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    iceheat_ofa

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    新刊予定の生徒教師の後編の一部。
    進捗…しんちょ…
    がんばります…

    forbidden love〜後編〜 花火の打ち上げ場所からは遠くなったが、世界的に有名な夜景と花火が一度に見ることができる。こんなベストスポットがあるとは思わなかった。
     花火が上がる時間は約十分だが、次々と華やかな花火が上がり夜空を彩る。
     見に来ることができてよかったと、出久は心からそう思った。この二ヶ月は学校で教壇に立つことだけに意識を向けてきた。気を抜くとすぐに焦凍とのことを思い出してしまいそうで、家と学校だけの往復、それ以外のことには目を向けないでいた。
     学校の卒業式という一つの区切りにこうやって幻想的な情景を見ていると、心がすっと救われていくような気持ちになった。
    「ここまで走ってよかった…ここなら言える」
    「ん?」
     隣の焦凍の呟きに出久が顔を巡らせると、左手を取られ指に何かが当たった。
    「え、これ…」
     指に嵌められたのは指輪だった。高いものではないが、それでも何か出久と自分を繋ぐものが欲しくて、焦凍はクリスマスプレゼントにと指輪を買っていたのだった。
    「クリスマスプレゼントで渡したかった。でも今日渡せてよかった」
     出久が焦凍の前から姿を消したのはクリスマスの前日。あの日の雰囲気でこれを渡そうという気持ちにはなれなかったが、クリスマスはクリスマスとして過ごせると思っていた。
    けれど目が覚めると出久の姿はなく、以来ずっと持ち続けていた。
    「君の未来を壊せないと思って…だから身を引いたんだ。それなのに僕は君を諦められない」
     最低だと思った。自分から去ったのに、それでも焦凍を好きだという気持ちは消すことができなくて、いつも心のどこかで会いたいと願っていた。
    「最初はなんで全部一人で…?って、ムカついた。俺にも背負わせて欲しかったから。でも爆豪先生に言われて気付いた。先生の方が辛いんだって」
     大人は生徒で未成年の自分を守る。そのために恋愛という二人の人間の気持ちの問題であっても、教師と生徒という関係があるため教師が罰を受ける。
     出久は焦凍に何も背負わせないために、学校側の要求を飲み、父兄への説明でも何も弁解せず頭を下げ続けたと聞いた。
     それを聞いてからは背負わせて欲しいなんてことを、簡単に思わないようにした。今自分にできることをやり遂げて、そして胸を張って出久に会いに行こうと思い、残りの学校生活で全力を尽くして学年トップへ昇り詰めた。
     そして今なら周りに隠れてなくても思いを伝えられる。
    「せんせ…いや、出久さん。もう一度、俺と付き合ってください」
     指輪をはめた手を握り、焦凍は今日ここからもう一度、と告白をする。その言い方はまるで…
    「プロポーズみたい…」
     ふふ、と照れたように笑った出久だが、その手の甲にキスをされ驚いて目を見開いた。
    「その方がいいならプロポーズする。もう結婚だってできる歳だ」
     この一月に誕生日を迎えた。だから法律的にも問題なく自分の意思で、結婚を決めることができる。
    「え、ちょ、まって…」
     思ってもみない返事に出久は慌てふためき、わたわたと両手を動かす。
     以前のことがあり、そして卒業したとはいえまだ再会したばかり。これからのことだって色々話したいし、互いの家族にだってきちんと話をするべきなことだ。
     けれど確かに十八は成人とされる年齢で、自分だってもうすでに成人している。それなら問題は…
    「ダメダメ!何考えてるんだ!僕は…」
    「出久さん?」
     急に叫んだ出久を不思議そうに焦凍が覗き込んだ。
    「ご、ご、ごめん…えっと、その…」
     どう答えればいいのか考えるがいい言葉が出てこない。プロポーズが嫌だとかそういうことではなく、きちんと周りにも認められたいという気持ちが大きかった。
    「いや…?」
    焦凍がまるで叱られた子犬のような仕草で首を傾げてくる。
    「んんっ…そうじゃない…そうじゃないんだけど…この離れてた期間のこともあるし…」
     まずは付き合っていこうと手を握った。
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    ロビぐだ♂とヘクマンを書きたい

    DONEそれは誰も知らない、本を閉じた後のお話。

    昔呟いてたロビぐだ♂ファンタジー(元ネタ有り)パラレルを今更小説の形でリメイクしてみたものの最終話。
    てなわけで完結です。長々とありがとうございました。

    ちなみにこのシリーズの全部をまとめた加筆修正版を一冊の文庫本にして今度のインテに持っていく予定です。紙媒体で欲しい方はよろしければ。
    ハッピーエンドは頁の外側で──────復讐を果たした代償のように魔道に堕ち、死ぬことさえ出来なくなった男は、それからの長い時を惰性で生きた。
    妖精達と再び会話を交わせる程度には理性を取り戻したものの、胸の内は冬の湖のように凍りつき、漣さえ立たない。自発的に行動しようとはせず、精々が森を荒そうとする不届き者を追い払ったり、興味本位でやって来る他所からの訪問者をあしらったりする程度。
    このまま在るだけの時間の果てにいつの日か擦り切れて、消滅を迎えるのだろう。その刻限を恩赦と捉えて待ち続けることを化け物は己自身へ科した。巡る季節と深さを増す樹海を他人事として感じ取りながら、摩耗しきるまでただ無為に時間をやり過ごす日々。繰り返しでしかない朝と夜を重ねること幾百年の末。
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