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    hydroxidestar

    @ReinesReines

    ツバサ(紅)です。好き勝手に書いてます。よしなに

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    hydroxidestar

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    松井は豊前に起こされる。なんか生えちまった!と言う豊前には可愛い猫耳と尻尾が生えていた。尻尾を触ったことで豊前のスイッチを入れてしまう。

    もしも豊前に猫耳と尻尾が生えたとしたら。「まつ! まつ!」
    「んん? なに……?」

    ばしばしと体を叩かれて目を覚ます。まだ起きる時間には早いはずなんだけど……。なにかあったのかな。

    「豊前? どうしたの?」
    「聞いてくれ! なんか……生えちまった!!!」

    生えた? いったいなにが生えたと言うんだろう。身体を起こして豊前に視線を移すと、確かに立派な猫耳と尻尾が生えている。ああ、きっとこれは夢だ。寝ぼけているから夢を見ているんだ。もうひと眠りしようと布団に入ろうとしたとき、夢じゃねえ!と叫ぶ豊前の声に二度寝をすることは叶わなかった。

    「え、ほんとに?」
    「嘘なんか言わねえって! まつも触ってみてくれよ!」

    豊前にそう言われて、頭に生えた耳に手を伸ばす。毛色はブルーがかったグレーで、かっこいい豊前によく似合うし、ふわふわしていて触り心地は抜群だ。何度か耳を撫でると、豊前の口からごろごろという声が聞こえてきた。

    「これ、本物……?」
    「だって、引っ張っても抜けねえんだぜ?」
    「もうちょっと触っててもいい?」
    「あ、おいこらっ」

    さいきん事務仕事が続いていて、可愛いものに触れたくて触れたくて仕方がなかった。尻尾もちゃんとある。これ、仕組みはどうなっているのかな。長い尻尾に触れると、豊前から「にゃ!?」という可愛い声が聞こえてきた。

    「まーつ、くすぐったい」
    「ごめん、ごめん。可愛くてつい」
    「まつの方が可愛い」

    整った顔が近付いてきたと思ったら、首筋に軽く歯を立てられた。ざらりとした舌で舐められたからか、背中がぞくぞくとする。尻尾を触ったことで豊前のスイッチを入れてしまったようで、首や頬、指までも豊前の舌が這う。

    「ぶ、ぜん……っ、ま、って……っ」
    「悪ぃ、夢中になってた」

    豊前の体を退かそうにも、布団に押し付けられて叶わない。唇はそのまま熱くなった僕の耳、鎖骨を辿る。快感を逃そうとして、豊前の頭を抱え込んだ。体が密着したことで豊前の息遣いや心音をダイレクトに感じてしまう。僕の体が震えたからなのか、豊前にぎゅっと抱き締められた。

    「まつ、可愛すぎる。なあ、食べていいか?」
    「ん……っ、だ、駄目……っ」
    「駄目って反応じゃねえだろ」
    「だ、……ってっ。ん、ああ……っ」

    聞いておきながら僕の答えは待たず、豊前は下肢にダイレクトな刺激を与えてきた。思わず、抑えきれない声が漏れてしまう。やはりどうしても敏感なそこを口に含まれるのは慣れないし、恥ずかしくて居た堪れない。まるでアイスを食べるかのように濡れた舌先が絡んでくる。あまりの気持ちよさに膝と腰の両方ががくがくと震えた。

    「ねえ、ぶぜんっ!だめ、だってっ。だめ、だって、ば……!」

    離してほしいと言う懇願は聞き入れてもらえなかった。限界をとうに迎えたそこを執拗に吸われて、舐められている。そう、まるで猫が飼い主にする仕種みたいに。

    「飲まないで、って言ってるの、に……っ!」
    「松井のは特別」

    僕が飲もうとすると怒るじゃないか。顔を上げると、豊前と目が合った。唇を舐める様が獲物を狙う獣みたいだ。ほんと、ずるい。まだ足りないかのように、今度は舌先がありえない場所に触れてきた。

    「やっ、ぶぜ! だめ……っ、」
    「まつのココ、すんげえとろとろだ」
    「ひ、ぁあっ」

    どうしよう、鼓膜までされてるみたいになる。気持ちいい、でも足りない。

    「ぶぜん……、ねえっ……」

    早くひとつになりたくて、言葉の代わりに唇で豊前の口を塞ぐ。舌の代わりに灼熱が宛がわれて、背中がしなった。声にならない声は豊前の唇が飲み込んでくれた。弱いところをぐりぐりと何度も抉られて、頭の中が真っ白になる。豊前の動きに合わせて猫耳が揺れているのが見えた。尻尾もふわふわと揺れて、腕や足に触れてくるのも可愛い。出陣や遠征の仕事が入ってなくて良かったと思う。だって豊前のこんな可愛い姿は誰にも見せたくないし、僕だけが見ていたい。
    まだ足りなくてもっとと強請ると、豊前がふわりと笑う。ああ、ほんと、好きだなあ。
    すればするほど快楽は深まって、僕らは溺れていった。

    ※翌日、豊前は元の姿に戻りました。
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    aiporonica

    DONEこれはまだ、俺が刀剣男士になれていなかった頃の話。

    本丸が出来て間もない頃、同じ平安刀のよしみで共に出陣を繰り返していた三日月宗近と鶴丸国永は島原の乱に出陣することになる。二人が向かった先はかつて山田右衛門作が暮らしていたという口之津村。その港口に潜んでいた歴史遡行軍と遭遇するが……
    酷薄のインフェるノ②「オロロン、オロロン、オロロン、バイ」
    「変わった歌だな」
     男は幼子を大切そうに抱えながらその歌を謡っていた。
     皺が寄った口元に、穏やかな表情を浮かべて。
    「この土地に伝わる子守歌です」
    「へぇ」
     物珍しそうに近寄れば、彼は眉尻を下げて何かを懐古しながら嬉しそうに微笑んだ。
    「私が謡うとすぐに寝付くものだから、子守歌を謡うのは私の役割だったんですよ」
    「なあ、俺にも教えてくれるかい?」
    「はい、もちろんです」

     ―――これはまだ、俺が刀剣男士になれていなかった頃の話。


         ◆

    「今回の任務もあなたたち二人にお願いします」
    「島原の乱か、……厳しい出陣になりそうだな」
    「なに、鶴丸と一緒ならば平気さ」
     本丸が出来て間もない頃、刀剣男士の数も少なく少数精鋭で歴史改変の阻止に赴かなければならない頃があった。二振りで出陣なんていうものはザラにある。中でも同じ平安刀であるよしみから、三日月宗近と鶴丸国永は中でもより難度が高いとされる地に出陣させられていた。顕現したばかりの刀剣男士はまだ感情が定まっておらず、出陣に支障を来すことが稀にある。特に、自分たちが辿ってきた歴史の地に出陣した時には自らの感情に飲み込まれてしまう者も少なくはなかった。
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