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    ヤナヘエ

    二次創作*ジャンル雑多*雑食です ヽ(・∀・)ノ
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    ありがとうございます!✨

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    ヤナヘエ

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    ボルトがうずまき家に恋人を連れてくる話。

    ↓このボルカワ話の後日談というかおまけの小ネタです
    https://poipiku.com/113992/10228078.html

    本編の最後におまけで入れようとしたけど、マジで余談って感じなのでボツにした小ネタ……もったいないからとりあえず供養🍵

    #腐向け
    Rot
    #ボルカワ
    ##BORUTO/NARUTO

    息子さんをくださいその日、ナルトは朝からソワソワしていた。
    なにしろ今日は、長男のボルトが恋人を家に連れてくる日だからである。

    「今度の土曜に紹介するから」と言われた時は、本当にビックリした。
    くわしいことを聞きたかったけれど、生意気な息子ときたら、会ってからのお楽しみだと言って何も教えてくれない。

    「顔合わせについて、母ちゃんとヒマにはもう伝えてある。カワキにもオレから言ってあるから」と、それだけだ。

    あいつ、いつの間に恋人なんて作ってたんだ。
    全然気づかなかったってばよ。
    お前ら気づいてたか?
    ヒナタとヒマワリに尋ねてみた。

    ヒナタとヒマワリはそっくりに微笑んで、「なんとなく……」と答えた。

    「えーっマジかよ! 気づいてなかったのオレだけかぁ〜」

    なんだか寂しいような、不覚を取ったような気分だったが、けどオレってば里の再建で忙しかったしな……と胸の内で誰ともなく言い訳をした。

    「どんな子なんだろうな〜!」

    目を輝かせるナルトに、ヒナタとヒマワリは再びそっくりに微笑んで、「気になるね……」と答えた。

    「つーか、カワキは知ってたんかな? あいつも今頃びっくりしてんじゃねーか?」

    ヒナタとヒマワリは三度(みたび)そっくりに微笑んで、「どうだろうね……」と答えた。
    どこか含みのある笑顔だったが、浮かれきっていたナルトは、この時それに気づけなかった。

    「いや〜しっかし、ボルトに恋人か〜!」

    ナルトは腕を組んで目を閉じ、感じ入るようにムム……と口をへの字に結んだ。

    神樹たちの脅威から世界を救ってからというもの、ボルトときたらそりゃあモテる。モテまくる。
    そこかしこで、女の子達がキャアキャア言っているから知っている。
    それこそ忍界の英雄になって、モテ期到来していた頃のナルトばりにモテまくっている。

    しかしボルト当人の反応はというと、サスケムーブを気取っているのか「興味ねェ」と言った風情で、女の子達からのアプローチをスマートにかわしまくっていた。……ように見えたのだが。

    実はナルトの知らないところで、ちゃっかり彼女を作っていたとは!!

    ボルトは「彼女じゃねーよ」と言っていたが、わざわざ家族に紹介するってンだから、もうそりゃ彼女だろーが! とナルトは思った。

    (……いや、もしかして『彼女以上の存在』って意味か……?!)

    ……そうだよな。
    だってわざわざ家族全員集めて、改まってオレらに紹介するってことは。将来的なことも考えてる、ってことだもんな!

    ああ、子供の成長とは、なんと早いものだろう。
    あのヤンチャ坊主のボルトが、いまや将来のパートナー(仮)を我が家に連れてくるまでになったとは……。

    ナルトは感慨深くため息をついた。


    さて、当日。

    ナルトは少し気を使って、部屋着からおろしたての服に着替えた。
    普段の服装よりも少しフォーマルっぽい方がいいのかな? と考えて、スッキリとしたシルエットのクルーネックTシャツの上に、ジャケットも羽織ってみる。

    服装、これでいいかな? とヒナタに意見を求めようとして、ナルトはおや? と首を傾げた。
    いつもならナルトよりもこういうことにキッチリしているはずのヒナタが、ゆるい普段着のままである。

    「あれ? ヒナタ、その格好でいいのか?」
    「うん。あんまりカッチリしすぎても、相手の子も緊張しちゃうと思うから……」

    なるほど、そういうものか。
    さすがヒナタは気遣いのできる女だなぁと感心し、自分も普段着に着替えようとした。が、ヒナタに止められた。

    「せっかく着たんなら、ナルト君はその格好でいいと思うよ。かっこいい姿を見せてあげて」

    ? …………ああ、そういうことか!
    オレってば火影だもんな。
    家でのだらしねー姿を見せて相手の子がゲンメツしないように、家長としての威厳を示せ……ってことか!
    ナルトはそう納得して、フンフンと頷きながら、脱ぎかけたジャケットを再び羽織り直した。


    そしてお昼頃。
    ボルトは「迎えに行ってくる」と言って、30分ほど前に家を出ていった。

    ナルトはソワソワと何度も時計を見たり、リビングをうろうろと歩き回ったりしてボルト達の到着を待った。

    もうすぐ約束の時間だ。
    そこでふと気づく。

    「……あれ? そういやカワキのやつはいつ来んだ? そろそろ約束の時間になっちまうけど」

    ヒナタとヒマワリは、相変わらずそっくりに微笑んで「カワキももうすぐ来ると思うよ……」と言った。
    そんなやりとりをしているうちに、玄関からボルトの帰宅を告げる声が聞こえた。

