剣と魔法のファンタジーっていいよね⑦貴族ローさん×庭師少年ゾロくんネタ⑦
そろそろ終わりに向かいたいけど、なかなか終わらない。
ゾロくんが恐慌状態から少し落ち着いたところで、ローさんはもう一度「すまない」といった。なにに対しての謝罪かわからず、けれどもうゾロくんはローさんの手から逃げようとはしなかった。諦めが滲むその仕草にローさんは苦しげに眉を顰める。
そして、ローさんはそっとゾロくんの足に触れた。
「この間は部屋から出て行かれたのに気が付けなかった。妖精の手引きだったのだろう。屋敷から抜け出す時も妖精に助けてもらっていたな? 屋敷の護衛騎士たちが子供が出ていくのにも気がつけないなんて、と落ち込んでいた。本当に、おまえは妖精に愛されている」
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