青空色の運命 ここは……どこだ?
私はきょろきょろと辺りを見回す。何もない。ただ黒いインクを垂らしたような真っ暗な世界が広がっている。その中でただ一人、私はそこで立ちすくんでいた。しかし立つといっても地面がそこにあるのかさえわからない。自分はもしかしたら浮いているのかもしれない。しかし浮遊感は何故かなかった。本当にただ暗い世界の中でただ一人、ぽつんと私はそこにいた。
「私は……何をしていたのだろう?」
思い出せない。とても大切なことだったように思うが、いくら頑張っても記憶は戻りそうになかった。
「私は……どうすればいいのだろう?」
ここから動けばいいのか? しかしどこへ行けばいいのかわからない。辺りは黒の世界……そんななかどう動けというのか。
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