Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    イズ@sura

    @sura_yume

    引っ越し作業中(2022.4)

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 29

    イズ@sura

    ☆quiet follow

    博炎|モーニングコール

    基本クールで淡々とした接し方をしてくる炎が、不意にデレて優しくしてくれたりするので博はとても嬉しいと思っている。


    ※きょうの炎くん(炎くんの日常を眺めるだけの短文小話)

    ##きょうの炎くん
    #アークナイツ
    arkKnights
    #博炎
    boyan

     炎客の朝は早い。
     ロドス外での勤務日以外、ロドス内食堂の営業開始時間(朝食提供開始時間)の2時間前には起床し、水を飲んでトレーニング室へ。しっかり最低一時間は身体を動かした後、自室に戻ってシャワーを浴びる。もちろんトレーニング室にもシャワー室はあるが、炎客がトレーニングを終える頃に混雑し始めるため、部屋で入る派だ。そして、食堂で朝食をとって出勤する。それが朝の日課だ。
     
    「おい、起きろ」
     本日も日課をこなして身支度を整え、あとは食堂へ行くだけとなった炎客は、己の寝台の前で仁王立ちしていた。
     そこには、人ひとり分の大きな布団の膨らみがひとつ。枕元にはタブレット端末。床にはナイロン製の白衣とロドスジャンパー、ズボンが脱ぎ捨てられている。
     昨夜、部屋に乗り込んできた不届き者へ冷たい目を向けながら、炎客は眉間にしわを寄せた。
     寝台を占拠している布団の膨らみは、炎客が起床してから現在に至るまで微動だにしていない。この膨らみが素直に起きてくることは稀なので、予想の範囲内だ。だが、護衛兼秘書という役回り上、起床を促す役が回ってくることも多い炎客は、この作戦行動のない日の朝のぐだぐだ具合は、もう少しなんとかならないものだろうかと思ってしまう。
     炎客はため息をつきながら、寝台に乗り上げて片膝をつくと、布団の膨らみの上に軽く手をついて身を乗り出した。寝台の奥、窓にかけられたカーテンを開ける。
     窓の外は快晴だ。雲一つない空が広がり、遮るもののない真っすぐな光が部屋に差し込み、急なまぶしさに炎客は思わず目をすがめた。爽やかな朝の光に照らされ、布団の膨らみもまぶしかったのか、さらに丸まって布団の中へもぐっていこうとする。
    「もぐるな。ほら、今日こそは食堂に行くぞ。お前のおかげでここ連日執務室で栄養バーをかじるはめになっているんだ。いい加減にちゃんとした飯が食いたい」
    「私は栄養バーでいいからギリギリまで寝ていたい……から、いってらっしゃいzzz」
    「お前も来い。栄養バーで3食済ませようとするな。栄養が偏るからきちんと食べろ。医療部からもしっかり食べて体重を増やせと言われているのを忘れたのか? 身体を壊してその貧相な身体がさらに見られないものになる前に、もっと肉をつけろ」
    「たんぱく質はとっているよ……zzz」
    「ほう? ちなみに何のたんぱく質だ?」
    「……すなむし」
     炎客の眉間にしわが一本増え、声が一段と低くなった。
    「いいか、ドクター……不幸な事故でお前の頭髪が燃える前に即刻起きろ」
     これはもう秘書というよりお前の母親か何かか俺は、と不満をあらわにしながら布団をはごうとした炎客に向かって、布団の中から二本の腕がのびる。
     炎客は、とっさに腰を引いて逃げようとした。
     だが。
    「炎客」
     己の名を呼ぶ、寝起きでかすれた低い声。
     何がそんなに嬉しいのか炎客には分からない笑み崩れた顔で、キラキラした目を向けてくる布団の中のソレと目が合う。まるで頭がしびれてしまったかのようだった。思考が空回りして、逃げようとした動きが鈍る。
     その隙をついて、二本の手は炎客の腕を掴み、逃がさないとばかりにぎゅっと力をこめた。
    「私の身体を心配してくれるのかい?」
     炎客が正気に戻って言葉をつむぐ前に、その腕がぐいっと強く引かれる。そして、炎客がハッとした時には、布団の中に引きずりこまれていた。



