よるはこわがり基本的には、冬弥の生活リズムは規則正しい。
もちろん例外もあって、何かに集中していたりすると周りが見えないのか、時間を忘れてしまうこともある。たとえば、読書に夢中になっているときなんかがそれだ。けれど、その例外を除けば規則正しい生活を送っているから、大抵の場合夜分遅くにはうとうととしてしまうし、布団に入ろうものならすぐに寝落ちてしまう。
けれど、今日はどうやらいつもとは違うらしかった。
「彰人、明日はバイトだったか」
「ん、そうだけど……それがどうした?」
「……仕事は、どうだ?」
「どうって何が」
「え、それは……その、大変とか、楽しいとか、いろいろ……」
「は? 色々? ったく、急にどうしたんだよ……今は入れ替えの時期だから、特に新作が色々見れて楽しいけど」
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