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    96noScull

    @96noScull
    まいたけメイン武受けスキーですがかっこいいみっちも好きなのでたけまいになることもあります

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    96noScull

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    しぶ投稿前にこっちに載せてみる()しぶで漫画と小説どっちがいいかアンケート取ってますけど小説になりそうかな~と。血はろ前と未来(しれっとたけひなが別れている)誕生日がトラウマになったまいきの話。

    #マイ武

    まいき誕(フライング) 誕生日は嫌いだ。
     オレの誕生日プレゼントのために、真一郎が死んだ。
     誰がバイクを盗んでくれなんて頼んだんだよ。
     あの時の怒りは昇華されないまま、オレの中でずっと澱んでいる。
     幸いオレの誕生日は夏休み中で、集会でも開かない限り家族以外と会うこともない。
     空気の読めない奴がオレの機嫌を取ろうと何かを持ってきたらボコボコにする。
     事件以来創設メンバーは気を使って、誕生日が終わった後に祝いの言葉をくれる。
     バジは許した。思うことがないわけじゃないけど、やったのは一虎だ。
     それでもバジはずっとあの事件を抱えて、一虎にも責任を感じている。
     東卍に縛り付けてはいるけど、どこかふっといなくなりそうな、そんなことをたまに思う。
     もう、いなくならないでくれよ。
     真一郎が死んでから、オレの胸にはぽっかり穴が開いたままだ。
     
     誕生日が近づくとイライラと虚しさで消えたくなる。フラッとバブで海を目指してみたり、近所の駄菓子屋で半日潰してみたり。それでも気は紛らわせられない。
     「あ、マイキー君だ」
     ソーダアイスを片手にタケミっちが近づいてきた。駄菓子屋のベンチで寝っ転がっているオレを心配したらしい。ごそごそとレジ袋から炭酸を取り出して渡してくれた。
    「どしたんスか? 図書館とかモールとかに行った方がいいスよ暑いし」
    「やだよ用事ないし。
    それよりタケミっちの家行っていい?」
    「いいっスけど…」
     思わぬところで避暑地を確保できた。
     誰とも会いたくなかったはずなのに、タケミっちとは別れがたかった。
     タケミっちの部屋は相変わらず物が多くて汚い。それでも母親が定期的に片づけているようで、掃除された痕跡があった。
    「何します?
    ゲーム? マンガ? アクション映画でも見ます?」
    「ん、気ぃ使わなくていいよ」
     手近にあった漫画雑誌を取って、ぱらりとめくる。
     もうすぐ誕生日なんだ、って言ったらタケミっちはおめでとうございますって言うんだろうな。不思議と腹は立たない。タケミっちはオレに害をなさない、何故かそういう確信。
     そりゃタケミっちとオレじゃ子猫とライオンくらいの力の差があるから。
     でもそれだけじゃなくて。
    「オレ、誕生日嫌いなんだ。特にサプライズとか最低」
     タケミっちは、真一郎に似たやつだ。
     見た目は全然違うし、兄貴と違って落ち着きもない。
     だけれど不思議と目が離せない。
     欲しい、って一目見て思った。
     だからあだ名をつけて、学校にまで押しかけた。
     彼女を庇うためにオレたち相手に喧嘩も売るし、パーのことでケンチンと対立した時も泣きながら怒って必死になって止めてくれた。一番の功績はうんこだけど。
    何よりあの夏祭りの日ケンチンを助けてくれた。
     またオレは、大事なやつを亡くすところだったんだ。
     最初は興味本位だった。真一郎に似てる、気になる。
     それでも東卍の奴らと比べたら、優先順位は低い。そう思っていたはずなのに。
    「そうなんスね」と微妙な顔で頷くタケミっち。
     甘い物が好き。甘い物なら「思った味と違う」なんてことはほぼないから。
     お子様ランチが好き。ワンプレートに色々詰め込まれてて、「食べなきゃいけない」気分にならないから。
     お気に入りのタオルケットがないと眠れない。馴染んだ匂いに包まれていないと安心できない。
     タケミっちを東卍に入れてしまえばオレのもんになる。ずっと一緒に。兄貴の代わりに。
     代わりになんてなるはずないし、タケミっちはどこまでいってもタケミっちだって身をもって知ることになるんだけど。

    「マイキー君、たいやき買ってきましたよ」
     誕生日が嫌い。祝ってほしくない。オレのために何かしようとか思わないでほしい。
     一緒に暮らし始めて、オレの我儘をタケミっちは受け入れてくれた。その代わり、何でもない日に何かをくれる。
     そんな高価なものじゃない。たい焼きを見たらマイキー君に食べさせたいなって思って、とか、どら焼き好きならド●えもんも好きなのかなって思ったって言いながら青い狸のキーホルダーくれたりとか。
     普通に親や友達に祝ってもらっただろう自分の誕生日も、特別何もしなくていいと言って。
    「だってオレ、マイキー君からいっぱいもらってます。
    初代総長の特攻服でしょ、バブも。
    そんで」
     にかっと笑う顔が、輝いて見えて。
    「オレ、マイキー君に一番最初に貰ったの、勇気なんスよ」
     やっぱ嘘。
     誕生日プレゼント、欲しいの一個できた。
     他のものはいらないから、それ頂戴よ。
     ずっとそばにいて、いなくならないでタケミっち。

     終わり


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    96noScull

    DONE最近こちらに投稿してなかったなぁと思って。表向きビデオ屋裏でころしややってる記憶なしみっちとそんなみっちを愛しく思うまいきの話が読みたい…とついったでぼやいて悶々考えた末に出来た産物。まちるだ、せいへきゆがむよね…
    マチルダは微笑む「花垣く~ん?
    またDVDの中身が違うと苦情が来たんですが洋画のコーナーは君担当でしたよねぇ~?」
    答えなくてもわかっていると言わんばかりに年下の店長がねっとりした口調で責め立てる。
    愛想笑いしながらすみません、と頭を下げれば「はいまた口だけぇ~」とあてこすられる。
    謝る以外に道がないが、謝らなければ謝らないで「どうしたんですかぁ~その口は飾りですかぁ~考える脳みそないんですかぁ~」と嫌味が倍増すること請け合いである。
    なんでこんなところにいるんだろ。バイトならいくらでもあるのに。
    でもなぜだかここから離れられない。若い店長は使えない年上のバイトなんかさっさとクビにしたいみたいだが。
    いつも店に最後まで残るのは武道だ。DVDの中身のチェックを終えると一番最後に見るものがある。お気に入りの洋画。腕利きの殺し屋がアパートの隣人の少女を汚職警官から庇い、共に過ごしていくうちに絆が芽生えるストーリー。端的に言えばハッピーエンドではない。殺し屋なんて生業である以上、主人公は幸せになるべきではないんだろう。少女に金を遺し、自分は少女の家族の仇を道連れに死ぬ。
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