    「たでーま〜」

    ナルトはいの一番にリビングから飛び出した。
    ただし、浮かれた気持ちが表に出ないように、意識してゆったりとした動作で。

    「おう、おかえり」

    玄関まで迎えに出たナルトは、せいぜい澄ました顔と声でボルトに応えつつ、チラッとボルトの後ろを見た。
    誰もいない。

    「? 彼女さんは? 後から来るのか?」
    「ああ、ちっと遅れて来てるってばさ」

    あと彼女じゃねーって。と、ボルトがどうでもいい細かい訂正を入れながら、チラッと後ろを見る。
    ナルトもつられて、再度ボルトの後ろを覗き込んだ。

    ボルトが玄関の扉を開けたまま立っているので、玄関から門扉までの道がまっすぐと視界におさまる。
    すると。

    門扉の影からゆっくりとカワキが姿を現して、俯きがちにノロノロとこちらに向かって歩いてきた。

    「あれ、カワキ? え、もしかしてお前ら一緒に来たのか?」
    「そりゃ当然」
    「ええ?」

    当然て。
    ナルトは眉をひそめた。
    迎えに行ってくるって、カワキのことかよ。

    兄弟仲がいいのは結構だが、今日は彼女と一緒に来た方が良かったんじゃないか。
    そんな甲斐性で大丈夫なんだろうか、うちの息子は。これが原因でフラれたりしたら目も当てらんねーぞ。

    あちゃ〜と思ったがしかし、ナルトはボルトに小言を言うことはしなかった。
    もう一つ気掛かりなことがあったからだ。

    ……おかしい。
    いつもなら、顔を合わせれば慕わしげに目元を緩めてくれるカワキの表情が固い。
    ナルトの方を見たかと思えば、視線を逸らし……何か言い出しにくいことがありそうというか。

    なんというか。緊張、している……?

    「カワキ、どしたんだよお前?」
    「……いや、…………あんたいつもと違う格好だな」
    「ああ、へへ。まぁな。そりゃ息子が初めて恋人を連れてくるっつーんだから、ちっとはピシッとした格好をした方がいいかと思ってよ!」
    「………………」
    「え、なんだよ。もしかして似合ってねーか?」
    「……いや……キマってんぜ」
    「??? おう、あんがとよ?」

    キマってると言いつつ、どこか気まずげな様子のカワキにナルトは戸惑った。
    どういうことかとボルトに視線で尋ねてみるが、ボルトは面白がるような目でこちらを眺め返してくるばかりである。

    なんなんだってばよ一体。

    「……まぁ、とりあえず上がれよお前ら」

    附に落ちないが、もうすぐボルトの彼女も到着するであろうに、いつまでも玄関先でたむろっているワケにもいくまい。
    息子たちを連れてリビングに戻ると、ヒナタがテーブルに5人分のお茶を用意していた。
    なので、その流れで皆がテーブルに着いた。

    ……のだが、ここでもナルトはわずかな違和感を覚えた。

    本来4人がけのテーブルに5人で詰めて座る。
    そうなると、一人は誕生日席に座ることになる。
    そこにヒマワリが真っ先にサッと座った。
    残った席に、なんとなくの流れでナルトが座り、ヒナタがその隣に座った。
    そしてナルトの正面の席にボルトが座り、その隣にカワキが座った。

    うずまき夫妻と息子たちが向かい合う形の席順である。

    別にその席順に文句があるわけではないのだが。なんとなく……なんとなくだが、皆が示し合わせてその形になるように動いた……ように感じた。

    (いや、気のせいか……)

    ナルトは軽く頭を振って疑念を吹き飛ばした。
    自分以外の皆が結託して、席順を示し合わせる理由なんてないし……。

    ズズッと茶を一口含んで、落ち着かない気持ちを鎮める。
    と、ここでふと新しい疑問が湧いた。

    (そういや、ボルトの彼女が来たらどうやって座りゃいいんだ?)

    だって、このテーブルはもう満席だ。
    カワキとヒマワリには一旦席を外してもらって、後から軽く顔を出す形にするのか。
    それとも全員が座れるように、ヒナタが和室か応接室を整えでもしたのだろうか。
    ああダメだ、オレってば浮かれるばっかでなんにも気がまわってなかった。

    ヒナタに尋ねようとして隣に顔を向けると、ヒナタは優しく微笑んでナルトを見ていた。
    しかし、十余年を連れ添ったナルトには分かる。
    これは何か含みがある時の笑顔だ。

    えっ、と思った時、その向こうに座るヒマワリまでもが自分を見ていることに気づいた。
    ヒマワリはニマニマと笑っていた。
    年頃の娘を指していう表現ではないが、(ヒナタに言わせれば、幼い頃のナルトにそっくりの)イタズラをする時の悪ガキの顔だった。

    困惑するナルトに、なおも突き刺さる視線があった。
    斜向かいに座るカワキからだった。
    先程まではナルトに対して視線を泳がせていたのに、今はなにか、腹をくくったような目でナルトを見つめていた。

    動揺したナルトは、カワキの眼光から逃れるように、正面に座るボルトに視線を向ける。
    ボルトはなぜかドヤ顔でナルトを見ていた。


    そう。

    全員が、じっ、と、ナルトを見ている。


    (え。何これ、怖えーんだけど?!)

    ナルトが異様な空気に耐えかねて、声を上げようとしたその時。
    ボルトがニンマリと頬をゆがめて口を開いた。


    「では、父ちゃん。満を持して紹介するってばさ。こちらがオレの恋人の——」


    ボルトの隣で、カワキがギュッと唇を噛んで背筋を伸ばした。




    おわり











    「えっ……あっ? ボルトの彼女って………………カワキ?!!??!」
    「だから彼女じゃねーっつったろ。彼氏だってばさ」
    「……!! つまり…………彼ピのカワピ、ってことか?!?!!」
    「父ちゃんそーゆー言葉どこで覚えてくンだ? なぁカワピ」
    「誰がカワピだ」




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