ハッピーフールバースデー!「た、だいま戻りました…」
「おーおーおー狂児、ご苦労やったなぁ!!で、回収は?どうやった?」
「つっっかれた…あのハゲ社長、めっちゃ抵抗しよってから…最初は優しゅう言うてやったんや。それがなんや、来月になったらとか額がおかしいとかいらんことほざいて誤魔化そうとしよって。ウチで金借りたんお前やっちゅうねん。しゃあないから縛り上げて裏山引き摺り込んで、目の前で穴掘ったって、金返さんのやったら生きたまんま穴ん中ぶち込んだるで言うて最後の最後、ようやく金の在処、吐きましたわ」
「あちらさんも年度末越えたらなんとかなる思うとったんやろ。けど、マツリ相手にそうはいかんわなぁ〜!」
泥のついたアタッシュケースを小林に渡すと、狂児は事務所の奥、祭林組の代紋が飾られた壁の前にある黒革のソファーに疲れた身体を投げ出すようにどかっと座り、大きくため息を吐いた。
6808