「サトリがわかってるようにいうの、なんかむかつく」
蒼汰から零れた声は怨みがましいものでなく、むしろ照れを隠すように白々しく顔をしかめている風情だった。
だから、これが陰口というより子供の意地っ張りのようなものだと、兄の立場からして微笑ましく口元が緩んでしまう。
1014蒼汰の容態が急変したときにかき回すことがあるからだ。
片付けをすると立ち上がると、ひさびさに体調が良い蒼汰が手伝うと名乗りを上げてきたため、楠石は踏み台を抱え(もともとサトリがここを整頓する際、身長が低いため必要に応じて置きっぱなしにしていたものだ)、二人で棚掃除と整列をしていた途中。
「サトリがわかってるようにいうの、なんかむかつく」
蒼汰から零れた声は怨みがましいものでなく、むしろ照れを隠すように白々しく顔をしかめている風情だった。
だから、これが陰口というより子供の意地っ張りのようなものだと、兄の立場からして微笑ましく口元が緩んでしまう。