きみは美味しいから、愛弟子「刺身は美味しいから愛弟子」
「里芋の煮物も美味しいから愛弟子」
「あー、またウツシ教官みんな愛弟子って言ってる!」
最近酒場の手伝いも始めたヨモギが声を掛けてきた。教官が酔うとご機嫌になり、好ましいものは全て愛弟子と言い出す。このことは里では周知の事実なのだ。
「そんなことらいよぉ、美味しいものはみーんな愛弟子!」
ご機嫌なウツシ教官が返した。
百竜夜行の終息を祝い、集会所の酒場で教官と愛弟子の2人でささやかな宴を開いていたのだが、教官はいつもより呑んで気分がいいらしい。最初は君は素晴らしい!立派なハンターになったね!だの、あの時の君の鋭い一撃は見事だった!思わず見惚れてしまったよ!云々と愛弟子を褒めちぎっていたのだが、次第に酒が回って呂律が回らなくなり、冒頭の有様となってしまった。
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