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    ゆきこ

    軌跡のロイド沼在中、支援課箱推し。ロイド君を中心に色々雑多に放り投げてます。正直地雷原のようなものだと思うので自衛をお願いいたします。
    Rとかこれはちょっと、という話はこそフォロ限定にしておりますがどうかご了承くださいませm(_ _)m

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    ゆきこ

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    支援課でハロウィンネタ。とはいえあの世界にハロウィンがあるのかは謎なので収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事にしました。まあ最後にキーアがトリックorトリートって言ってますけど。彼女にこれを教えた人は一体どこから聞いたんでしょうね。
    ロイド君がくすぐったがりというのは捏造です。そうだと可愛いかなと。そしてゲスト出演の方々はこういう場が好きそうで現れそうな人という私の偏見と独断に基づいております。

    #軌跡
    locus
    #特務支援課

    「仮装パーティーの手伝い、ですか?」

    マクダエル議長からの直々の要請という事で彼の執務室へと出向けば、その口からは意外な言葉が飛び出した。そのため、パチパチと瞬きをしながらロイドが聞き返せば、そうだ、と頷かれる。
    ここ数年は色々あり、そういった催し物どころではなかったのだが、再独立を果たし、クロスベル内に限れば、の話ではあるが情勢も幾分落ち着いているため、久々に賑やかな事をしたい。そこで思い付いたのが、収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事らしい。
    そして特務支援課には、当日の場内での警備兼手伝いを頼みたいという事で、断る理由もないため二つ返事で引き受ける。
    となると次の話題は当然何の仮装をしようかという事だ。

    「そうねえ。定番だと、吸血鬼に狼男、魔女とかかしら?」
    「けど、普通じゃ面白くねえよな。こう、皆をアッと驚かせたくねえか?」
    「ランディさんは結構派手なのがお好きですよね。でも、楽しそうです」
    「いや、別に普通で良いと思うんだけど…」
    「そう堅いこと言うなって。パーティーなんだから、盛り上がる方が良いだろ?」

    別に普通で良いのでは、と思うロイドだが、ランディやティオ、更に後からその話を聞き、悪ノリしたワジに押しきられて、何か一風変わった仮装をしよう、という事になってしまったのだった。



    パーティー当日。
    会場は市民ホールをメイン会場に、各所に屋台を出し、テーブルと椅子を置いて食事が出来るようにしようという事になり、朝から飾りつけやテーブルの設置、食事の準備など、各所でてんやわんやの大騒ぎ。市民や観光客ももどこかしら浮かれており、支援課もあれやこれやと手伝いに駆り出されていた。
    そしてビルに全員が戻ってきたのは午後4時。パーティーは6時からだが打ち合わせがあるという事で、大急ぎで着替えをする。
    結局無難に、クロスベル警察の制服を借りて着用する事となったのだが、最初はランディからトールズ第Ⅱ分校の制服というとんでもない案が出されたのを、色々洒落にならん、という課長の一言でどうにか警察の制服で納得させたのだ(しかし自身は市内の巡回をするから仮装なぞいらん、と突っぱねた)。
    ロイドにとっては警察学校以来となるだろうか。懐かしいなと思いながら袖を通し、帽子を被り、鏡でネクタイが曲がっていないかチェックする。
    そして下に下りれば、少しばかり着崩しているもののそれが様になっているランディと、特別に子供サイズの物を用意されて、みんなとお揃いだと喜んでいたキーアが待っている。

    「お。さすがに様になってるな」
    「そっちこそ。キーアもよく似合ってるぞ」
    「ほんと?やったー!」

    そこへエリィやティオ、ワジ、ノエルも下りてきて、互いに感想を言い合った後、会場へと向かう。
    市民ホールの前には既にちらほらと仮装して待っている人たちがいて、彼らに声をかけられながら会場の中に入れば、今日はここでパンを提供するらしいオスカーとベネットがいた。

