相補的関係「ほら帰るよ!シルバ!」
ライフラインはいつものように明るい声で隣でしゃがんだままのオクタンに声をかけた
なのに返事はおろかなんの反応も返ってこない
ぼんやりと今しがた父親を見送った方向を見つめ続ける
少し時間を置いてもう一度声をかける
「いつまでそうしてるつもり?」
じっとしていられない性格なのに今は大人しくしょんぼりと小さく見える
「シルバ。いつまで立ち止まり続けんの?」
わざとらしく大きくため息をつきながら言ってやればキッと睨んだ
「うるせぇよ、アネキ!ほっといてくれ!」
オクタンは叫んだと思ったらプイッと横をむいた
(こいつ・・・)
なんとも子供っぽい反応にやれやれとどうするか少し思案したライフライン
「あっそ。じゃあアタシは帰るから。アンタは好きなだけ立ち止まっときな。」
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