shimo_anko_2272
DONE駿夕「おはよ」
駿介の声がした。クラスの人気者的立ち位置の彼は毎日毎日、挨拶しながら教室に入ってくる。後ろのドアから窓ぎわから2列目の1番後ろの席まで歩いてくる。最後に彼の斜め前の俺に挨拶するのだ。
「おはよう、夕弥」
「おは、よ・・・天城」
びっくりした。なぜなら、彼が、いつもは掛けていない眼鏡をかけていたから。
「眼鏡?」
「ん、今日コンタクト入れるの失敗した。恥ずかしいな。」
なんて言いながら苦笑する彼に、つい見とれてしまった。
「・・・あ、や、」
そんなことない、と続くはずだった言葉は甲高い声にかき消された。
「駿介!眼鏡なの!?かっこいいじゃん!あ、おはよ!」
「おう、はよ。コンタクト失敗した」
同じクラスの派手な女子が駿介に声をかけた途端、周りにいた女子が集まってきた。
1881駿介の声がした。クラスの人気者的立ち位置の彼は毎日毎日、挨拶しながら教室に入ってくる。後ろのドアから窓ぎわから2列目の1番後ろの席まで歩いてくる。最後に彼の斜め前の俺に挨拶するのだ。
「おはよう、夕弥」
「おは、よ・・・天城」
びっくりした。なぜなら、彼が、いつもは掛けていない眼鏡をかけていたから。
「眼鏡?」
「ん、今日コンタクト入れるの失敗した。恥ずかしいな。」
なんて言いながら苦笑する彼に、つい見とれてしまった。
「・・・あ、や、」
そんなことない、と続くはずだった言葉は甲高い声にかき消された。
「駿介!眼鏡なの!?かっこいいじゃん!あ、おはよ!」
「おう、はよ。コンタクト失敗した」
同じクラスの派手な女子が駿介に声をかけた途端、周りにいた女子が集まってきた。
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DONE創作カプ駿介×夕弥
16時37分「ちょっと事務室行ってくるから」
カウンターよろしくね、そう言って司書の先生は忙しなく走って行った。
その言葉にうなずいて読みかけの本に目を落とす。
いつもならもう少し人がいる図書館は静かで、クーラーの音と自分がページをめくる音しか聞こえない。多くの生徒が使う電車が最寄り駅に着くまで、30分を切っているからだろうか。
不意にガタリと音がした。次いで、やば、という声も。声の主は、カウンターからちょうど死角になる本棚の陰から出てきた。
「寝てたな」あ、目が赤い
「寝てた。やべぇ、あと15分で電車来る」
「頑張れ」
そう言いながら本から顔を上げると、す、と自分の顔に影が落ちる。
制汗剤の香りに混じって汗の匂いがした。
601カウンターよろしくね、そう言って司書の先生は忙しなく走って行った。
その言葉にうなずいて読みかけの本に目を落とす。
いつもならもう少し人がいる図書館は静かで、クーラーの音と自分がページをめくる音しか聞こえない。多くの生徒が使う電車が最寄り駅に着くまで、30分を切っているからだろうか。
不意にガタリと音がした。次いで、やば、という声も。声の主は、カウンターからちょうど死角になる本棚の陰から出てきた。
「寝てたな」あ、目が赤い
「寝てた。やべぇ、あと15分で電車来る」
「頑張れ」
そう言いながら本から顔を上げると、す、と自分の顔に影が落ちる。
制汗剤の香りに混じって汗の匂いがした。