    「よう、ロイド。よく似合ってるじゃないか。普段はジャケットだから、制服姿は新鮮だな」
    「ありがとう。オスカーは、…吸血鬼か?」
    「ああ。んでベネットは魔女だな。定番だが、悪くないと思って」
    「うん。ふたりとも、良く似合ってるよ。今日は何のパンを焼いたんだ?」
    「カボチャを使ったパンをいくつかな。パンプキンパイにカボチャのあんパン、タルト、まだあるぜ?」
    「すごいな。会場の警備をしながらにはなるけど、後でいただくよ」
    「おう。仕事、頑張ってな」
    「そっちもな」

    それからマクダエル議長と話をし、警備の段取りを確認すれば、いよいよ開場だ。
    大勢の市民が入れ替わり立ち替わりやってきては支援課にも声をかけ、楽しんでいるその様子に、ロイドたちは何とも感慨深いものを感じる。
    帝国に占領されてから、いや、あの独立国の騒ぎの時から、クロスベルの住民は苦難に曝され続けてきた。だが、それに屈することなく再独立を果たし、こうして楽しい時間を持てる。
    涙ぐみそうになるのを堪えるロイドの様子に、ランディがセンチメンタルかよ、とからかうが、そう言うランディも、否、支援課のメンバー全員が同じ気持ちである事は知っている。
    だからロイドは笑ってそうだな、と答え、お前だってそうだろう、と返すのだった。



    仮装パーティーは大変盛り上がり、特に大きな問題もなく終了した。
    結社の道化師が姿を現し、支援課の面々に似合ってるけど面白味がないね、などとダメ出しをしつつ食事を摘まんで去っていったり、帝国情報局のレクターがちゃっかり自身も仮装して(やけに気合いの入ったゾンビにどうしたのかと尋ねれば、話を聞きつけて張り切ったミリアムが、自身は参加できないのを悔しがりながらアレコレと準備したと言っていた)参加していたり、これまたどこから聞きつけたのか、食べ物を抱え込んだリースにケビンが少しは遠慮しろ、と言っていたりと、分かる人には分かるカオスッぷりではあったし、ロイドたちの疲弊はかなりの物ではあったが、それでもどうにか問題なく終わらせる事は出来た。
    後片付けを手伝ってから支援課のビルへと戻れば、時刻は既に夜中の0時を回っていて、順番にシャワーを浴びてそれぞれ部屋へと戻る。
    と、ロイドの部屋をトントンと誰かがノックしたのでどうぞ、と声をかければ、ひょこっと覗いたのはキーアの顔だった。

    「どうした?キーア。もう遅いし、寝ないと…」
    「トリックorトリート!お菓子をくれなきゃいたずらするぞ?」
    「…えーと。一体何だ?それ」
    「んーとね。キーアもよく分かんないけど、他所の国の風習?なんだって。レクターが教えてくれたの!」
    「キーアに何を教えてるんだよ、あの人は……。今お菓子は持ってないから、明日の朝でも良いか?」
    「だめ!お菓子がないならいたずら、だよ?」
    「え?うわ、ちょっと、キーア!?わひゃっ、ちょ、やめっ、くすぐったい、からっ!」

    ロイドの答えににんまりと笑ったキーアは、手をわきわきとさせながら飛びかかり、受け止めたロイドをくすぐり始める。
    実は意外とくすぐったがりなロイドは、そのいたずらにたまらずキーアを引き剥がそうとするが、力が入らずしばらくそのままくすぐられ続けて、キーアの気が済んだ時には息が切れ、涙目になっていた。

    「はっ、はー、…も、気は、済んだ、か?」
    「うんっ!…ね、ロイド。今夜一緒に寝てもいい?」
    「いや、一緒に寝るのはそろそろ止めた方が…」
    「お願い、ロイド!」
    「っく。……仕方ないなあ」