     ―—今日の朝食も、残念ながら執務室で栄養バーをかじるはめになりそうだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖😭💞💖👏😭👏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏💯❤💖❤😍💞💞👍👏👏💗☺😭❤💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    イズ@sura

    MOURNING博炎|モーニングコール

    基本クールで淡々とした接し方をしてくる炎が、不意にデレて優しくしてくれたりするので博はとても嬉しいと思っている。


    ※きょうの炎くん(炎くんの日常を眺めるだけの短文小話)
     炎客の朝は早い。
     ロドス外での勤務日以外、ロドス内食堂の営業開始時間(朝食提供開始時間)の2時間前には起床し、水を飲んでトレーニング室へ。しっかり最低一時間は身体を動かした後、自室に戻ってシャワーを浴びる。もちろんトレーニング室にもシャワー室はあるが、炎客がトレーニングを終える頃に混雑し始めるため、部屋で入る派だ。そして、食堂で朝食をとって出勤する。それが朝の日課だ。
     
    「おい、起きろ」
     本日も日課をこなして身支度を整え、あとは食堂へ行くだけとなった炎客は、己の寝台の前で仁王立ちしていた。
     そこには、人ひとり分の大きな布団の膨らみがひとつ。枕元にはタブレット端末。床にはナイロン製の白衣とロドスジャンパー、ズボンが脱ぎ捨てられている。
     昨夜、部屋に乗り込んできた不届き者へ冷たい目を向けながら、炎客は眉間にしわを寄せた。
     寝台を占拠している布団の膨らみは、炎客が起床してから現在に至るまで微動だにしていない。この膨らみが素直に起きてくることは稀なので、予想の範囲内だ。だが、護衛兼秘書という役回り上、起床を促す役が回ってくることも多い炎客は、この作戦行動のない日の朝のぐだぐだ具合 1450

    イズ@sura

    MAIKING葬炎で触手ちゃん。
    おしりたたき進捗あげ。
    ざっくり最後まで書いてあって、肉付け作業を始めたところです……
    書き終わるころには触手フェスティバルが終わってしまう~(泣)

    この後、触手ちゃんが炎くんにいたずらしに来ます
    二人の間に割り込む触手ちゃん!果たして触手ちゃんは炎くんの心をゲットできるのか!?
    R-18葬炎(予定)




    「人を襲う力を持った動くツルだって?」

     作戦が終了し、指揮車両の中で座席を倒して横になったドクターは、ホットアイマスクをしてくつろぎながらイグゼキュターの報告を聞いていた。だが、ある部分を聞きとがめると、ホットアイマスクを指でずり下げながら、怪訝そうな顔でイグゼキュターを見上げる。
     作戦の顛末を報告していたイグゼキュターは静かに首肯する。彼もつい先ほど作戦を終えたばかりのはずだが、その立ち姿に疲れは見えない。
     ホットアイマスクを外して座席に座り直したドクターに話の続きを促され、イグゼキュターは先ほどまでの任務を思い返しながら口を開いた。

    「はい。逃亡を図ろうとした残党を町はずれの廃屋まで追い詰めたのですが、そこに逃げ込もうとしたターゲットが捕食されました」
    「ほ、捕食……? え、相手は植物だよね?」
    「おそらくは。その廃屋はツルに囲まれていたのですが、残党が近づいた瞬間、その身体にツルが絡みついて、廃屋の内部へ引きずり込まれていきました」
    「ひぇ……なにそのホラー展開」
    「救助しようとして外壁のツルを排除したのですが、廃屋の内壁もうごめくツルで囲 3891

    related works

    recommended works