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    サブさかな

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    サブさかな

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    幾星霜の夜を越えて/ジャミカリ

    ※ボツネタを供養します
    ※マンガにするつもりで書いたネタメモであって、小説ではないです。
    ※全く調べておらず、ふわっとした気持ちで書いています。

    #ジャミカリ
    jami-kari

    ところで。この遥かなる宇宙、人類が観測しうるのは僅か4パーセントとされている。

    「その中で、最も明るい星がシリウスって名前なんだろ?」

    教科書を片手にうんうん唸るカリムの横で、思わずため息が漏れた。スカラビアの夜はとうに更け、二人は机を並べて身を寄せ合うようにして勉強をしていた。その間を砂漠気候のぬるっとした風が吹き抜けていく。

    「シリウスを基軸にした占星術が出来るようになってから言ってくれ」

    カリムの集中力はとうに切れてしまったのか、先程からペンは紙の上を滑るばかり。意味ある文字列が綴られた形跡すらない。

    「なぁ、ジャミル」

    それは唐突だった。
    机の上で項垂れていたカリムは、その姿勢のまま顔だけこちらに寄越した。

    「休憩しようぜ」

    ーー

    「確かに!休憩は!承諾したが!!!これは無いだろ!これは!!」

    叫ぶのも無理はないと思う、少なくとも。誰が勉強の合間の休憩に、絨毯で飛び出でる奴がいると思う。

    「あっはっは!そんな事ないぜ!詰まったのなら実際に星を見れば分かるかもしれないだろ??」
    「ばかばか!星見て思いつくなら苦労なんかするか!こんな夜中に!薄着で来てしまったじゃないか!こんな事なら厚着すればよかった…くそ…」

    怒り心頭で怒鳴るもそんなことは後の祭り。とうに絨毯で夜の砂漠へ飛び出してしまった後なのだから。

    「風邪引いても知らないからな…」
    「ジャミルは心配性だな!すぐに戻るって!」

    そう言いながらもカリムは絨毯の先頭に座ってフリンジを操作する。寮は瞬く間に砂漠の山々の合間に見えなくなった。

    「なぁ、カリム」
    「なんだ?」

    カリムはこちらに背を向けたまま応えた。

    「どうして、シリウスは全天一明るいか知ってるか?」
    「…えっと、シリウス自身が生まれたばかりで明るく光る能力があるから…だっけ?」

    カリムは振り向かない。今宵はそんなに操縦に忙しいのだろうか。その背中がなんだか小さく見えた。

    「それもまた事実だ。だがそれだけでは全天一にはなれない。シリウスが全天一明るい星たらしめるのは、地球との距離の近さだ。シリウスは全天の中でも比較的地球との距離が近い。それ故に明るいんだ」

    「なんだか、ままならない話だな」

    「それは、」

    果たしてそうだろうか。
    夜の砂漠の風は冷たく、二人の間を冷やすように駆け抜けていく。

    「帰ろうぜジャミル。勉強の続きしないといけないし、風邪も引いちまう!」

    勢いよく振り向いたカリムは鼻をすすりながら、にかっと笑う。カリムの操縦によって向きを変えた絨毯はそのまま元来た道を辿っていく。

    星が流れる。

    正確には、絨毯で移動しているからそのように見えているだけだ。
    宇宙とは即ち、見せかけの世界。実際に今こうして目にしているものも、そう見えているだけなのである。

    あのウィンターホリデーからも二人の関係は変わらない。幼馴染で、主人と従者で、寮長と副寮長で、同級生で、それから、それから。

    「見せかけじゃない、本当のキョリがわかったらいいのにな。」
    「何か言ったか?」
    「別に何も…寮はあとどれ位で着くんだ?」
    「後ちょっと…そこまで遠出はしてないから!」

    あぁ、風が冷たい。少しでも暖をとろうとカリムに身を寄せた。
    カリムもそれに合わせてこちらに擦り寄ってくる。

    幾星霜の夜を越えて、それでも分かり合えない君とのキョリをどうすればよいのだろうか。

    吐く息は白くて、あっという間に夜空に霧散していった。
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    サブさかな

    MOURNING幾星霜の夜を越えて/ジャミカリ

    ※ボツネタを供養します
    ※マンガにするつもりで書いたネタメモであって、小説ではないです。
    ※全く調べておらず、ふわっとした気持ちで書いています。
    ところで。この遥かなる宇宙、人類が観測しうるのは僅か4パーセントとされている。

    「その中で、最も明るい星がシリウスって名前なんだろ?」

    教科書を片手にうんうん唸るカリムの横で、思わずため息が漏れた。スカラビアの夜はとうに更け、二人は机を並べて身を寄せ合うようにして勉強をしていた。その間を砂漠気候のぬるっとした風が吹き抜けていく。

    「シリウスを基軸にした占星術が出来るようになってから言ってくれ」

    カリムの集中力はとうに切れてしまったのか、先程からペンは紙の上を滑るばかり。意味ある文字列が綴られた形跡すらない。

    「なぁ、ジャミル」

    それは唐突だった。
    机の上で項垂れていたカリムは、その姿勢のまま顔だけこちらに寄越した。

    「休憩しようぜ」

    ーー

    「確かに!休憩は!承諾したが!!!これは無いだろ!これは!!」

    叫ぶのも無理はないと思う、少なくとも。誰が勉強の合間の休憩に、絨毯で飛び出でる奴がいると思う。

    「あっはっは!そんな事ないぜ!詰まったのなら実際に星を見れば分かるかもしれないだろ??」
    「ばかばか!星見て思いつくなら苦労なんかするか!こんな夜中に!薄着で来てしまった 1454

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