    年頃になってきたキーアと一緒に寝るのはそろそろ止めた方が良いだろうと思うロイドだが、キーアのお願いには勝てない。
    そして結局一緒にベッドへと潜り込むと、寒くなってきたけど、一緒に寝ればあったかいね、と言うキーアと手をつないで、互いの体温を感じながら眠りについたのだった。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課でハロウィンネタ。とはいえあの世界にハロウィンがあるのかは謎なので収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事にしました。まあ最後にキーアがトリックorトリートって言ってますけど。彼女にこれを教えた人は一体どこから聞いたんでしょうね。
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    マクダエル議長からの直々の要請という事で彼の執務室へと出向けば、その口からは意外な言葉が飛び出した。そのため、パチパチと瞬きをしながらロイドが聞き返せば、そうだ、と頷かれる。
    ここ数年は色々あり、そういった催し物どころではなかったのだが、再独立を果たし、クロスベル内に限れば、の話ではあるが情勢も幾分落ち着いているため、久々に賑やかな事をしたい。そこで思い付いたのが、収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事らしい。
    そして特務支援課には、当日の場内での警備兼手伝いを頼みたいという事で、断る理由もないため二つ返事で引き受ける。
    となると次の話題は当然何の仮装をしようかという事だ。
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    ゆきこ

    DOODLEタイトルまんま、支援課がわちゃわちゃっとしてるいぬの日に因んだらくがき。前に上げたねこの日を踏まえた話だけど、ねこの日にキーアに押しきられて全員(課長やツァイト含む)でねこみみをつけた事だけ押さえておけば読めるはず。なお今回はノエルとワジは欠席です(^_^;)
    初期面子でわちゃわちゃしてるの、やっぱり好きだなあ。人数的にも動かしやすくて丁度良いんですよね。またそのうち何か書けたら良いな!
    支援課でいぬの日の話 2022秋も深まってきた11月1日。
    この日も朝から忙しく支援要請をこなしていたロイドたちがビルへと戻ったのは、夕刻、もう日が沈んだ後の事だった。
    今日の夕食当番はロイドとティオだったが時間も気力もあまりなくて。少し寒いし簡単に鍋にでもしようかと話をしながら入り口の扉を潜れば、途端に4人の鼻孔を良い匂いがくすぐり。
    もしかして、と顔を見合わせた彼らがキッチンを覗けば、そこには予想通りエプロンをつけたキーアの姿があった。

    「おかえり、みんなっ! 疲れてるだろうし、今日はキーアがごはん、作ったよ?」
    「ただいま、キーア。助かるよ。帰りも遅くなっちゃったし、正直今日はあまり作る気力もなかったからな」

    にこにこと笑顔を浮かべるキーアとその頭をなでるロイドという何とも癒される光景に自然と全員が笑顔になり、その後和やかに夕食の時間は過ぎていったのだが。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課で、キーアの誕生日のお話です。そして家族の話でもあるかな。仲良し支援課家族、大好き!
    キーアの本当の誕生日ってもう知りようがないと思うので、ならやっぱりこの日しかないだろうと書いてみました。相変わらずの会話文な上キーアちゃんの台詞って難しくて(あの漢字とひらがなのバランスが)偽物感あるかもしれませんが、読んだ方に少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!
    キーアと誕生日今後のためと一時支援課が解散し。そして新しいメンバーを迎えて再始動してすぐの頃。
    日曜学校から帰ってきたキーアはどこか元気がなく、しょんぼりとしていて、お帰り、と言いながら手を広げ、いつものように突進してくるのを待ち構えていたロイドは目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? キーア。なんだか元気がないみたいだけど」
    「ロイド。……ねえ、ロイドにも、エリィやティオやランディにも、みんなおたんじょうびがあるんだよね?」
    「あ、ああ、そうだな?」
    「きょうね、おたんじょうびだから、おうちでお祝いしてもらうんだってうれしそうにしてる子がいたの。けど、キーアのおたんじょうびはだれも知らないでしょ? だから、だれにも祝ってもらえないのかなあって」
    1836

