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    ゆる〜い現パロ(警察官×教師)
    クロロレ

    離婚して再婚するやつ(仮)12 家族が事件関係者になった場合は捜査から外されるのが通例だ。しかしクロードとローレンツは離婚が成立していたのでそのままリシテアの補助についている。
    「あんたの元夫、どうやら正当防衛が認められそうですよ」
     銃声と黒魔法の発動音は全く違う。事件現場となったバーが繁華街にあり安普請であったことから音がした順番に関して、複数の通行人から証言を取ることができた。銃声が先、アグネアの矢が後、と内容も完全に一致している。
    「きっとローレンツ先生の日頃の行いがいいからだな」
     睡眠不足のせいで目の下に隈を作ったリシテアがクロードを睨みつけている。勿論、クロードの書類仕事が遅いせいではない。
    「あんたって本当に人のこと弄びますよね」
    「俺を捨てたのはあいつの方だよ」
     耐えきれなかったローレンツを見てどこか安心したのも確かだった。彼を知る人は皆、彼にはもっと相応しい環境があるという。
    「もうやだ……本当に被害者支援に関わらせたくない……」
     クロードを睨むことすら嫌になったのかリシテアは顔を覆った。目の前には精神科やカウンセリングルームなど相談機関のリストをプリントアウトしたものがある。被害者は直接的な被害だけでなく様々な不調にも悩まされるのだ。
     話を聞いてもらうだけなら友人の方がずっとまし、と腐す者も多いが警察は専門家に話を聞いてもらうことを推奨している。
    「これローレンツに渡せば良いんだよな?」
    「こら!だめです!直接会わない!切手を貼って投函!」
     リシテアは警察のロゴ入り封筒に宛先と自分の名を走り書きした。元夫の存在感を消したいらしい。クロードが素直にリストを入れ封をしたことを確認するとリシテアは再び視線をノートパソコンに戻した。
     事件とはそういうもの、と日頃は割り切っているつもりだがやはりローレンツの顔を直接見たい。これは彼のためではなくクロードが安心するためだ。リシテアはそこを見透かしているから郵送しろ、と言ったのだろう。
     ローレンツの勤務校はどんなに仕事が残っていようと遅くとも十九時半には退勤する決まりになっている。クロードは今日、昼食を食べていない。だがここでもう一踏ん張りして夕食を先延ばしにすれば直接リストを渡せるかもしれない。日常を取り戻すため彼はきっとぎりぎりまで働いているからだ。
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    DONE #クロロレ春のこども祭り2021重力から自由になったと思った矢先、クロードは全身に強い痛みを感じた。跳ね起きようとしてマヌエラ先生から身体を押さえられる。押さえられた拍子に視界がぐるぐると回りやがて上下が定まった。

    「落ち着きなさいクロード!貴方は飛竜から落ちたの。下敷きになったローレンツも骨折したわ。二人とも信仰魔法で治したけれど大怪我だったから落ち着くまで時間がかかるわ」

     落ち着く、とはなんだろうか。信仰魔法の主な副作用は吐き気と眩暈だ。先程マヌエラが起きあがろうとしたクロードを止めたのはせっかく治したのに目眩を自覚せず歩こうとして転倒されては無意味になってしまうからだろう。

    「ああ、それで視界がぐるぐると……それとローレンツが下敷きって??」
    「ローレンツも無事だから落ち着きなさい。目眩を起こしたまま歩くのは本当に危ないの。人によって体質の違いがあるけれど一日か二日は絶対安静よ」

    「せんせい、もうしわけないのだがおけをぼくのてもとにいただけないだろうか?」

     反対側の寝台から声変わり前の高くてかわいらしい子供の声がした。医務室の寝台には全て幕が掛かっていて互いが見えないようになっている。

    「ああ、 1753

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    MAIKING「説明できない」
    紅花ルートで戦死した記憶があるクロードと青獅子ルートで戦死した記憶があるローレンツの話です。
    2.振り出し・下
     士官学校の朝は早い。日の出と同時に起きて身支度をし訓練をする者たちがいるからだ。金鹿の学級ではラファエル、青獅子の学級ではフェリクス、黒鷲の学級ではカスパルが皆勤賞だろうか。ローレンツも朝食前に身体を動かすようにしているがその3人のように日の出と同時には起きない。

     ローレンツは桶に汲んでおいた水で顔を洗い口を濯いだ。早く他の学生たちに紛れて外の様子を見にいかねばならない。前日の自分がきちんと用意していたのであろう制服を身につけるとローレンツは扉を開けた。私服の外套に身を包んだシルヴァンが訓練服姿のフェリクスに必死で取り繕っている所に出くわす。

    「おはよう、フェリクスくん。朝から何を揉めているのだ?」
    「煩くしてすまなかった。単にこいつに呆れていただけだ」

     そう言うと親指で赤毛の幼馴染を指差しながらフェリクスは舌打ちをした。シルヴァンは朝帰りをディミトリや先生に言わないで欲しいと頼んでいたのだろう。

    「情熱的な夜を過ごしたのかね」

     呆れたようにローレンツが言うとシルヴァンは照れ臭そうに笑った。

    「愚かすぎる。今日は初めての野営訓練だろう」

     フェリ 2066