    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ4本目。くだらない事で喧嘩するロイドとランディと、仲裁しようと頑張るノエルとそれを見守るその他の面々の話。時期は碧の全員揃った後まだ比較的平和な頃でしょうか。
    リクは男性陣ということでしたがワジ君はこういう喧嘩には混ざりそうになかったので、結局喧嘩してるのはふたりだけになりました。
    短時間で書いたので色々荒いですが、読んだ方に少しでも楽しんでいただければ嬉しいです!
    くだらない事で喧嘩するロイドとランディの話支援要請の数も比較的少なく、またようやく全員揃ったメンバーにとって手配魔獣など敵ではなく。
    夕方、比較的早い時間に仕事が終わった後、それぞれくつろいでいたところで突如響き渡った大声に、エリィは驚いて一階へと下りた。
    するとキッチンの入り口では既に騒ぎを聞きつけて下りて来ていたらしいティオが中を覗いていて、その後ろからエリィも覗き込んだところ見えたのは、ロイドとランディが睨み合い、その間でノエルがおろおろとしている光景だった。

    「ねえ、ティオちゃん」
    「何でしょう、エリィさん」
    「今日の夕食当番って、確かロイドとノエルさんだったはずよね?」
    「ええ、そうです」
    「なら、どうしてこんな事になっているのかしら?」
    「それについては僕が説明してあげるよ」
    2017

    ゆきこ

    TRAINING支援課とセシル姉で、支援課に来たセシル姉に1日振り回されるロイド君というお題をいただいて書いたもの。セシル姉は結構難しくて、あの天然ほわほわ具合とか上手く表現出来ませんでした(泣)。振り回され具合とか色々物足りないなあと思うけど、これ以上思いつかなかったので今回はここまでという事にさせてください!
    今回ロイド君の口調はあえて零に寄せてます。セシル姉の前だと弟君が強く出るんじゃないかなと思ったので。
    「ねえ、ロイド。次のお休みの日に、支援課にお邪魔しても構わないかしら?」

    ロイドにとって姉のような存在であるセシルがそんな事を言い出したのは、支援要請を受けてロイド達がウルスラ病院に顔を出した時の事だった。近頃はアルモリカ村の療養所にいる事の方が多いのだが、この日はたまたま病院にいたらしい。
    彼女の突飛な言動にある程度慣れているメンバーだが、予想もしていなかった言葉にさすがに驚き、どうしてか、と尋ねれば、意外と(というと失礼だが)まともな答えが返ってきた。

    「だって貴方たち、ずいぶん忙しいんでしょう?だから、みんなのお仕事の様子をちょっと確認したいと思って」
    「いや、大丈夫だから、セシル姉…」
    「過労で倒れてしまったら元も子もないわ、ロイド」
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    ゆきこ

    DOODLE支援課初期メンバーでツインテールの日らしいのでそういう話。最終的にはツインテールじゃなくなってますが(汗)
    この後、どこに行くかにもよりますが相手によって大笑いされたり可愛いって言われたりからかわれたりして散々な一日になると思います(それでも外さないし、もし魔獣の攻撃で外れでもしたらおこになる)
    その日、朝食の後片付けを済ませたロイドはミーティングルームで、目の前に広がる光景に目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? みんな揃って髪を二つ結びにして」
    「ツインテール、ですよ、ロイドさん」
    「キーアちゃんがお揃いにしたいって言って結んでくれたのだけど。しなれない髪型は少し恥ずかしいわね」
    「いや、ふたりともよく似合ってる。とっても可愛いよ」

    ロイドの口から無自覚に放たれる言葉にはあ、とふたりはため息をつく。それに、何かおかしな事を言っただろうか、と首を傾げた後、少し言いにくそうにランディの方を向いたロイドは、疑問をぶつける。

    「……その、どうしてランディまでその髪型なんだ?」
    「んなの、俺の方が聞きてーよ」

    そう、女性陣だけでなく、なぜかランディまで髪をくくられ、更に可愛らしいリボンまでつけられていて。納得いかないのかぶすっとした表情で答えたランディがキーアに目を向けると、あっけらかんとした答えが帰ってきた。
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    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ2本目は初書きロイエリ(というか支援課+ロイエリ?)です。リクを見ててパッとネタが浮かんだので書いてみましたがどんなもんでしょう(汗)
    そもそも日頃ほとんど男女カプを書かないので、果たしてこれで良いのか? 大丈夫なのか? と今プルプルしてますが、せっかく書いたので上げてしまいます!
    ふたりの服装はHSのあれのような感じ(ただしエリィさんはもう少し露出は控えめ)かなと思います。
    わざわざ休みを合わせ、ロイドに買い物につき合ってもらう約束をし。今日はデートだと実家のクローゼットから可愛いワンピースを引っ張り出して、いつもより気合いを入れてメイクをしたエリィだったが、待ち合わせ場所に現れたロイドを見て思わずため息をつく。

    「はあ……」
    「え、エリィ? ため息なんかついて、どうしたんだ?」
    「……ねえ、ロイド。私ね、今日はデートだからと思って、頑張ってお洒落してきたの」
    「え? あ、ああ、とても綺麗だ」
    「ふふ、ありがとう。……なのに貴方の格好はいつもとあまり変わらないじゃない? もう少しお洒落して欲しかったなって、ちょっと思ってしまったの」
    「ぐ。……すまない、エリィ」
    「まあいいわ。貴方がそういう事に疎いのは良く知っているから。なら、そうね……」
    2620

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    デトロイトパロ kbdn ver.

    キバナ(29)
    警部補。圧倒的ハンクおじさん枠。

    後輩に需要があると言われたのでsnsを始める。
    自撮りをアップしたり風景を撮ったりコンテンツは様々。
    チャレンジ動画が良い伸びだったのでようつべも始めようかと思っている。

    酒に強い。
    外で飲むと楽しくなってしまうので朝帰りになることもあるが、辛いことを忘れようと飲む酒には絶対酔わない。全然酔えない。

    部署一真面目な男と呼ばれる反面、良い歳して独身であり家庭を持つ気もない。
    実は女たらしなど悪い噂が広まる一方、めちゃくちゃモテる。
    女遊びはしません堅実な男なので。

    同僚には誰にも言わないがその人間嫌いに繋がる人への恐怖というものは22年前に客船で起きた殺人事件に巻き込まれたことから始まっている。

    当時7歳だった彼は大の親友であった少年を目の前で失ってしまう。
    個室のクローゼットの中に隠れていた彼は幸い見つからずに済んだが、同様に個室のベッドの下に隠れた少年は呼吸の音で見つかってしまい、悲鳴をあげるもベッドから引き摺り出された挙句斧で頭をカチ割られ即死だった。
    凶悪な犯人は無事捕まり死刑になっ 2641

    ゆきこ

    DOODLE黎の軌跡をクリアしたので、発売日に投げてた主人公組が邂逅する小噺を書き直してみたもの。しかし上手くまとまらなかった気がする。まあ、こんな事があれば良いなという遊び半分の落書きなので細かいところは気にしないでください。ついでに元の話も後の方に一緒に投げておきます。こっちのが勢いはある気がする。
    某月某日、クロスベル空港にて。

    「あ、ロイド君、リィン君っ!久しぶりね、元気だった?」

    リベールからの飛行船が到着した空港ロビーにて。
    明るい栗色の髪の女性、エステルが、ロビーにいた2人組にブンブンと大きく手を振りながら呼びかける。
    その様子に、相変わらずだなあ、と答えたのは茶髪の少し癖っ毛の青年、ロイドで、変わりないよ、と答えたのは、エステルより少し先に到着していた黒髪の青年、リィンだった。
    3人は久しぶりの再会を喜び、そのままそこで話に花を咲かせ始める。

    「共和国ではテロとか色々あったらしいわね。レンから話を聞いたわ」
    「ああ。クロスベルでも対応に追われたけど、どうにか解決したようでほっとしてるよ」
    「俺の方も、交換留学でアラミスに行っている生徒の1人が巻き込まれたっていうんで心配したけど、何とかなって良かった。それで、今回俺たちが集まる事になったのは、その時尽力した人を紹介したいから、だったか?フィーから突然連絡が来て驚いたけど」
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